ブログパーツ 泳ぐやる夫シアター やる夫はたわけた一日を過ごすようです  番外編


















やる夫はたわけた一日を過ごすようです  番外編





唐突ですが、キャラ紹介を始めます。

(今回はインテルメッツォ(間奏曲)なので短めですが)









                                          /ィ ,  /  /  / /             ヽ,
                                            / / / /  /  / ,.'   │     ヽ
  ちなみに解説は、この長門有希が務めさせていただく。      / / /  l  |   /   |    | ヽ  ヽ.,  、      |
                                           │ l  |   | ,∧ /、   |   \. | │ ヽ,    |
  「解説 長門」は、やる夫スレの作者と読者をつなぐ         │ ィ   |   ,ヘ、 |_,| | \  |\, | `'j、│   |   |
  対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。   レ │ ,ヘ  | _ゝ_メ._   \| _ハ,ヒ"_ヽ|   |. ! リ
                                          ヽ | _ヽ Y 行ッr`、 _ jl イ:マ丁j>   /ヽ| !
  情報知性統合体によって定められた                     ! _ヽ!、  ト、ン |´  `l.  トヘソ |  !) ルl/
  やる夫板 永遠のヒロインは、この私。                  /_-、ヽ∧.. ニ  ' ,  ゝ .ニ イ  /ィ′
                                          {/ _ ヽ`l i       _        ! ∧l
  例え、ローゼンメイデンINやる夫板といえども、            ヽ L`' ヽ.| \.    `′    , ィ' /!
  これだけは譲れない。                            \ ヽ  }!    、      / /,ヘリ
                                             l    .ヘ     ri ー ´   l/  |
                                           r'ン   /  , ィ' /j     /   ヽ
                                        r ‐' ヽ _jヽイ ::/     ,/      \
                                        /  三三三三ノ//、 ヽ.. ー /        _\
 (※シャレです。1的には、主要登場人物=ローゼン系で、    | 三三三三/ , 'ヘ \/      , ´ __ ., --ヽ
 登場人物と分ける意味合いで、解説を長門さんにお願い   /ヽ三三三三 !/    〉′      // ´  ィ´三 !
 しておりますので。念のため)                   / 三三三三三/   /      //   /:: 三三l













430 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:20:49 ID:OLH1tBzA






               ∩_
              〈〈〈 ヽ
      ____   〈⊃  }     なら、タイトルロールは やる夫なんだから、
     /⌒  ⌒\   |   |     やる夫が一番最初だお!
   /( ●)  (●)\  !   !
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\|   l
  |     |r┬-|       |  /
  \     ` ー'´     //
  / __        /
  (___)      /







           ,.. --- ..
       ,..-.:. ̄.:..:..:.. : : : : `丶、
      /:..:..:. ..: : : : : : : : : : : : :\          ところが、1は雑談板で書き込んだ後、最初に
    /:ヘ=、、:._: : : : __:ヽ:_: -^,.ト、        頭に浮かんだ配役は
   ノ:..:..:./:..  ̄: :7´:―― : :|‐: :´、: ヽヽ
  ー-/:..:.i:../:. : : ,/:..:.:イ:.ハ:.. : j:.. :}:.、ヽ:. トヽ      ケルビーノ=蒼星石 で、
    !:..:..:|:.{/:..ィ_jz≦ノ ' }:./_}_イ:. } |:.|||
    Vl:.:.|:. Vl´「_ 、` ノ′ _ノ:ソ:イ: リ ノ      フィガロの役は、かなり後になってから らしい
.      }:ハ: : l f7「::`ハ   /:::7}7イ:/}/
     ノヘーl、: :!VZツ     ヒ:ノ/:.//
        `ィヘ:ト、 _   _   ノ:イ/
      rく、\` ヽ二コ:千:|K、′
      |:..:ヽヽ\: :Yニ|: :!:/j!:.l
      ト:..:..:.\ヽ\!r|┴=ミ!r ァ7
     |!::.:..:.ヽ\ヽ|!    /7 /
      j::.l::..:..:.⌒ーァ⌒}   / / /^}
      |::.:.\::..::.::.::>ー'―-L∠_¨´
      l::.::.:..:. ̄ ̄ト 、, --、―弋i
       ヽ::.:..:..:.::..∧/    ヽ  i _ .. -―
       ``ーニ´/ー-、   | _|
       _. -―  ̄  ト―.:「:.:l
                 ヽ:..__:L_|
                ヽ.__)ノ







       ___
      /     \
    /  一'  `ー\
   /   ( ○)  (○)\
   i       (__人__)   i
   ヽ、    |r┬-|  /
     /    `ー'´  く
     i   丶 ヽ   ヽ   ガシャ
     r     ヽ、__) (_丿      , -っ ゚
     ヽ、___   ヽ ヽ  r. ― ┐ ー ュ '
     と_____ノ_ノ   | 茶. | 。, つ o
                    ` ー‐┘‐- ´。







431 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:22:19 ID:OLH1tBzA






                           | それどころか、
                           | ケルビーノ=蒼星石 から
                           | スザンナ=翠星石 と決めたときには
                           | 某スレの影響からか、「翠星石ヒロインなら、やらない夫がフィガロだろ、jk」
                           | と、考えていました。
                           |
                           | 最終的には
                           |
                           | ・やる夫は、他人をおちょくるAAが豊富
                           | ・やらない夫の巨大AAは、怖い顔が多い
                           | ・まあ、男キャラで頭悩ませたくないよな、jk
                           |
                           | ということで、今のキャスティング(フィガロ=やる夫、
                           | アルマヴィーヴァ伯爵=やらない夫)に なったのですが。
                           |________________________________







   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ー)(ー)
. | u.   (__人__)                 ……扱いが軽すぎだろ、jk
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }      / ̄ ̄ ̄\
   ヽ     ノ       /  ⌒  ⌒ \
    i⌒\ ,__(‐- 、    / u (ー) ::::(ー)ヽ
    l \ 巛ー─;\  |   :::⌒(__人_)⌒:l
    | `ヽ-‐ーく_)  \    `  ̄´ /
.    |      l      i⌒\、___ ィヽ
    |      |     .l \ 巛ー゙‐;\
     リー──‐‐t____.  |   ヽ-‐≠ー '′
    l   " ~ ̄ ̄⌒ヽ`ヽ.|゙ ̄ ̄⌒ヽ ̄ヽ







432 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:23:14 ID:OLH1tBzA






                           | ぶっちゃけた話、1は歴史に疎いです。
                           | ですから、ボーマルシェの『フィガロの結婚』を読んだとき、
                           | あるいは、CDで音楽を聞いていたときの感想では、
                           |
                           | 「アルマヴィーヴァ伯爵は、スケベだけど太っ腹で、まあまあの
                           | 度量を持っているオヤジ」みたいな印象を持っていました。
                           |
                           | しかし某古楽器系の演奏で、伯爵の周りの人たちが伯爵を
                           | まるで腫れ物でも扱うかのように振る舞っているのを見て、
                           | 「ああ、自分は封建制度下での、一般民衆の心や振舞いが
                           | 分かってなかったのだな」と思ったのです。
                           |______________________________







           ,.. --- ..
       ,..-.:. ̄.:..:..:.. : : : : `丶、
      /:..:..:. ..: : : : : : : : : : : : :\          ちなみにボーマルシェの台本でも、モーツァルト=ダ・ポンテでも
    /:ヘ=、、:._: : : : __:ヽ:_: -^,.ト、        双方とも、舞台の時代設定は十八世紀後半。
   ノ:..:..:./:..  ̄: :7´:―― : :|‐: :´、: ヽヽ
  ー-/:..:.i:../:. : : ,/:..:.:イ:.ハ:.. : j:.. :}:.、ヽ:. トヽ      絶対王政は終りを告げ、時代は啓蒙専制君主制に移行している。
    !:..:..:|:.{/:..ィ_jz≦ノ ' }:./_}_イ:. } |:.|||
    Vl:.:.|:. Vl´「_ 、` ノ′ _ノ:ソ:イ: リ ノ      しかしフランス革命前であり、封建領主制はまだ終わっていない。
.      }:ハ: : l f7「::`ハ   /:::7}7イ:/}/
     ノヘーl、: :!VZツ     ヒ:ノ/:.//
        `ィヘ:ト、 _   _   ノ:イ/
      rく、\` ヽ二コ:千:|K、′
      |:..:ヽヽ\: :Yニ|: :!:/j!:.l
      ト:..:..:.\ヽ\!r|┴=ミ!r ァ7
     |!::.:..:.ヽ\ヽ|!    /7 /
      j::.l::..:..:.⌒ーァ⌒}   / / /^}
      |::.:.\::..::.::.::>ー'―-L∠_¨´
      l::.::.:..:. ̄ ̄ト 、, --、―弋i
       ヽ::.:..:..:.::..∧/    ヽ  i _ .. -―
       ``ーニ´/ー-、   | _|
       _. -―  ̄  ト―.:「:.:l
                 ヽ:..__:L_|
                ヽ.__)ノ







433 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:24:07 ID:OLH1tBzA






                           | ちなみにアルマヴィーヴァ伯爵の権力は、『セビリアの理髪師』
                           | 『フィガロの結婚』を通して読むと
                           | ・警察に顔が利く(というより、名乗るだけで捜査を中止させられるぐらいの
                           |  権力を持つ)
                           | ・大法官(領地内で判決を出せる権限を持つ)
                           | ・領地内でお触れを出せる(地方条例レベルなら、独断で発布できる)
                           | と、言えます。
                           |
                           | つまり現代社会で言えば
                           |  警察をあごで使うことができて、司法・立法を一手に担う、
                           |
                           | まさに 「裁くのは俺だ」
                           |
                           | を地で行く人間、といえるのではないでしょうか。
                           |
                           | こんな人間相手に屋敷内でやりとりする、というのだから、腫れ物に触るよう
                           | 扱うのも、当前なのかもしれません。
                           |________________________________





               / ̄ ̄\
             /       \
             | _ノ  ヽ、   |
             | (ー)(ー)  |
             |  (__人__)   |
.             l  `⌒ ´   }
              ヽ      ./     ガイアも国家も 俺に“輝け”と囁いているだろ、jk……
             /:ヽ    .ノ,'ヽ、--、
         ,.-‐,ィ‐"/ゝ.ヽ.___ノゝ::::::::ヽ、:::ヽ.
          //::_,、/,';;;;;;;゙;;;;;;;;;;;;;";;;;;|:゙、::::_::ゝ、ヽ.
       ノ:::i ̄//;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l::::/::::::::::::l:::゙i
      /::::/::::`ヽ,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|/:::::::::::::::l:::゙,
      |:::::|::/::,ィ'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙、::::::::::::::::/::::、
      l:::::;/:/: :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::::::l::::::゙,
      i::::/,': : |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l゙,::::::::::::::::ト::::::}
      〉/,': : :/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ヽ.::::::::::::::::ゞイ
     /::/ト: : : ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙、ヽ::::::::イ::::::|







434 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:25:00 ID:OLH1tBzA






                           | こういった時代であったればこそ、伯爵が謝る、という、現在の目で見れば
                           | 些細なことであっても、一般の人々には喝采すべきもの、非常に面白い
                           | 一大イベントとして目に映ったのではないか、と思います。
                           |
                           | しかし二一世紀の現代では、一部の独裁国家を除けば、このカタルシス感は
                           | 得られないのではないでしょうか。
                           | (少なくとも1には、理屈で考えることができても、“感じる”ことは出来ません)
                           |
                           | しかし、オペラ・ブッファ(喜歌劇)としての面白さ感は出したい。
                           |
                           | という訳で、いささか安直ですがバラエティ系での時代劇だと
                           | お殿様=バカ殿で笑いを生むのと同じ感覚で、
                           |
                           | やらない夫伯爵を“厨二病のバカ殿” 設定にしました。
                           |
                           | 早い話、“忠実”に再現より、笑いで“デフォルメ”を優先した、ということです。
                           |________________________________





      (ヽ三/) ))
       ( i)))
   / ̄ ̄\ \
 /  __ノ   \ )
 |  /・\ ./・\
. | ::::⌒(__人__)⌒}
  | @  ` ⌒´  ノ    "ヴァカ"デース
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
⊂ヽ γ    く
i !l ノ ノ    |
⊂cノ´|     |







435 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:25:51 ID:OLH1tBzA






     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \
|       (__人__)    |     次こそは、やる夫が紹介されるんだお
./     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /







           ,.. --- ..
       ,..-.:. ̄.:..:..:.. : : : : `丶、
      /:..:..:. ..: : : : : : : : : : : : :\          ところが、1は
    /:ヘ=、、:._: : : : __:ヽ:_: -^,.ト、
   ノ:..:..:./:..  ̄: :7´:―― : :|‐: :´、: ヽヽ      「オペラ・ブッファでは、主役はそれほど重要じゃないだろ、jk
  ー-/:..:.i:../:. : : ,/:..:.:イ:.ハ:.. : j:.. :}:.、ヽ:. トヽ      それよりケルビーノ=蒼星石の方が先だろ、常考」
    !:..:..:|:.{/:..ィ_jz≦ノ ' }:./_}_イ:. } |:.|||
    Vl:.:.|:. Vl´「_ 、` ノ′ _ノ:ソ:イ: リ ノ      で、蒼星石に移る気らしい
.      }:ハ: : l f7「::`ハ   /:::7}7イ:/}/
     ノヘーl、: :!VZツ     ヒ:ノ/:.//
        `ィヘ:ト、 _   _   ノ:イ/
      rく、\` ヽ二コ:千:|K、′
      |:..:ヽヽ\: :Yニ|: :!:/j!:.l
      ト:..:..:.\ヽ\!r|┴=ミ!r ァ7
     |!::.:..:.ヽ\ヽ|!    /7 /
      j::.l::..:..:.⌒ーァ⌒}   / / /^}
      |::.:.\::..::.::.::>ー'―-L∠_¨´
      l::.::.:..:. ̄ ̄ト 、, --、―弋i
       ヽ::.:..:..:.::..∧/    ヽ  i _ .. -―
       ``ーニ´/ー-、   | _|
       _. -―  ̄  ト―.:「:.:l
                 ヽ:..__:L_|
                ヽ.__)ノ







                        ∨‐' ´ ̄ ̄二二ユ
                       r==ニ二ニ三三三三三二≧
                     `ヽ三斗‐〒:: ̄`::.:‐<三/
         / ̄ ̄ ̄ \        /:::/.::/:ヾ.:ヽ::::ゞ:.::.ヽ、 ヽ
      /   :::::\:::/\      〃:/ト`ヾ `ヾ`ミ、ヾ:ヾ、:ヽ|
     /    。<一>:::::<ー>。     レ!小lノ    `ヽ 从 |::l::i|
     |    .:::。゚~(__人__)~゚j ..     レ|l:! ●   ●  i::`メ:ノ
     \、   ゜ ` ⌒´,;/゜       |ヘ⊃ 、_,、_,⊂⊃ /:ノ´
    /  ⌒ヽ゚  '"'"´(;゚ 。      レ'./⌒l,、 __, イレ'ト、
   / ,_ \ \/\ \  .       /  /〈iトゝ  |}:::::::::ヽ
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;..       |  l. /|    |}:::::::::ノi







436 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:26:38 ID:OLH1tBzA






                           | ただ、一番最初に決まった理由は
                           |
                           | ・普段、男の子っぽい格好をしている
                           | ・女の子っぽい服装のAAも結構ある
                           |
                           | が理由なんですけどねw
                           |________________
                __
             __「ー--  '\
             |\ヽ_____/ヽ
               >、ー──‐ ' }
            /ィ ` ー──.'.´「    ……………………
             リ,   : : : : : : 从
                ,ゝイ ̄ ̄`ハ
             /!  |{〉   〈|
            〈{   L'====┤
             /:`''ー┬──.イ
              ∧!  /: : : : : : l
             /::::{  ヽ; : : : : : l
             ゝ‐'\    ̄ ̄ ノ...
                ̄ ̄ ̄::::::::::::::
                :::::::::::::::::::::::::::::::
                  :::::::::::::::::::::::::::::::
                   ::::::::::::::::::::::::::::
                      :::::::::::::::::







            ´  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄く
        / : : : : : : : : : : : : : : : : : :\
.      /   : : : : : : : : : : : :     . . .\          ちなみにオペラで、女性が男を演じる役のことを
 、__//. /. . . . . . .    . . . . : : ! : : : : ヽ         「ズボン役」という。
   ̄/. : /. : : : :/ : : : : : : : : : : : \l: : : : : : :ヽ
.    l : : l : / : /. :/ : : ヽ、: : : `ヽ : !: :l: : : : : ヽ、      ケルビーノ以外では、
   l :/ l : l: : :l :∧: :ト、: lヽ、: : : :ヽ!: :l: :l: : : l  ̄      『薔薇の騎士』(R・シュトラウス)のオクタヴィアン
   l/!: ! : l: :/l/‐-ヽ! ヽ !  _ヽ-―!‐ !: :l: : : !        『フィデリオ』(ベートーヴェン)のフィデリオが有名。
    ヽ! : l : ! rfチミ、  ヽ´ fr旡ミ! : ト、l : : ′
.      ヽ !: :l  rっソ     匕り !: : !丿/j/         この内、『フィデリオ』はレオノーレ(女性)が男装して
.       j∧ :ト、 `¨   .      l l :l j/           フィデリオ(男性)になる、という設定だが、他は若い男を
         V: :lヽ、   _     /j/!/             女性が演じる役割。しかも どちらも途中で女装するという
          ヽ: ! >   __.. ィ                 百合ん百合んな場面がある。
       rヾ  ̄ ||   lr‐ 'フ, '/ |ヾ| !  |  !
      ,',ヘ ヾヽ||  /   ∠- ァ! \|  !__ヽ        胸のある無しは決っっっして関係ないので、そこの所は
    /!  ヽ | |||/     r--'ヽヽ `ー、ヽ ¨ァ       お間違えなきよう。
    ,' 〉  ヽ !_/    ,、┬、二ゝニ \   ヽ!/│ ポキポキ
    ! /   / |   ィ´ ! !    | \_   |_ !
   | !  ,,.イヾ \ 」〉  |│    ! /| / ハ|
    ! | /  ヽヾ ´/  | ! ,、,、 |〈 ヽイ//ヽ







437 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:27:28 ID:OLH1tBzA





    /::::::::::::::::::::::::::::.....      |
   /::::::::::::::::::::::::::::.... _ -‐ 二>‐- __
.  /::::::::::::::::::::::::::::_ -‐'´_ -‐ ' ´          ̄ヽ
 /::::::::::::::::::::::; < , <              /
.〈:::::::::::::::::::/  /:::::::::...      _ - ‐ - 、 〈
 \::::::::/  /:::::::::::::.... , ‐ ' "´        `\
   \/  /:::::::::::.. , ' ´     l     \     ヽ
    `>'::::::::::.  /     . .l  |  i      ヽ    ` 、
    /:::::::::. /      |  .:::/ /、 |\  , -‐ ! :.. 、 !
.   /::::::::. ,.´:::::::.    | .::// _, V  _メ、_ i  ::: ハ !
   /:::::::.. /::::::::::::::.    |ー≠‐'´__ ヾ、 -≦ュ| ::::::イl l|   でも僕、はっちゃけ過ぎてるんじゃない?
   |___」::::::::::::::::::.   .l/_≦==z ヽ  {ミカ ! .::/リ ′
       |::::::::::,:::::::- ' ´ト、 \_弋;ノ      ̄ |'´|
       ∨:::::::':;::::::::::. ヽヽ   ̄     .l  |. |
       ∨::::::::':;::::::::::. `N    r-─ァ   / i、|
          ヽ::::::|::':;::::::::::.. ヽ    ` ´  /. / `
         \l、::、':;:::::::::. i     _, イ::;、/
           `l/∨ヾ、:./     l´    V l/
               r-V _    |__
         rニ´ ̄ヾ´    `>、_ソ_`ー一'、⌒i、
        _)/´ ̄`ミ、       / 只__ヽ   ヽ八_
          ( i::::::..  )ト、   / /,仆、ヽ\   ヽ )      




________________________
                                    |
                                    | デフォルメしてるのは認めますが、基本的にケルビーノは
                                    | リビドーむき出しなんですよねw
                                    |________________________







438 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:28:27 ID:OLH1tBzA






     /:/:.:/:.:/:.:.::::::::::/:.:.:.:.:/:.:.:.:i:.:.:.:i:.:.:.:.:.::\:::::ヽ:::'.:::::::::::::::::::::::::i::
   /:/:.:/:.:.:':.:.:.:::::::.:.':.:.:.:.:,':.:.:.:.:.|:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:::\::::ヽ:'.::::::::::::::::::::::::!:
   l/:.:イ:.:.:l:.:.:.:::::::.:.:|:.:.:.:.爪:.:.:.:.:|!:.:.:.:.:ト、:.:.:.:.:.:.:::ヽ:::::'.!::::::::::::::::::::::|::    ちなみにボーマルシェの『フィガロ~』だと、
   /:.:/ l:.:.:{:.:.:.:::::.:.:.:l:.:.:.:.l |:l!:.:.:.:.l、:.:.:.:.:l \:.:.:.:.:.:::::、::l!:::::::::::::::::::::|::    リボンを奪われたシュザンヌ(スザンナ=翠星石)
   l:.,  l:.:.:.l:.:.:.::::.:_:.ム:.:.:! |:ト:.:.:.:.l ヽ:.:.:.l   \:.:.:.:.:::'.:l::::::::::::::::::::::!::    から「ケダモノのようだ」と言われるぐらい。
   l:.l  l:.:.:.:l:.:.:.::_:_/ l:`T 、`\:.:.l  \:'._ -=\ ̄V:::::::::::::::::::::|/
   |:.!  ':.:.:.>‐' j _ム儿、\ ヽ:l   ヘ、_ ィ─ 、ヽ:}:::::::::::::::::/¨    モーツァルトがシェリュバン(ケルビーノ=蒼星石)
   |:!  ∨  .ィ´:V´{!T::ぃ= 、  ` ,, =,ィ'"辷`:ヽ于_!:::::::::::i::::l'´     の“毒”を減らした、と言えるのかもしれない。
     /ヘ./:|弋、{r、 V、iiii:} ',r=、ll     V::iiii:::::}}'"l::::::::::::l::::lヽ
    /´\ \、|:! Vト、 辷Zタ f!   fj   _辻zZシ' l::::::::::;:::::;_ ィ
   /´ヽ、 ∨、y'  ト、_xxxノx, xxx弋_ xxxxxx >' l::::::::::;:::/::/    わたしとしては“毒”は減らさず、むしろ増やしてくれた
   / 、  ヽ | \   !:.:'、    ヽ     ̄ ̄ ̄   l::::::::/:;イ:/     方がよかったのだが……
  {   ヘ、_ト'    |:.:.:.:ト 、    - 、       , イ::::::/:/ ′
   '.    \    j:.:.:.:!  ゙  、       _  ′ l:::::/:/¨ヽ ハァハァ…
   ヽ        ハ:.:.:.|    `> .__ <    ,.:::/ハ / '、   _____________________
    _\   _  ム\:{   _. ィ´  /ハ    /:/' /   \ |
                                      | …『フィガロ~』の登場人物中、ケルビーノは
                                      | 最も人気がありますが、これはモーツァルトが
                                      | 性的な衝動性を原作よりも抑えて“無垢さ”を出した、
                                      | というのがあると思いますが……
                                      |_____________________





:,::::::::::::  /::::/::::::/::: /:::::::  !::::: |:::. |::.  |   i
|::::::::::  /:::/::::::/i:::::/ }:::::: ハ:::: ハ::: l::::  !:.  |
::::::::_!ム_∠__/;/  !:::: /  l:::/ !: /i::::: /!::::  |  コホン
::::::::: |/_ //`ヽ /:/ _,,ム'-‐lメ‐|:::: /: |:::::  !
::::::::: !,r=〒〒ミ==ヽ/'   ,,r'===ヾ-、!::/l::: ハ:::: !        ち、ちなみに女性がズボンを履くようになったのは
::::::::. |《 i、ヒ''ィノ   ゝ-‐-《 !;;.q,ノ ´/レ:: |:: i .l:::::/         十九世紀から らしい。
ヘ::::::. | \  ̄   ノ   ヘ_. ̄  /:ノ::: /!:::l !::/
ヽト、::: l   ̄ ̄ ̄   `;    ̄ 7:::::: / .i:/ /          ただ、なかなか定着はせず、(日本の)ブルマの元ともなった
:ハヽ:::l\U     r_ァ    /!::::: / /             ブルーマーをデザインしたアメリア・ブルーマーも
::::::,-一 ` 、       _, < |イ::::: /  '              「はしたない」「(女がズボンを履くなんて)破廉恥だ」といった
:::/;;;;;;;;;;;ノ.  ` ‐r-‐<    'l::: /                 非難を浴びたそうだ。
`|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`、;-、_;-´;;;;;;`i´  .',/
 !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;へ;;};;;;;;`i;;;;;;;;;;;;;}\







439 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:30:02 ID:OLH1tBzA






.  / / /       l    ヽ     \ \   \      \ \
  / / /           l     ヽ     \ \ _  +-ヽ  ヽ  ヽ
. / / l          l ヽ    \  \   x ´ヽ ヽ\ ヽ ヽ l、  \
/ // |      l    !  l、 ト、  \ 、  く ヽ\、ヽト、ヽ l  l l\ ヽ
_ //  |     l    L -┼、 \  \`‐-ミx〉 _」,. -ヽ \  !! ヽ ミ、   情報知性統合体にも よく分からないのだが、
∠l    |     _+ 「, ! l ! \ `ー-ヘ  / ,ニ,.-‐':ヽヽ l\ ! l  ヽlヽ   おそらく
/ :l l   |     l l l l V _           クf;::::::;:::::.::l | !   ! l トヾ        女はおしとやかであるべきだ
_ィ | l  l     l l ハ/ __`          つ.:.:::::.::j | |   l!l                 ↓
 /l |  ト l ヽ lハ/ ,rニ--:::::ミ、           ヾ_ - ′l l  .! トN         ズボンはスカートより活動的になれる
../ | ハi  ハ l  V/〈〈 ら::::':::::.::l                 //!  ト、|                 ↓
/ | / ll  | ヽ l  ト ヽ. ゛う:.:.:.:.:::j                  //ll   ! l |          はしたない、みっともない
.  l/ リ  | f、ヽ \ ヽ. ヽ-‐´        ′       /j   ハ N
    l∧リ, 〉ヽヽ  \\           _      ///  / ,リ ′    と考えられたのではないか、と思う。
       V ヽヽ\  \ミ、、         ´    / /l l /
         ヽlヽ ヽ、  \` 、 _         イ /i ////
           ヽ:、\  \ト\「 ¬‐--‐ '´ l l/ リ/ツ′       だから「ズボンを履いている女の子」というのは、伝統的
        __ ヽ `へ \、-j         l \            観点に立てば、「性的な意味で未分化(つまり男性・女性
        /l  l::::l  ヽ ̄ ̄`丶ミヽ         l、 ヽ           に分けられる前)の子供」に見られている、と思う。

                                    やる夫スレで、蒼星石ははっちゃけた性格の子が少なくないが、
                                    この「“女”を意識する前の女の子」から生まれる子供っぽさ
                                    みたいなものが、作者の頭にあるのではないか、と思う。







440 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:30:50 ID:OLH1tBzA





    !      ,.  -‐── ────┴ ─‐┐
   ',  ,.  '´                 /
    > ´                    /
  く         . -‐====== ー-く
    \  ,. . :"´: : : : : : : : : : : : : : l: : : : : : :ヽ
     >'´ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ./ハ: :.l: :!: : : : : :l
      i: : : .: : . :. {: : : : : : : :./ /ハ: l.: !: : : : : :}
      |: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:.`メ、 // V: :l: : : l : ;′ (なら 僕も女の子っぽい格好してたら、やる夫系のスレで
      |: : |: :.|: : : |::|: : :∠イ_〃> Vく: :./}:/   おしとやかな役でスレ作ってもらえるのかな?
      \|: :.|: : : |:.|: : :`弋夕ソノ` tり:.:/ l/
       \|ヽ: :|.:|: : : :.i.:| ̄    ヽjⅣ      スカート履いたり、髪を伸ばしたり……)
         }ヽ仆ヽ: : : :lN   _ _/: :l
         / ̄ ̄``ヽ、: レ'´ ̄`): : : :l
       /        V  `ー ユヽ.:.|
    ,ん子こ`ヽ     |     ユ、l./
   ,ん'´: : : : `ヽヽ   |     l ハ'′







  /:/:/. : : // _!:\/ ヽ::::::::::::ヽ: : : ヽ::::::::::::::::::l
∠/ : /. : ! /  (__ノ: /!ヽ ハ.:::::::::::::!: : : : l::::::::::::::::::l
. /: / /!: :/j/// !/ l/l/: : !:::::::::::::l: : : : l:::::::::::::::::::!  (駄目だ。翠星石と カブってしまう……)
/イ: :i レ′/ /      l : : :!:::::::::::::l: : : : !::::::::::::::::::l
 l: ! l  //\       !: :/:!:::::::::::::!: : : :l:::::::::::::::::::!
、!/!ハ//  __j  r =、∨! :!:::::::::::::!: : : l:::::::::::::::::::!
 ヽ、∧ ̄__r―┐  ゝ=く l/. :l:::::::::::::l: : : l_:::::::::::/
    ̄Y´ 厂:`ヽ_/_/ イ/:/:ト 、:::::::l ̄     ̄
\   ,ゝく::::::::::::::\: : :/:/:/|: : : ヽj







441 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:31:36 ID:OLH1tBzA






                     ,.-===ュ、__
                   ,.イ.:.:::l:i:::`丶、\``>
     r、             /.:/.:::::;:川ト、ィ;l:ヽ V、
     >\__        !.:::l:::::ノノ リ,ィtナl.::;;! 1::',
     (ミム )X^ヽ      リ.:;:Vtソ 、 `ー' |;;/ |::::',       ええい!
     `ーく_ノ  `ー-r─‐‐ヽ:::;、  「 ヽ イ1米|:::::',
         `ヽ、   |\   i `l>、`ー' イ:::|  |::::::l       蒼星石を泣かしているヒマがあったら、サッサと
              `フ|  ヽ  |米|.:::゙、 ̄>くl米|::::::|      次に移るですよ
              ./ .:|   | ,1  |.:::::{i //介l」 |:::::r‐、
             / .:.::|__ |/:::|米「:::::{l  i;|゚j;i ヽト、ムYノ    次は翠星石の番ですかね
              L_.:.:.:.:.::|_ |.::::|  |:i!::::{l. |;|゚j;| N:::}=〈::l
               \.:.:.::l/.::::|米|.:i!ニ{L `゚j´ |:|::|  |::|
               \ノ.::::::|_|.::i!三三ニ「Ⅹ|」:|  |:::|
             〃 .::::::::;::イノノ三三ニL_ノ.:.:!__人:|
               〃 .:.:.:::/.::ノ´  ̄`7ハ;:;:;;;;;ト、    〉
            〃 .:.::/.::/     //^l;;;「i;;| \ /ヽ
          / .:.:/.::/     //  |;;| |;;|   V::::::.\
          / .:.:/.::/      //         |:::::::::::::.  




________________________
                                     |
                                     | まあ、オペラの筋書き的に見れば、事実上の主人公は
                                     | スザンナ、といえるでしょうね
                                     |
                                     | 全4幕通して 一番出番が多いですし、(フィガロ、伯爵、
                                     | 伯爵夫人は、幕を更に分けた場で勘定すると、全部で
                                     | 20~23場なのに対して、スザンナは30) 役割からいっても
                                     | 最重要と言えるでしょう
                                     |________________________





            r ―――――-- 、
        ,ィ/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽヽ、
       //__, ィ―――、――、   \ヽ、
     ∠_/´7 : : : : ィ´ : : : : : : :ハ`ヽ、  \ \
     / : : / : : / : : // : : /: :! :ヽ :\  ヽ \
      /: : //: : / : : /: :/: : : ノ: : |: : !ヽ: : ヽ ヽ  ヽ
    /: : : /: : /: :/: : /: : /: :i ∧: : :|: :ヽ!  } /\ヽ
    ! i : : !: :/: :/: : /: : /ィ: : /: : ヽ: :!: : : ! Y_  ヽヽ
    .!: :| : : !/、_/_/ _ィ//: : /∧: : : : !: : : : } | `ヽ、 ヽ!
    ! ハ: : |./> ̄/ ノ :入〈  !: : : : !: : : :! /!    `ヽ!
    |〉、ヽ ! ゙ミミ三、  //  `〈__! : : /: : : :イ: :!
    | 「ヽ!`ゝ:::       ミ、、_  〉へ : : :ノ :|: :|      当然ですぅ……
    | | ヽヽ  ::::  l    ::: `゙゙=ミ/: :/:/ /: ! : !
    | | ヽ \    !ーァ   ::: /://  /: : |: :|
    ! .\   \ `´    ,イ⌒ア^〉  /| : : !: :!
   /|   }-、,-、__}>r-ァ´ ̄ / /  /: :! : : |: :!
 /: !  >-、_ 7―、`/      ノ  /: : :! : : ヽ:|
/ : : /  /\  /==Y〈`-"⌒ヽ<  / : : : |: : : : :ヽ







442 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:32:22 ID:OLH1tBzA






                                     | スザンナが一番 出番が多いのは、なんといっても
                                     |
                                     | 階級社会で「一番身分が下」
                                     | (使用人で女性、しかも若い)
                                     |
                                     | という理由だと思います。
                                     |
                                     | オペラ・ブッファでは、
                                     | 「身分が低い人が上手く立ち回って身分の高い人をやりこめる」
                                     | というのが、元々人気がありましたので、その視点に立てば、
                                     | 最重要人物がスザンナになるのは当然といえるでしょう
                                     |_________________________





         |    /  _,. -ー ' ´ ̄` ー 、  \    /
         ヽ   l /  /         \ ヽ   /
          ',   {/   /  /   :l      ` 、 !  /
          ヽ  〉.:.: /  /   .:/.:  l.:. ヽ   l|/l
            Y .:.:. /.:  /  .:./,イ ハ.:. ...:|   :|:.:.:|
            | |.:.:. l.:.:. // , イ.:.//:.:/  \.:.:| ...:|:.:.:|    身分低い、ですか……
            | |.:.:. |`'lメ∠_////__, -ー'ヾ:|:  :|:.:.:l
            |、ヽ.:.:ヽィ圷ミ    ィ圷ヾ.:.:.:|::.::l    それを前提にして 翠星石が選ばれる、というのが
            | lヽ\| 弋r:シ      弋r:シ |.:.:.:ノ:.:.:.',   納得いかねーですよ
           /.:|  \ヽ;::::::::    ,  ::::::::::::ノ_/ |.:.:.:.:':、
            /.:.:.l   | 弋    ,. _    フl  /.:.:.:.:.:.:ヽ
.           /.:.:.:.:ヽ  ヽ __ >、___  `_,.ィ< /  /.:.:_.:.:.:.:',
          /:./:`∧  | |` ̄ \ヾ/ノ ̄ ∨  {'´: : : : :\.:.\
        /.:/: 、 : : ',  | |  __,r<_< ヽ,.__|  |.: : : : : : : :l.:.:. ヽ
.       /.:/: : : \: : }  |.  ̄/ \ヾ) \ |  L、 : : : : : :}.:.:.:.:.:\
       / .:.{ :\: : :.}: : ! ト、/   ヽ }〈//  ヾ一'|/:-ー' : : :/.:.:.:.:.:.::. ヽ
        / .:.:.:.ヽ: :ヽ,: : :r十 /ゝ ,.メノv ヽ入  <\_ : : : :/.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ',
      / .:.:.:f\_〉.: : : :/  ヽ/ ̄Zソ |人| ( >_「´ヽノ  } : :〈,.ヘ.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|
     / .:.:.:.:.:} |>二ニ/    ゝー厶 |∨| 〉 \一'   Y二、 ̄〉.:.:.:.:.:.: |
   / .:.:.:.:.:.ヾ/: : : イ      ノ_ノ |ハ| (__,、_}      |ヽ:ト\.:.:.:.:.:.:.:.:|
   ヽ, .:.:.:./: :/ |    /`ゝ-勹 /ヽ------\    |:}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ







443 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:33:16 ID:OLH1tBzA






                                     | wikiにも翠星石の衣装について、
                                     |
                                     | >オランダやベルギーの民族衣装のような
                                     | >深緑のロングスカートのエプロンドレス。
                                     |
                                     | と書かれていますが、オランダといえばヨーロッパの中でも
                                     | 比較的早い段階で民衆に開かれた市民国家。
                                     | 当然、領主や世襲貴族は存在しないわけです。
                                     |
                                     | なんとなく翠星石は服装から、裕福な町娘、を連想し、
                                     | 庶民的な感じがするんですよね
                                     | (ドールの中で、唯一料理を作ってるし)
                                     |________________________





           ,.. --- ..
       ,..-.:. ̄.:..:..:.. : : : : `丶、
      /:..:..:. ..: : : : : : : : : : : : :\
    /:ヘ=、、:._: : : : __:ヽ:_: -^,.ト、
   ノ:..:..:./:..  ̄: :7´:―― : :|‐: :´、: ヽヽ
  ー-/:..:.i:../:. : : ,/:..:.:イ:.ハ:.. : j:.. :}:.、ヽ:. トヽ
    !:..:..:|:.{/:..ィ_jz≦ノ ' }:./_}_イ:. } |:.|||    ちなみにボーマルシェの『フィガロ~』だと
    Vl:.:.|:. Vl´「_ 、` ノ′ _ノ:ソ:イ: リ ノ    シュザンヌ(スザンナ=翠星石)は相当 口が悪い。
.      }:ハ: : l f7「::`ハ   /:::7}7イ:/}/
     ノヘーl、: :!VZツ     ヒ:ノ/:.//        毒舌小動物系、と評されることもある翠星石に
        `ィヘ:ト、 _   _   ノ:イ/         ピッタリではないのかな?
      rく、\` ヽ二コ:千:|K、′
      |:..:ヽヽ\: :Yニ|: :!:/j!:.l
      ト:..:..:.\ヽ\!r|┴=ミ!r ァ7
     |!::.:..:.ヽ\ヽ|!    /7 /
      j::.l::..:..:.⌒ーァ⌒}   / / /^}
      |::.:.\::..::.::.::>ー'―-L∠_¨´
                                ヽ、  ヽ   |   |   /
                              ヽ、  ヽ     __ へィ  /   __
                               ヽ.  r .ィ  ̄:::::::`ヽ、___そ r'、 ヽて
                              \   r',イ/::;::::i、::\:::::、ヽ.`i Yヽ.イ そ
                              __`   i:,': /;':/ ヽ:ム:::::!:|:K ノ`,'7
                             i´r_7、ヘ_ ||:::|7/v ゝ'<',:::|:!j |V_,イ_|__
                             ゝイ/j_\_!!、{ フ// _,.-、Vイ  !|、`ヽ:::::::| {
                               `ヽ. ¨''|ヽ:i// F‐ ¨`ヽイ イ'.: \:`i.:.l {
                             ぷ ^ヘ`'‐i.:Yゝ、_i_,. イ、_| ||.:, イ ヽ!.:.',
                           .   る    V  /__}j<iY | !ヽ:::::\ \!
                           ぷる   } / ,イ´ r'{__ lj ! 〉:{\:::::ヽ







444 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:34:56 ID:OLH1tBzA






ゝ:::::::::::::L__:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽー- 、,r  ':::::::::::::::::::::: |_/rヽ
(::::::::::::::::::f:::::::::::_:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ  ヽ::::::::::::::::/_ イ二二 ヌ
 \:::::::::::::つ:::::::. \::::::::::::::::::::::::::::.|   |:::::::::::::::::::::::::::!ニニ´ ' /!
  (::::::::::::::::ゝl::_ _:::::::::::::::::::::::::::ー┤   |::::::::::::::::::::::::::ノ\_//
   jゝ:::::::::::/`ーj:::::::::::::::::::::::::::::::::::.|   |ッ:::::::::::::::::rイヾ ー'\
   ゞ:::::: /   ゝr! :::::::::::::::::::::::::::.|   | ::::::::::::::::::._) | |   |
     \/    /  ゝ__,:::::::::::::::::::: |   |:::::::::::::::::_:(  l! |   |
.       Yl!  |    ゝつ:::::::::::::: l, 、 /:::::::::::⊂´  ノ!/|   |       まったく……
      | !|  ,、   ト, ヽr、::::::::frtッゝ::::::::rイ  / | |   |       翠星石も長門さんも落ち着いて頂戴。
      ヽヽ、!.,\l! !li j/! ゝ_:::ゞニメ::rゝ′  /!! | |   |
             >!ノヘ! レ' j!  ト' //´ /   ,イ ''  | |   |       ヒロインだと思うのだったら、それにふさわしい
          / ト、    /,  | ,/ゝj/ _ ,. イ| |   | |   |       誇りを持ち、優雅に構えていてほしいのだわ
       r‐-―- ‐、ー j/|  |/   `_j _ l!ヾ! |   | |   |
       /!     />/│,. トー <_ ::: r:/ | ! |   | |   |
        ! ゝ    / r,<ヽ |./│/ ノ`ー<__,j  |   | |   |
     r.. t `ニニ'く ゝイヽノ  ヽ /ヾ :::: ヽヽ. |   | |   |
     ヾ::::Li´::`/::/  _j/ __,∠ノ:::::::\::::::: ヽ|   | |   |
     √\:::::::::::::イ_ 〆/ _,, -―r゙ :::::::::: \:::::.ヽ.  | |   |
    /:::::ゞ:::::::::::::< / ´!   ∠_::::/ l:::::::::::::ゞ :::. 、 | |   |
   /:::::::::::::::::::::::::: 7`ー ̄ 二ノ/:::/  .:::::::::::::::::::::: ヽ│ !|
   / ::::::::::/:::::::::::::/     j/ヽ ::::   :::::::::::::::::::::::::::: \ l|!  




________________________
                                    |
                                    | ……そういえば、ボーマルシェの『フィガロ~』だったら、
                                    | 伯爵夫人は かなり重要、というか、ほぼ主役といっても
                                    | 差し支えないぐらいでしたね
                                    |________________________







445 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:35:48 ID:OLH1tBzA





        {:::.:::.:::>.::´ ̄ヽ、 ,. -一 ヽ_
    ,. -┘.:::.:/:.:::.:::.:::.:::ノ::.Y:;___.:.:./.:.:.:.:.ヽ
   (.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:;:、;:;∠二:.ヽ`ヽ.:.:.:.:.:.:.:∟、
    ):.:::.:::.:::.:::.:::.; '´ //〈.:.:.:.:\ \.:.:.:.:.:.:.::ヽ-へ
  r''".:::.:::.:::.:::.:::/ / / / ハ `ー‐┐\ ヽ:.:.:.:.:.:.:ノ=ニ):\
  { ::.:::.:::.:::.:::.; ′  /      |   {_:.:.:.ヽ ヽ:.:.:.(二`V/^):、
    ̄つ.:::.::/   / ,′    |    |  ̄ヽハ. i.:.:.:.:.`i!ヽ.!_/:./
   (:.:::.:::.::!l!  l  i      |l!   |  ノ:.:.| |:.:.:.:.:.:||:.ト、;:ノ
    `7:.::|l|  | ハ      ;'|     し-、| |:.:..:_ノ.|.:| |
      ヽ|H  | | l__,    / |  /  / ノ|/:.:ん. l |:.| |
       |l!ヽ. 代「 ヽ.  , / `ト、/! ,イ. く:.:/:.; -┘| L」 !
        |  l N.--ミ ヽ/ソ _レ'´ lメ // |/  | |   |   あら、そう?
        |  ! |l,ィ^h.、    ´ ̄ ヽ 1  |     | |   |   見てる人は、やっぱりちゃんと見てるのね
       | !( { { | | ' _, """ ノ!|   |    | |   |
      !.| |_\  ヽ、    _,. <._| !  |ヽ.   | |   |   後で くんくんに紹介してあげるわ
         !/〈.:.:.Y_>、 }、 ̄´;:;:;:;:;:;://|  |:.:.::',  l l   |
       ム-レく.:.:.:_}ノ:@;:ニ、;:;:;//;:;! 、|:.:.:.:.:L_ ! !  |
     _,.∠=ニ〈:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ニ  V;〈〈_;/| ヽ:.:.:.:.:.:L_l !  |
    `ーニ二_‐ヘ.:.:.:.:.:.:.:.:(゙こ  /'^ヘ V:.:\ \:.:.:.:.:{! |   !
     <:.:.:. ̄} .:.:.:.:.:.:.:`} ノ:.:..:.ハ V:.:_>- ヽ.:.:.:.} |   i
      |_>'7.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Y.:.:.:.:.:.:.:.::.:>'"  /:.:r‐'´〉、  i






                                    | ただ、モーツァルト=ダ・ポンテが伯爵夫人の役柄を
                                    | 大幅に削り、代わりにスザンナをアップさせてますよね。
                                    |
                                    | それで、ボーマルシェの劇よりもモーツァルトのオペラの
                                    | 方が人気があるのだから、不に…うわ、なにする
                                    | くぁwせdrftgyふじこ
                                    |_______________________





    !    !            |  ヽ  l  /  ! !
    l    l、         lヽ  !  !/ l /-┼┐
、   l    !ヽ           ! ! //l/! /   ! //
l \ 、!\ | l\      / l/!/- 、l/   ! /l
|l _\!≧‐- 人_ノ 、  ヽ _/_//! r三、ヽ  l/::::!
、\  〃r三、ヽ\::::\_/.::::::/  ヽゞ=’ノ〃::::::::::j/
ヽヽ  ヽ ゞ=’ ノ ..::::::::::::::::::::::::::::::<´三彡"
 !\  `三三 彡:::::::::! :::::::::: _
 ヽ、ヽ  ̄ ̄    ヽ  /  l ヽ、      /
 ̄ ハ        /´/ ̄    jノ ヽ       /\    今、何と言おうとした、1ァァァアアアア!
// l       /\!          !    /.::::::::
. /l ト、       !              /    /.:::::::::::
/:::! !:::::ヽ、    ヽ           /  /.::::::::::::::







446 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:36:40 ID:OLH1tBzA






   /:::/::::/::::::::::::l::::::::|:::::::l:::::::::l:::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::i::::::
  /::;イ::::i::::::::::::::| ::::::l|;::::::li;::::::::|、;::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::l:::::
  .l::/ l:::::|::::::::::::/!::::::| li::::::lヽ::::::l. ヽ;:::::::::::::::::l::::::::::::::::::::l::::::    ちなみに1は「伯爵夫人がケルビーノに見せる愛情は、
  |::l | ::::|::::::::-i-L;;_l .|!i:::::l ヽ::::l  ヽ、__;;;;::::| :::::::::::::::::l::::    まず、最初は“母性”から来ていたのでは、ないか」と
  |:! .|::::::l::__;;;|_ l:::l`ヽヽ;:::l ヾ;レ‐'''゙゙´\ :::::| ::::::::::::::::l:::::    考えているらしい。
  l!  .|:::/ ___ノ,ィ'ト|''=ミ、 ヾ!  ,r-=fニミ;;弍;;| :::::::::::::::l~゙'i
    l/ ,/ト、::l゙__゙ヾ::ii::|ヽ  ,/  .|:::illi:::゙ii/ |:::::::::::::::j¨゙ l    このスレには ちっとも反映されてないようだが。
   /⌒ヾ、|/`fト l ゙K);j .l'⌒''h.   K);;;;ッリ l:::::::::::::/ .ノ
  /‐-、 `iノ /'ヽ|、   ノ    ヾ、     ,/  |:::::::::::/=7゙     それと、真紅がジュンを見るときの眼差しが ときどき
 ./ 、. ヽ |゙V,_  l:::i、 ̄ 丶    ゙''ー-‐''  ,l::::::::::/|:;/      母親が子を見守るかのように見えるときがある、それで
 i  '゙ヽ_j-'   .|::::|.\   ‐-        ,,イ::::::::/ ,l/      真紅を伯爵夫人にした、とも言っている。
 ヽ    ヽ   jl:::::l.   ヽ、      , ''゙ /:::::::/゙`ヽ、
  ヽ、.     /ヽ::::|    ,,`=ー '''i´    /:;/レ'〉;:;:;:;:,.,\    こっちも どうでもいいことなのだが、伯爵夫人とケルビーノに
   /    /.  ヽ:| ,,r''゙,.;:;:;r''゙~ノ   /イ  /;:;:;:;:;:;:;:;:;:;    ついては、無視できないことがある。







     /:/:.:/:.:/:.:.::::::::::/:.:.:.:.:/:.:.:.:i:.:.:.:i:.:.:.:.:.::\:::::ヽ:::'.:::::::::::::::::::::::::i::
   /:/:.:/:.:.:':.:.:.:::::::.:.':.:.:.:.:,':.:.:.:.:.|:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:::\::::ヽ:'.::::::::::::::::::::::::!:   1が「現代日本じゃ分かりづれー」という理由でカットした
   l/:.:イ:.:.:l:.:.:.:::::::.:.:|:.:.:.:.爪:.:.:.:.:|!:.:.:.:.:ト、:.:.:.:.:.:.:::ヽ:::::'.!::::::::::::::::::::::|::   設定の中に、
   /:.:/ l:.:.:{:.:.:.:::::.:.:.:l:.:.:.:.l |:l!:.:.:.:.l、:.:.:.:.:l \:.:.:.:.:.:::::、::l!:::::::::::::::::::::|::   「伯爵夫人はケルビーノの名付け親」
   l:.,  l:.:.:.l:.:.:.::::.:_:.ム:.:.:! |:ト:.:.:.:.l ヽ:.:.:.l   \:.:.:.:.:::'.:l::::::::::::::::::::::!::   という設定がある。
   l:.l  l:.:.:.:l:.:.:.::_:_/ l:`T 、`\:.:.l  \:'._ -=\ ̄V:::::::::::::::::::::|/
   |:.!  ':.:.:.>‐' j _ム儿、\ ヽ:l   ヘ、_ ィ─ 、ヽ:}:::::::::::::::::/¨   「名前を付けたのが、どうした?」と思われるかもしれない
   |:!  ∨  .ィ´:V´{!T::ぃ= 、  ` ,, =,ィ'"辷`:ヽ于_!:::::::::::i::::l'´    が、十八世紀当時であったら、これは肉親も同然と見做
     /ヘ./:|弋、{r、 V、iiii:} ',r=、ll     V::iiii:::::}}'"l::::::::::::l::::lヽ    されていた。
    /´\ \、|:! Vト、 辷Zタ f!   fj   _辻zZシ' l::::::::::;:::::;_ ィ   (名付け親との婚姻が法的に認められるようになったのは
   /´ヽ、 ∨、y'  ト、_xxxノx, xxx弋_ xxxxxx >' l::::::::::;:::/::/     二〇世紀になってから)
   / 、  ヽ | \   !:.:'、    ヽ     ̄ ̄ ̄   l::::::::/:;イ:/
  {   ヘ、_ト'    |:.:.:.:ト 、    - 、       , イ::::::/:/ ′     つまり これは近親[ピーーー]
   '.    \    j:.:.:.:!  ゙  、       _  ′ l:::::/:/¨ヽ
   ヽ        ハ:.:.:.|    `> .__ <    ,.:::/ハ / '、     実に、ユニーク。ぜひ情報知性統合体に報告せねば
ハァハァ _\   _  ム\:{   _. ィ´  /ハ    /:/' /   \    ならないところだが……







447 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:37:34 ID:OLH1tBzA






┌──────────────────────―┐
│                                  |
│                                  |
│                /■\                  |
│               (´∀`∩)                 |
│               (つ  丿              |
│                ( ヽノ                  |
│                し(_)                    |
│                                  |
│              Now Onigiring. ..               |
│                                  |
│                                        |
│       しばらくおにぎりでお待ちください。        |
│                                  |
└──────────────────────―┘







448 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:38:25 ID:OLH1tBzA






                                  | …ま、まあ、『フィガロの結婚』では、そこまで深刻な話には
                                  | 進みませんので、知らなくってもいいことです。
                                  | (三部作の続編『罪のある母』の“罪”には、近親、というのも
                                  | 含まれているのでしょうけど)
                                  |
                                  | ただ、十八世紀の風習と二一世紀の風習に大きな違いが
                                  | ある、というのは紛れもない事実ですので、時々その辺を
                                  | どう思うか、かりに表現するとしたら、どう表すか、という事で
                                  | 考えることがあります。
______________________  |_________________________
                                |
例えば、十八世紀の恋愛観。              .|
                                |
ラクロの『危険な関係』が有名ですが、宮廷では、  .|
“恋愛の相手を色々取っ替えて楽しむ”といった    |
感じがあるんですよね。                  .|
                                |
しかし この時代だって、“貞節を大切にする”と    |
いうのもあります。                     |
                                |
早い話、ダブルスタンダードに見えるんですね     |
______________________| ____________________
                                  |
                                  | でも、何の基準もなければ、諍いが起こるはず。
                                  |
                                  | そこで基準になるのが、
                                  |
                                  | 「宮廷のマナー、優雅さ」
                                  |
                                  | というのだと思うのです。
                                  |____________________







449 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:39:15 ID:OLH1tBzA






                             つまり、恋愛とはゲームであり、いかに優位に立つか、で勝負が決まり、
                             決して我を忘れるぐらい夢中になってはいけない(「はしたない」行為になる)
                 __      __
             ,  ´     `  ´   `'' 、        そして、そのゲームのジャッジメントは、「体面」とか「体裁」、
           /    /  /    ヽ 、 ヽ\ ヽ: 、      つまり、その宮廷のサロンに集う人々の暗黙のルールの下で
.          ,.:'/   / / /  / /! /  l ハ!  lヽ`ヽ     裁かれるよう、思われる。
        .//f,'i  / /  /l / l  ハ / / /  |ヽ ゙ヽ',ト、
.      _∠‐ 7 /ヽ/ /‐/- .l / l / l  / /|i.トヽヽl./', l l `i、
         /;ィl;{ '/l/ l/  l/  l /   ! /  |."|//ハ   l | l、 `l__
         ////!,r  ̄`ヽ     ァ^¬ヘ.ヽ| | /|∧j!`ヽ─-,.l   ', ` ー 、
.         /,' ,i i| l     l   l′    l. V::ヘ./ !、./、ニ‐1|   l.    ヽ
     ,.,イrl/ヽヘ',/ ヽ、  ノ     、    ノ /ノiイ.'/l::l 」ヽ´ |   l-一 ´
    (...__| 'ァ:_ ヘ ' '   ̄      ` ー ´ ////::Ll:::::7  /`ヽ一 '′
      ム-‐ヘN` ‐ 、..__......_    ' '_,.ィリ/ツ、::::::、:::::ト.⊥ -'
          `         `¨ ¨´     `ヽ、:ト、|







        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:、:.:.:.:.:.:.:ヽ、
       /:.:.:.:./.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.ヽ:.、:.:.:.ヽ:.\
      /,:.:.:.:/:./:.:.:.:.:.:./:.:.!:.:.:.!:.:.:.l:.:.l:.ヽヽ:.:.:.:.:ヽ:.ヽ    だから、例えば ある貴族の妻が不倫し、それがおおっぴらになった
.    //:.:.:.,':./:.:.:.:.:.:./:.:./:.:.:.:|:.:.:.|:.:.|:.:.l:.:.!:.:.、:ヽ:.ト. ',   とする。
.    /」:|:.:.:.|:.|:.:.:.:.:,.イ:.:./|:.:.:.:,!:.:./:.:.l:.:.:|:.:.|:.:.:!:.:.l:.:.! 1
   ノ'´|:.|:.:.:l:.:|:.-rーァx...」:_:.ノ!:.:.ハ:.A ォ-:!:.:.:.|:.:}:.:.| !  その場合、人の口に上がっているのが分かっているのに何もしない
      |:.|:.:.:|:.l:|V|;ォf==レ ´ル'  /ィ-ヘ|:./:.:.,!:./|:./    のは意気地がない、と見做され、アウト。
     1l、:.l:.ハl:.:.|` {゚: ::|      {゚: ::ル',!:.:.ィ:/ ,リ
      ゙ ',:.トl、!:.:.|  ゙-┘   、 `ー' /:イ,シ /     だが、逆上して妻に当り散らすようでは、男として度量がない女々しい
.      ヽヽヽ:.l、     _ _    /:.:.!        ヤツ、と見做され、これも駄目。
        ` lハ:lヽ、       ,.-1:./
          ヽN |` ‐ 、__,. ィw  '/          浮気相手に決闘を申し込み、その上で妻を罰する、というのが
           ,r'^,!       「ヽ、'´          オーソドックスな解決といえるだろうが、これは
        _,.-'  |       ヽl ヽ、.._        「自分の感情(怒り)」と「自意識(他人から自分がどう見られているか、
    _,. r ´     |   _...._  |   l. `ヽ.._     どう思われるか)」のバランスを計りながら解決した形が、こうなるのだ
   r{. l. |        |-‐ ´ _...._` -|   |   l. ト、   と思う。
  / ヽヽヽ      |-‐ ´ ,.- 、`ー|   |   | l ヽ







450 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:40:10 ID:OLH1tBzA






        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:、:.:.:.:.:.:.:ヽ、
       /:.:.:.:./.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.ヽ:.、:.:.:.ヽ:.\
      /,:.:.:.:/:./:.:.:.:.:.:./:.:.!:.:.:.!:.:.:.l:.:.l:.ヽヽ:.:.:.:.:ヽ:.ヽ    マルキ・ド・サドの『悪徳の栄え』を読むと、貴族あるいは僧侶でも、
.    //:.:.:.,':./:.:.:.:.:.:./:.:./:.:.:.:|:.:.:.|:.:.|:.:.l:.:.!:.:.、:ヽ:.ト. ',    階級が上の方にいくほど放埓が激しくなる。
.    /」:|:.:.:.|:.|:.:.:.:.:,.イ:.:./|:.:.:.:,!:.:./:.:.l:.:.:|:.:.|:.:.:!:.:.l:.:.! 1
   ノ'´|:.|:.:.:l:.:|:.-rーァx...」:_:.ノ!:.:.ハ:.A ォ-:!:.:.:.|:.:}:.:.| !   フランス革命当時は「貴族の腐敗」として糾弾される元ともなったわけ
      |:.|:.:.:|:.l:|V|;ォf==レ ´ル'  /ィ-ヘ|:./:.:.,!:./|:./     だが、「宮廷内でのゲーム」の観点で見れば、上位の者ほど
     1l、:.l:.ハl:.:.|` {゚: ::|      {゚: ::ル',!:.:.ィ:/ ,リ      無茶な“遊び”をしても体面を汚さずにすむ(というか、責めることが
      ゙ ',:.トl、!:.:.|  ゙-┘   、 `ー' /:イ,シ /      できる人がいなくなる)ようになるから だと思う。
.      ヽヽヽ:.l、 ///   _ _ /// /:.:.!
        ` lハ:lヽ、       ,.-1:./
          ヽN |` ‐ 、__,. ィw  '/           ちなみに1は渋澤龍彦訳で読んだが、エロ関連は用語が分からな
           ,r'^,!       「ヽ、'´            かったため、理解できなかった模様。
        _,.-'  |       ヽl ヽ、.._
    _,. r ´     |   _...._  |   l. `ヽ.._       惜しい。実に惜しい。サドの世界は真にユニーク。
   r{. l. |        |-‐ ´ _...._` -|   |   l. ト、     この本からは今でも情報爆発が間歇的に発生している。
  / ヽヽヽ      |-‐ ´ ,.- 、`ー|   |   | l ヽ ハァハァ         ____________________
                                          |
                                          | ※ある意味では間違ってませんが、
                                          |   健全な生活を送る上では、お勧めしかねます
                                          |____________________








                                                ……紹介はまだなのぉ?


        / ///      \ ;;|彡||        l   .ヾ            ;; ;;l     -‐  ̄
      ////         ! \~/         l   ヾ           ;; ;;l  /
     _ ィ///          ヾ、ヽ、        i!   ヾ           ;; ;;l/
    }、 `y´ハ            l `ヾ、ヽ、      !i    ヾ           /     ____
    !_ニ{ //             l   `ヾ、ヽ、_ - = \    ヾ         l    /
    ヽ彡イ               l       `ヽ、;;; ;;; ;;\___>、       l   /
      | |                  l          ̄ ̄ ノ     \     l /
      | |                  l            l       \   /







451 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:41:01 ID:OLH1tBzA






       / ̄ ̄ ̄ ー― --一 フ
        / テノ    __,, -――‐イ                             待ちくたびれちゃったわよぉ
        / ~了_ -‐ ",ィ ,ィ彡≦―>ヘ、         |i/} /lノ}   /l
      ヽ 《ミツ彡",ィ彡"/ト、l くハ\>、_       }:::::::::::::::::レ´l/  l_  ノl   お仕置きしてあげようかしらぁ?
       ` ミシ彳彡" / l:.リ斗ナl :.l \:.ヽ_\    |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ̄  ノ
         《彡 /l| :.|'´,z≠テl :.l:.:.l:. ̄.:.、  ̄ヾヽ、|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
         / /ム孑ヽl  ` ´ /.:ノ .:.l:.:.  :.ヽ、  ヽ/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::√
         ´l .:.:ミァゞ冫、    ノ, ィ .:l:.:.:.  :.:.ヽ/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
          ヽ.:.:.ゝ   -一'   l .:.lン`、_ _ _ ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::<
           Y~个::...._  , .イl .:l;;;;;/    ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_  \
            ヽ:.:.:.:.:.:.:.7;;;;;/ .:/;;;;;;l       ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ ̄ ̄
              ヽ:.:.:.:/;;;;;/ .:/;;; ;;ヽ、     ヽ::::::::::::::::::::::<⌒へ}
    __{\____冫:/;;;;;//;;;;; ‐- ヽ 、   ヽ ̄ ̄ ー―`
    ,ゝ:::::::::::::::::::::::::::::::/ {;;;;;;;´;;;;;;/;;;  ;;;;ヽ.\_>、   ヽ::::::::::::::.:.ヽ、
  _フ:::::::::::::::::::::::::::::::l  /;; ‐-、;;;;i;;;     ;;i;;;;;;l ヽ   ヽ::::::::::::./
   >::::::::::::::::::::::::::::::::::l  /  ;; ;;ヾl;;;     ;;;;l;;;;l   ヽ  _ -  ̄ ヽ
 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::l /    ;;;.ト、    ;; イ ;;l   >'        ヽ
 ~~ ̄/:::::::::::::::::::::::::::::l .{     ;;;; !;;;;` ー 7;; ;;八 ,イ           ヽ
    j_:::::::::::::::::::::::::::l .ゝ   ;; ;;ノ;;; ;;; ;;; ;;; ;;__ , / l      ___  ヽ
     ノ:::::::::::::::::::::/l    〒t. ´;; ;;__ィT ̄|´   l     /      ̄ ヽ
     /::::::::::::::::::/  l   l  /フ~    ミヘ ミレ イl  l   /          ;; ;;l
   ム,:::::::::/!{    !   l//<´;;; ;; l|l  l /           ;; ;;l
    ム ヘ/    /  //   `< _r一イ;| . \;;;.;;/l  ヽi ___________________________
                                  |
                                  | 申し訳ありませんが、マルチェリーナ=水銀燈の配役については
                                  | 第3幕、第4幕に選んだ理由があるため、割愛させて頂きます。
                                  |___________________________







452 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:41:54 ID:OLH1tBzA






                                  | ただ、ボーマルシェの『フィガロ~』を読み返してみたところ、
                                  | 第1幕の、スザンナ(翠星石)との二重唱にあたる箇所で
                                  | 「奥様(真紅)を昔いじめてた…」
                                  | とスザンナに言われる箇所があるんですよね
                                  |
                                  | 真紅をいじめる水銀燈……
                                  |
                                  | 意識はしてなかったのですが、ここでも仲が悪いのか、と
                                  | 思ってしまいました
                                  |___________________________





    /// /   イ l  | |  | |   ヽ ヽ ヽ、
ィニニ〔ゝノ_ノ   / ヽ\ヽヽ  | l    |l  |l  ヽ
'´/ /| |7   r/'´ ̄ヽゝニヽ-ヽヽ  │ | | ヽ ヽ
イ/ / ! | |   ||-ャ─-,ニ、ミ‐`ヽ、ヽヽ / / /  | ヽヽ
/ / / j |   l| `ー='-ニゝヽ`   |ノメ、/l  │ l | l
./  / / ヽ   l|           ィ_ミヽ`リ ハ || |
'  / /   ヽ  l          l、'rヽj`ァ' メ | / リ
  `,´l    lヽ ヽ         /ノ `'’,イ  /イ     真紅との仲が悪いの なんて、当たり前じゃなぁい……
  /| |   |  `丶ゝ    ー、ー- 、    lノ  ,イノ
. /│|   |          ニ ´   ノ イ |
/  ! |   !  、           ィニィ | |lハ
  | !   |   _`ト_、 _     , イ    ! |ル'   ,イ
  ハ ヘ  |‐'  ̄,.ィ´ヘ` ー- イ  |    |l |    /│
ノ  ヘ ヘ   | <´ィ´ /介「`ヽヽ│   ハ l   / ノ      _,
ゞ、_ゝヽ  !  \ー´/ハ トニノノ !   / ハ ト、//,ィ _ ,.-ィ´
  ヾゝヽ.ヽ lー-、  ̄ 1 |│|ヽハ 」  / _ハ _/ イィニィ'´    <
    ヾゝヽ. l^ーィ- 、|│ ! ト、>-リ  イニィー '^ヽ、
     ヾヽヽゝ   ̄! | | lヽヾ/  /        ヽ







453 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:42:46 ID:OLH1tBzA






     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)   どうにもこうにも、やる夫が空気過ぎだお
/    (─)  (─ /;;/
|       (__人__) l;;,´|     タイトルロールなのに……
./      ∩ ノ)━・'/
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |                      ___________________
  \ /___ /         .             |
                                  | まあ、オペラ・ブッファなのだから、ある意味
                                  | 当然といえるでしょう
                                  |___________________





     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \
|       (__人__)    |   それは どういう意味だお?
./     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /







454 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:43:44 ID:OLH1tBzA






:,::::::::::::  /::::/::::::/::: /:::::::  !::::: |:::. |::.  |   i
|::::::::::  /:::/::::::/i:::::/ }:::::: ハ:::: ハ::: l::::  !:.  |
::::::::_!ム_∠__/;/  !:::: /  l:::/ !: /i::::: /!::::  |      オペラ・ブッファは「喜歌劇」と訳されているが、後の
::::::::: |/_ //`ヽ /:/ _,,ム'-‐lメ‐|:::: /: |:::::  !      オペラ・コミックとは異なり、オペラ・セリア(正歌劇)
::::::::: !,r=〒〒ミ==ヽ/'   ,,r'===ヾ-、!::/l::: ハ:::: !      の衰退とともに始まった。
::::::::. |《 i、ヒ''ィノ   ゝ-‐-《 !;;.q,ノ ´/レ:: |:: i .l:::::/
ヘ::::::. | \  ̄   ノ   ヘ_. ̄  /:ノ::: /!:::l !::/       オペラ・セリアでは神話や伝説の人物が主人公であり、
ヽト、::: l   ̄ ̄ ̄   `;    ̄ 7:::::: / .i:/ /        それに反発するような形で始まったオペラ・ブッファは
:ハヽ:::l\      r_ァ    /!::::: / /           いきおい「現実社会を描き出す」という形になる。
::::::,-一 ` 、       _, < |イ::::: /  '
:::/;;;;;;;;;;;ノ.  ` ‐r-‐<    'l::: /               つまり「一人のヒーローによって形成される世界」より
`|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`、;-、_;-´;;;;;;`i´  .',/                「数多くの人間が絡み合って進行する世界」になる。
 !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;へ;;};;;;;;`i;;;;;;;;;;;;;}\







      / /   /   /  / /  /!   /  l   !  l  、 丶    丶 ヽ
   _∠‐ 7  /   /  / /  / l  /!  ハ  l  ハ l  l   丶ヽ\!
     /   /!   '  / /  / l / l  ハ  / /  l l、 l    〉、l ′
      /   / l    ′/ /‐‐/- .l / l /  l / /-‐-l Lヽ !   ハl     つまり、主人公は「絶対的な存在」ではなく、
.    / _ / /l   ' /l/l /  l/  l /   ! /   |ハ Y !  | ′
   // / / !  l / リ l /___    ′   ´   __」/_ l l l  ヘ      「相対的な関係の中で、進行役を務める存在」
    '   /イ  ',  l'   fr"チ卞ミヽ        ,rチ千卞>y j ! 、 _\     になる。
     // !  ハ  ヘ  l.バrj::::.::ト         lr,:::::.::j /,/  l 、\ `
_     /´ l / Y^、 ', ハ ゙ぃ_シ        ヒ_.ソ /}  lヽl\. \    具体的に言えば、伯爵に反抗してこそのフィガロ、
        !/  ト ヘ ',  ハ        ,        /イヘ. ! `  \. ヽ  スザンナに惚れてこそのフィガロ、マルチェリーナ
        ′ l/ヽ_ヘ. ',  ヘ               / /  ', l      \ヽ から逃げようとしてこそのフィガロ、と
            ' ,´ }、ヽヽ丶       rヽ      イV    ',l        `` 周囲との関係から行動する、その総体が「フィガロ」
           l   い,、\ヽ> _       , イ、/     '!        であって、単独で「フィガロ」として存在しているわけ
          l  l ′\Nヽヽ`コ ー-‐ ' ´ {`>'-――‐ ¬ 丁卞ー-、 ではない、ということ。
          l  j  __ヽ‐'´_rノ       Y        | | |   \
         _ _」、 ヽ´      /´  ___   |        | | |     `丶‐- 、
      ,r‐-'´`´  ;  ゙!      |  /   `‐-l         | | |    /     \
     j  、  i´    V _, -‐亠、´ / ̄`‐-|         l l l    l
     rr'   ヽ  ヽ   ´  _, イ ´ / ̄丶 」         l l l    l
    ハ  '、 ヽ、_冫  _ イ´  l_/       |         / / /      l     \
    /ハ、_ハー‐'ニ‐--‐'´ /     l        |        / / /      l       ヽ
   // 厂  `ー-- ´ l     l       l       / / /       l!      ヽ
   ///             〉      !        l      / / /     / !―--  _







455 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:44:40 ID:OLH1tBzA






        ____
      /  ノ  ヽ\
     /  (○)}liil{(○)
   /     (__人__) ヽ    (それでも“喜劇”になるのかお……)
   |       |!!il|l|   |
   \        lェェェl /
    /         ヽ
    しヽ        ト、ノ
      |    __    |
      !___ノ´  ヽ__丿







          , -=―=―- 、 _
       〃⌒>'´  /    丶`ニ=‐'
       ./ ,′// , ´ /  j } ヽ \
      / l  | i l / /// ,イ ハヽ ヽ
      ノ,イ八 l レ_j/∠∠///∠Ll }ヘ    だから現在とは、“笑い”の鑑賞ポイントが、ずい分 異なる、と思う。
    <ノ .∧ l  ムrt=k`  ィ=、ルレ′j
      / イ Vヘ. ヽVr!   jr/ムイ{      当時は階級社会で、階級の差は絶対。
     ´ W^{ゝヘ ハ.ヽヽ _ ' /〈リヽ
         j八 }ヽ ヘ、   j`<ミ\      ただ啓蒙思想も生まれているので、教育を受けた人には
          リ朽\!`{7|:::::::::>ミ;>,    「人は生まれながらにして平等」という思想も広まりつつある。
          ノ \- 厶]::::::::f }::/:/
       r=<    V三|:::::::::| |/:/     この矛盾にこそ、“笑い”のポイントが隠されているよう、思える。
       /‐-、 \   ∨メ、::::ノ V、
   .   /_j   , X \   ヽ {´   /     つまり絶対的と教え込まれた存在の領主様が、絶対ではない。
       〈  ´  \\  >ヘ、___,イヽ
       `、   ヽ \.>j    ハ│    そこから生まれる“笑い”というのは現代風に捉えると、小学生から
        {     ∨  `ヽ、_,/∧|     見た校長先生のヘマとか、そういったものを見たとき生まれる“笑い”と
        lヽ  勹'´      // l !     同質ではないか、と思う。
        |∧ 〃     /Y」_│',
           } \    /}<ム>∧.ヘ
         {   ヽ、___/ l丁{{ |}}  〉ハ
           〉ヽ     /  ji |{i  !  ヽ







456 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:45:35 ID:OLH1tBzA






          ,, r一-- 、 ,,
        /´         ``ヽ、
      /'               \
     ,;'                  ヽ      “絶対的な存在”と教え込まされてきた人間が、実は“絶対的”では
.    ノ ,  i      /    ,,   / |ヽ ゙ヽ     ない、ということを気付かされることによって生まれる“笑い”。
    イ i  |   i ,'`メ //  /i  .ト ヽ ヽ
    レ| {   i   |//'´ `メ / / /|  } ト 1   階級的な問題が根底にあるからこそ、のものだろう。
     ',イ   i   r+テ=ミメイ   //'"|´/ / ハ|
      `、ヽ r'メ,  {。;;;;'ソ `   ' ,rz;,y'ノi〃イ .'   それと同じ理由で、オペラ・ブッファでは女性の活躍が多い。
       `ハヾ ヘ   i'ー''-    /。シ゚ク /'"
         レ',`'';  i     , `'' / /       なぜなら階級社会では常に、女性は男性の下に置かれるからだ。
          ' i∧ト i,   -   ,イ{ ./
.          ,y}`ヽ |ゝ, _, r '´ リ |/
         ,ノ.:.:.ヽ `', {;;ヽ、.   |i
       ,;<、.:.:.:.:.:.:.`v'" ^,ヽミ、,
.      /,ニヾ`ヽ.:.:.:.:.:.`彡=ヾ}:||i、
..     //  ` `\\.:.:.:.ヘ  i|:||i丶
     ,' f     ヽ \\:.:.:i  i|.||i ',
    イ i      /' \ヽ.:i_,,_|:ii .{     _ ,,r'''i ┐
.    ,' ヘ      、   ハヾ',|ソ,'/i ヽ ノ,ゝ;;=、ミヾ、 i;;|
    '' ̄',      ',   i ヾ`,〃 》 ,イ、  ̄`ヽミヽヽ,i;;|
       ',  \  ',  :i _,,∨,,,_∠、 ヽ   r- ' ヾ、;;;|
       ',    ヽ、', ,ゝr'     ヽ :} 」´,n`ヽメ'ト、>







        /.:.:.         \
          /:,:.:.:  /   ヽ    \
       /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー
        /!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ
      /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }
       N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j     十八世紀ごろには、宮廷内のサロン文化で、女性が中心に来るケースが
       ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      増え始めた。
           `ヘ:ゝ    .'    小/        つまり女性の社会進出が始まった、と言えなくもないわけだが、そうなると
            ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         女性が目立つ役どころを割り当てられるケースも増えることになる。
        _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
      /| l:|   | ===|   |:l゙ヽ       事実、ペルゴレージの『奥様女中』やチマローザの『秘密の結婚』のように
       /  | l:l   l     l   l::l l       女性が男性と同格扱い、あるいはほぼ主役といっていいものもある。
       l  ヽハ    l    l  //  |
     ハ  ヾヽ  l   l  // l l       これらを踏まえると、スザンナの方がフィガロより役で重みを持ち、尚且つ
      | ヘ  l ヾ\ ヽm/ ,/ V :|       それで“笑い”を取る、というのも、それほど無理があるわけではない。
      ノ  \|  `ト,\V/|   │ 、|
     {/ ̄>‐ァ、  j__≧i≦ !,ィ彡三>ヽ
    j  /{ `ヘ三三三ミ=彡<_/  }      あくまで「十八世紀的な視点」で見れば、の話ではあるが。
    {   >ー‐'"ト-- (^ー'⌒ 〉 __ノ
    `ー‐イ      | { { {T'┬='ーく |
        | |    ∨  〉〉〈( j    }|
        K_/x'⌒{\'-' ‐}>└r‐xヘ}|







457 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:46:28 ID:OLH1tBzA






        /.:.:.         \
          /:,:.:.:  /   ヽ    \
       /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー
        /!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ     そういった意味では、十八世紀の演劇が“教養”としてではなく、当時の
      /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }    民衆が味わったのと同じ感覚で“楽しめる”とは思えない。
       N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
        ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ     だがオペラになると、音楽が付いているので、その場を“感情”として
           `ヘ:ゝ    .'    小/       受け入れることが可能になる。
             ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
        _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_       つまり、その時代と同レベルの“楽しみ” “笑い”ではないかもしれないが、
      /| l:|   | ===|   |:l゙ヽ      同じ人間的感情での“楽しみ” “笑い”は得られている、と思う。
       /  | l:l   l     l   l::l l
       l  ヽハ    l    l  //  |
     ハ  ヾヽ  l   l  // l l
      | ヘ  l ヾ\ ヽm/ ,/ V :|
       ノ  \|  `ト,\V/|   │ 、|
      {/ ̄>‐ァ、  j__≧i≦ !,  | ヽ
     j  /{ `ヘ三三三三三)< \ }
     {   >ー‐'"ト-- (^ー'⌒ 〉 __ノ
     `ー‐イ      | { { {T'┬='ーく |
         | |    ∨  〉〉〈( j    }|
          K_/x'⌒{\'-' ‐}>└r‐xヘ}|







               .. - ─……‐-. .、
          ,. '"´ . : : : : : : : : : : : : : :`ヽ、
              ,.'´. : : : : : : ,.: : : : : : : : : : : :ヽ       ただ、風習や価値基準など、様々な点で変わっているのだけは
         /. :./: : :/:/: : /:l: : : |: :l:l: : : : : :.!      紛れもない事実。
        , イ: :〃l: : :/:/: : /: :|: : : |: :|:|: :|: :i: : ::`ヽ
         |: 〃 l: :/:/_L/1 : |: : /|: :|:|: :|: :|: : :.:.:.::.';    だからリアルでのオペラ上演でも、“演出”という過程が欠かせなく
         |/ Ⅳl:/l/ {  |: /|: /. |: :|:|: :|: :|: : l: :.l:!    なる。
         { ∧Ⅵィ行ミヽ|/ .|/ ̄「/メ、/: /: : l: :.l:!
           ,′: :l 辷ソ    ニ二_l/l: /: : ./: :.l: l    1がやっている好き勝手な改変も、“笑い”を優先させての“演出”
           l: l: : l   ,    〒テテミV/: : /: :./l: {    のつもりらしい。
           l/l: : ト、       辷ソノ: : :,.イ: : /l人{
            l: : l/ ヽ `     〃: ∠ノl/
              \|   >r‐r‐ < ィ´l/l/         自己満足や空回りではないかは、こちらのあずかり知らぬ所
                   l:/ ,. -─┴┐           だがな……
              ∠二二ヽ    !
            ,. イ. : : : : :.ヽ. ヽ    ヽ
         ,. ィ77.イ. : : : : : : :.', !     `、
       ∠∠//.:.:l. : : : : : :.:.:.:l |      ハ
        |:l i.ll:/.:.:.::j. : : : : : :.:.:.:.l |     j:{
        |:| i/.:.:.:.:.:{. : : : : : :.:.:.:.:l L_ _ __{」
        |:| l.:.:.:.:.:.:j. : : : : : :.:.:.:.::L_ _ __」」
       レ'1. : :.:.:.l. : : : : : :.:.:.l/. : : : : : :/Y´
      く: : l. : :.:.:.:l: : : : : : :.:.:l. : : : : : :./:!
       Vy.:.: : :.:l. : : : : : :.:.:l: : : : : : /:.:.::l
      , イソ:.: : : :.l. : : : : : :.:.:l: : : : : /:.:.:.:.:′
     /: /j.:. : : :.:.l. : : : : :.:.:.:.l. : : : : ヽ.:.:./
    /: : :/ /.: : : : :.l. : : : :.:.:.:.::l: : : : : : : V
    〈: :_/ /. : : : : : l. : : : :.:.:.:.:.l: : : : : : : : :ヽ







458 :Figaro ◆1fWU0Viu9M:2009/10/31(土) 22:49:13 ID:OLH1tBzA





                  __
               / ̄   `二>、_
                 _,. '´      `ヽ、
             -―二'/    / l i ヽ   ヽ                 と、言い訳までしたところで、終わりです。
              ///     〆 ! l i ヽ  ',
           ー'´フ´ ,'  ,' / / / イ |  !  i !                また、今度ー
             //. !   !イ ./| /!/| .ハ i }  | !
            〆ハ lr、ハリ'i/-ゝ' -レ'‐从|/  ,' !
                ',i i `x≠ミ    ,r≠y /  ハヽ     ____r----..、
                  /ハ ヽヽヒ__ラ   .   辷シ /ソ /  `   人_:: :::「`ヽ: :: .\_ヘrヘ._
             /' ノ', ヽヽ   _'_  /ソ Yイ!     {:: :: :: :: , : :. :.  :: ::. ヾ丶::. :: _}
                  | r、rヽ、_   彡/ /ル `      〉:: ;; , ' "‐  ̄ ` ヽ,ヾ ヽ:: ::廴/
                  イ从r}  ̄ /k/      .. {:: :;; / /   l   i   l  .}: }::.3          _
              , -、-、‐ ' . f_  _ _ } `ー 、_ .     }:::// ト、 i | il j // |イ1 `|:: ∧|ヽ       -―〈{包}ー 、
            ,. '´ 入.'、'、   f ´- `_i    //ソ      >;从 |ノv! lノレ`⌒./__/ /:.r'  | ..    /::/ ̄ ̄ ̄ ̄  \
              ` .y:.:.ヾ '、'、.  f ´ `Y   ///'i       vi小l●    ● 川薔ヨ i:  | .    //::/           ヽ
              l:::::::::ヽ,-rn、.i.   l   ///:::::!        !|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ i:  i ..   | |:::|  | 斗     ト、 l  |
                l::::::::::,「i l .! fiヘ,,r、i   ///|::::::l        |ヘ   {  }    .j /  l:  !..   | 小 |八 人     ハノ  |
                 ,'::::::::::::>    ソ'!i!'i!! , ', '/:::|::::::il   .     lr'⌒)、._ ̄_ (´ j ァ   |:  |    〃|| || |   O ヽ / O 厶仆
             !:::::::::::/:ヽ__/、',,l l ', '/:::::l::::::l:l       /ヾ三}l ̄(*)''{彡'´}ヽ  |:  |   _{{_儿ll、\、、     、、 ノノ|ル__
             /::::::/::::::::::::::::i':ヽミ〆---,::::|:::::l::l  .   |::::::::::ノl_,.イト、.|:::::::::l::::}  |:  | .  >:::::{  ト-   <__フ /} ノ:::::::〉
              _/:::/:::::::::::::://-ニ7-'‐,-‐'::::::l::::l:::l  .    ゝー' ∧::::::::::::∧:_:_:j::::j.  |:  | . く::::::::::::\_〉⌒ヽ ―<7⌒Y:::て
   / ̄ ̄\ :::::i'::::::::::::::::::;:::':::/ヽ/./__!Y::::::::::::::i::::l::::|          _ r- ――- -
  / ⌒ ⌒ \ l:::__ - 、_,'_∠/ }/::::::::::::::::;::::\',      .  ,r'´ ,r'´ ̄ ̄`' ‐-,ゝ             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
  | (●) (●) |               ____          / ,r' /.::ハ.::.:゙i.::\::.\          /.:.:.:,::::::::.:::::.ヽ ::. \
  .|  (__人__)  .|             /      \       ´ー,r' ,r'..::y  ゙ッ.::゙i.::.::゙i.:.:゙i         /:::/.::/:ヾ.:ヽ::::ヾ:.::.ヽ、 ヽ
  .|  ` ⌒´   |   、、      /  ─  ―  \    、、.|i|.:| |.::゙i::l ⌒    ⌒(,:゙│      〃:/ト⌒` ミ、 `ヽゞ:ヾ、:ヽ|
  |        }l⌒l ノノ     /   (●) (●)  \l⌒l ノノ |i|.:| |.:.::リ ●    ● !::l:|       レ!小l●    ● 从 |:l:i|
.  ヽ       .}`'''|  \      |     (__人__)     |`'''|   .|i|:}* {:リ⊂⊃ 、_,、_, ⊂r',r'        レ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃:`メ:ノ
   ヽ     ノ ./     \    \     ` ⌒´    _/ /    ||:| i⌒ヽj   (_.ノ   ヘ|__,/⌒) /⌒ヽ__|ヘ   ゝ._)  /:./⌒i
   /    く/ /      \   ノ            / .   ||{ ヽ  ヽ> ,__ 、<i * i  ヽ/ \ /  レ'`>,、 __, イレ/ ヽ/
   |     \ \     (⌒二             |    .  ||:| ∧__、ヘ} {><} 〈:}  {゙i/   .  \/::::{i´ 〈/iトゝ |}:ヘ、__∧
    |    |ヽ、二⌒)、      \            |    .  ||:i* |ミ_:::ッli i介i i|:{ * }::.ン       `i:::{|  /|   |}ゝ  ノ















関連記事
スポンサーサイト



このエントリーをはてなブックマークに追加




コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://oyoguyaruo.blog72.fc2.com/tb.php/971-36552379


アクセスランキング アクセスランキング アクセスランキング