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やる夫が幕末を生きるようです 第二部第10話 「SIDOOH 士道」






―――文久2年(1862年)

島津久光の「卒兵上洛」は、幕末の政治情勢に大きな影響と変化を及ぼした
では、そもそも何が目的であって、果たしてそれは成功したのだろうか




                       .,. -─- 、
                  /,;:;:;;;;;:;:;:;:;:`ヽ
                    ,'.:..:.:.:.;;;;;;rrrr、:.:.:ヽ
                  l::;ィ'´;;;;' `ヽ。-、ヽ.::!             目的は「公武周旋」だ
                {ミレ'"´. ,.. ¨¨`,ィ;;彡
                {ミ!. i i::i l.:::! l:l .l:! l;;彡             つまり、朝廷主導の公武合体を実現させる
                 iト、i i:::iノ:::l/::l/::!ノ:::|
                 ヽ入     `VⅥ           /l /l.  その下準備として……
             ト、    `1 ミヽニニ彡'´ L、、、,,_   _./ レ' ..!
          ト、. ! Vl ,..ィ´.:j! ',::,,,,,/ ,::′ ,' `ヽ`ヽ`Y´.:./l  ``ヽ  まずは朝廷と幕府の人事を一新する!
          | ヽ| 〃/.:.:.:.j!...',;,,/ ,::′,,,,,........リ ノ.:::l / .l.:.:.:.:./ト、
        ,.ィ´ヽ ノ/ /  ;;;'''゙゙゙゙`,.''''゙゙゙´    {: :i i!.::! ゝ ' /.ィ´ `ヽ
       ト、/ ト、, ´/ ./:::''  .人 ..:;;′ .人   .:i: :.! i!:::!.:.;.ィ彡'´ ;;   .゙、
      l ハ  V.:.:.i  / ,::   `Y´.;;;′ `Y´   .!,..ィ"´`ヽ〃;;;:;:;:;:;:;;:;゙゙゙´: .
        l/.::',.:./.:.:.:j. /''"´   ....;;;;;   人    (,,、、`Y.. ):::V´     : : :
       {  V「88j/     ...;;;;;;; .:.:`Y´     (´ _ノ(.. )::::::',、、、,,,__....: : : :
        〉;; ぃ.::.i l..... ........:.:.:.;;;)。k、ミヽ      (´ _ノ(.. ).::::::!: : :.:.:.:.;;;;;;;``
        /;;  .い.::i l;;;;;;;;,、、 '''゙""´   ..`゙゙゙゙゙'''''''''´( _ノ(.. ).::::ノ: :.:.:.:;:;;;;;;;;;;;;;;;
       ,′ノ人 jりi ;: : : : :''''';;;;ゞ ::;;   ...:.:.:.: .: .: .;;:i1 i爪ツ"´.:.:.;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

             薩摩藩国父・島津 久光(45)










192 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:20:02 ID:VitOqX520




まず久光が取り組んだのが、関白人事である

当時の関白・九条尚忠は幕府寄りの現実主義者であったため、孝明帝の幕府への反抗に批判的であり、
攘夷路線にも反対して開国を主張、また和宮降嫁に積極的に動くなど、尊攘派の評判は最悪であった




       .       ∧
             ┴┴ 、
          /   肉   ヽ.     摂政・関白には「内覧」という権限があってな
         / __,.、__  l
         l  ゝ__゚ノ ゝ゚__ノ .|     勅命には関白のチェックと許可が必要なんじゃ
         |    ト.__イ    |
         l    f 。 Y   .l     つまり天皇といえど、関白の許可なしに勅命は出せん
   .      ヘ   ゝ___ノ   .イ
          l\ ,. ‐‐‐ 、/ |     反抗的な奴が関白だと、非常に困るということだのう
       _..、‐''"ト、 ` ‐‐‐‐ ′ |_
‐‐-、‐‐く    } ヽ.  \ l|   ` ‐ 、
   ヽ  }  ̄ ̄'''''''‐-....._/  ....-‐''''  ̄`Y´  ̄ \
   ` ‐ 、  | |        Y´  ‐- ...._  \    }
      >、l /l      \}        、__>、_ イ
   _../   ̄`ヽ.     ',/          /_  |
           l-‐''''" ̄ ̄フ――'''''" ̄ ̄ `ヽ.  |

       第121代・孝明天皇(31)





193 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:20:43 ID:VitOqX520





孝明帝も一度は辞職に追い込んだのだが、「安政の大獄」で幕府の圧力に屈し、復権させられてしまった
それが久光の登場によって、今度は幕府が屈し、ついに九条関白の辞任が実現したのである




      ,,..-  ,..............、  ヽ、
      7  ,r'、  骨 ,.ゝ、 i`
     ,.' ,r' ,'..゙....、 .,...'..゙、`ヽ`i
     ,! /,r'( ⌒ )| .!( ⌒ )::ヽ ゙i,,ゝ   やっと、帝と幕府の板ばさみから、
     N.i、ヾ:;;;:/,...、ヾ::;;;ノ,.ィ' ゙i
      ,! ゙、 ,,. 'ー'ー゙  、 ノ,ィ'゙      解放されただわさ~
      ,! ゙i nnnnnn ゙i゙ ゙、
    --'ー、、i .UUUUUU ノ--┴
    -‐''"`ーゝ、______,,.イi゙`ヾ'''‐ ←実は当人も精神的に疲れ果て、辞めたがっていた
    --‐'''""`''''''i  i'ソ ノ ゙i | ̄

    前関白・九条 尚忠(65)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
失脚後、謹慎処分 明治4年死去
ちなみに長男の道孝は、藤原氏最後の氏長者となっており、その娘が貞明皇后(大正天皇の皇后)である
つまり、尚忠は今上天皇の母方の高祖父にあたる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━





194 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:21:16 ID:VitOqX520




そして6月23日、近衛忠熙が新関白に就任

近衛家は平安時代には島津家の主家であったことから、それ以来の深く長いつきあいがあった
忠熙も薩摩藩の朝廷工作には大きく関与しており、久光にとって理想の関白人事であったと言える




                      ,,,、 -ー '''''ミミッッー;-、 ,,,
                  ,、-''"´; ::::;;;;、ミミミミミ-ツ?C::::::::ミ
            彡:::::::::::,、-;'"         ヽ  ::: ミ,
               ミ:: : ''"´  ,,、 -ー'''''"" '' ー 、, 'ー、  ::: ミ,
             ミ:::: ー'    """''""~~~""''"''' 、,, )  ::: ミ,
           ミ::::.(    '"~'' ''"ヽ ~i|~i~~~   ´'' 、 ::: ミ,
               ミ::: ''´ ',,,;ー;;;;;      iir''=-、   i::::: ミ,
            ,,、-iii'イ ,r'",,,,,、≧;;、    ,,;; --、、,, ヽ、 "::: ミ,イ,,
          ( ,r'''Y三'r''rーrュ_;;;;、>''' ミ\rz三rァ;;-'、、   :: ミ/ ,、i
          | |),'フ"'' ̄ ̄::::::::::リ  ,ツ`''':::: ̄ ̄,,,ゝミ 、 i/~} |
          | j { "' "'ノ ::::::::;r("  )  、  '''""  ヽ  ||,,リノ
.          i〈'{ :: ..    :::ヽ;`;;;;ノ;;r、ノヽ、     :::: リ〉::|i
          リ ttヽ:::::  ''",、--、ニ-='- 、, ~'、   イ::: ,ノ:ノイ't
          t''"i:: リヽ:: i r;r'"~~'''''''"~~~''ー、, t ii リ"ii | |:::  リ
           ヽ、| ii t t/~'='二二ニ''''ーー-、ュ キ| ::: :::ii |;;,,,ノ
           ,,rt ヽ | {    ,ii!!iijji,,, ̄  リ / ノ リ ,|iiヽ
__        / ::r'ヽ、;::しヽ;;;;、-'~   ヽ、;;;;;   / ,,jjjjノ| ヽ、  __
ヨ互巧又コ迄Z";r'  ::|  ヽヽ、;;             jjii,,、' /::   i''ミ♀ヨエ
三三===彡/,、-, :t   ~' 、ヽ、;;; ヽ::::,,,,,,,:::::;,,、- ',、 '"  /::: r-、, i`''===
 ::::::''''""'''::::::://ヲ;;| ::t    ~'-、~'''ーー-- '''",,、-''"   /::: /'ミii| t::::::::ササ===
 ::::::''''""'''::::::://ヲ;;| ::t    ~'-、~'''ーー-- '''",,、-''"   /::: /'ミii| t::::::::ササ

                    コノエ タダヒロ
                 関白・近衛 忠熙(55)
┌─────────────────────────────────┐
│五摂家・近衛家第27代当主                               .│
│左大臣であったが、「安政の大獄」で辞官、落飾謹慎に追い込まれていた     │
│関白就任に伴い服飾、従一位ならびに藤原氏長者となっている         ...│
└─────────────────────────────────┘





195 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:21:53 ID:VitOqX520




あとは「安政の大獄」で処罰された皇族や公家を復権させれば、久光の目標は達成であった
それも、ほぼ実現は間違いなしという状況なのだが……

―――ここから、朝廷人事は久光の目論見を大きく外れていく




                 ____
               /__.))ノヽ
               .|ミ.l _  ._ i.)
              (^'ミ/.´・ .〈・ リ
  i´`Y´`Y`ヽ(⌒)   .しi   r、_) |   朝廷は、わしが育てる!
  ヽ_人_.人_ノ `~ヽ    |  `ニニ' /
    \___    \  ノ `ー―i´_
           \_ 〉          (⌒)
                 .      ノ  Y`Y´`Yヽ
                    (´ ̄   .i__人_人_ノ
                     ` ̄ヽ      /

      長州藩13代藩主・毛利 慶親(44)





196 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:23:56 ID:VitOqX520




久光の「卒兵上洛」、さらに入れ替わりで長州藩主・毛利慶親が京へ入洛したことにより、
在京の幕府勢力は息を潜め、京の都は薩長と志士たちに掌握された

そして彼らの行動・言動は、止め処なく過激になってゆき、その矛先は朝廷人事へも向けられたのだ




          /  / | | | | .// / ,.|
            /  ∧ | | | |// / /.,|
            /ヾl l l l l|//////|  |
        l   /            |   |
        | /             |  j|
        |.イ            | .' |          近衛関白に申し上げる
        小{                l / |
       l|_|__`ヾ、            ノ′ .|          朝廷より、「四奸ニ嬪」を排除せよ
       込__テミ \   〃-一====l=ー
       |ー--一ヽ    /´ォ弌__テミ辷.         この要求を呑まないならば、
       |      lr==ミイ  ` ー--イ |          我らが「四奸ニ嬪」に天誅を加える!
       |    ノ.::   |        |
      lt一 ´ .:::   弋       イ j         見敵必殺だ! 関白!
      l|    ..:::ノ    ヽ、 ______彡'
      l|    ヾ r          |          我々の邪魔をするあらゆる勢力は叩いて潰せ
      l|、  ー-、 ___       /|
      .小ヽ  ` こ__V7ハア´  // |          全ての障害はただ進み、押し潰し、粉砕しろ!
      l| ',∧     V/ハ  / /  .|
      l| ',:.:ヽ     V/ハ  /   |
      l|  \:.:` ー--イV/ハ/     |
      l|   \:.:.:.:.:.:. >V/ハ      |
      l|       > /  ⌒      |

      越後志士・本間 精一郎(29)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※四奸ニ嬪 久我建通(内大臣)・岩倉具視(左近衛権中将)・千種有文(左近衛権少将)
        富小路敬直(中務大輔)、今城重子(少将掌侍)・堀河紀子(右衛門掌侍)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━





197 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:24:33 ID:VitOqX520




「四奸ニ嬪」と呼ばれた人たちは、いずれも孝明天皇の信頼が厚い側近や女御たちである

このため、朝廷の幕府に対する対応が生ぬるいと感じる尊攘過激派は、
「あいつらが帝の意思を妨げているからだ」として、彼らを憎み、排斥を画策したのであった




/ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽミミ《ii(!!!/ヽ、/ヾ彡彡'三ミミヽノヽ
|  フンッ   |iッ、ヾ!i川( メ彡ミ彡'´,==ヾ巛彡
ゝ、____ノ  `゙''‐=ミヽ/=ヽi|//彡》ミ)、ヾ、メノ
ミミミミミミミミi       ヽ ヾミツ''' ヘ彡ヽ リ/
ミミミ/ ̄ヾツ     ヽ  ヽ   )  |三キ´((ミ、_ノ    和宮様の降嫁を進めたことや、
ミミ/::::::::::          \ i  |    |、 ヾヽ.        「航海遠略策」に賛同したことが
ミ/:::::::  ,ァェ三ミミミャ、  ヽ .i l / ri》ミニミャ、、.       その理由らしいが……
゙::::::::   '     ヾミッ、,, 丿i::i i ./,ッ彡ノ‐-─、ヽヽ、
::::::::::::    ‐-、__、ヽヾミミ彡ノノ彡'_ノミミミヽ-彡ヾ、     これらは全部、主上の御意思だぜ
ヽ:::::::::.    ` `‐-',‐`ゝ、゙' /-‐'´)ミミミ=-`´ヽ  ヽ
:::::i-、:::::       ̄ノ  ..:ヽ !ヽ  |  ヾミミヽ         主上は幕府との対立なんて
::: |:::::ヽ :::   /´/ ..:::::::_i i ::/ミ==-           まったく望んじゃいねえんだ
:::..ヽ::::__ノ 、       ( `  )/ミヾ))
:ヽ、>´: ! i        ⌒ ''´/ミ<ハ             おめえらの脳内妄想で、勝手に
:::::::ヽ:::: ヽ      ,/,二ニ'フ/!i|川  リ            主上の御意思を決め付けてんじゃねえよ
::::::::::ヽ:::: )   , =ニ、_'ー-' .i'-‐┴‐-=、_
:::::::::.. ヽ、_ヽ     `ー‐,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ヽ、
`'ヽ‐:::::  ゙ヽ、:: /ヽ、, /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
;;;;;;;;\     ヽ、;::....  ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i

   左近衛権中将・岩倉 具視(38)





198 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:25:14 ID:VitOqX520




本間の策は薩摩志士によって、近衛関白に伝達された
すると、長州藩に支援されていた過激派公家たちが、ここぞとばかりに相乗りしてきたのである




                 |;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|
                   |;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|
                     |;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|          これぞ好機!
                 |_;:_;:_;:_;:_;:_;:_;:_;:_!
                 |;:_;:_;:_;:_|_;:_;:_;:_;:」          今こそ君側の奸を除き、
                 fT 、_ `"'''"´ _,.゙!}          朝廷に「あるべき姿」を取り戻すのだ!
    r―、-、          tj、 t苙、 ,ィ苙ア lノ
    ',  ヽ ヽ         ',':,   ,! l、  ,イ
     l   !"´!         ヾ! ,.ィ竺t:、 リ
    l   l  l         人.'´三`' /l          f'^i-、__
    |   |  |,. ―- 、_r≦´、、 `'ー' " ト、       {゙ヽ丶ヽヽ
    |   |_|_::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヾミ丶、、ヽヽー-、_  ヽヽ丶ヽヽ
    |  /   i\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`丶.`'=┘::}:::::::`,==、! ,l_.l,..ヽヽ、
    ト、_.|    l / ̄`ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::`'ー-一'::::〈::ヽ ゙',   、_ ',
    ノ  `'ー‐(⌒ヽ ノ l::ヽ:::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:ヽ ゝ -‐ァ
   ,! __,,.. -r-、`'ーr'´ ノ、:::ヽ::::::::l!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾヽ   ;'
    l       ヽ_,.ノ  /::ヽ}::::'i,::::::|l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ丶、_,. -‐
   {  -‐' ´ ̄ソ  /::::::::::::::::|l:::::||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l!:::::::::::ト-

             侍従・姉小路 公知(23)




        ___|二ニー-、、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
        /rヽ三三三三三─‐-- 、;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l
        ',i ,-三三三三三、   _,.ニ、ー-、!;: -‐二 ̄彡′
        ',、、ヾ三三'" ̄ ̄   `ー‐"    ヾ-'"  .〉′
        ヽ ヽヾ三,'    :::..,. -‐- 、     _,,..-‐、、,'       あやつらを排除すれば……
         `ー',ミミ     ::.弋ラ''ー、   i'"ィ'之フ l′
         /:l lミミ     ::::.. 二フ´   l ヽ、.ノ ,'        「公武合体」などという世迷言に、
      ,.-‐フ:::::| |,ミ             l      /         陛下が悩まされることも無くなるでおじゃる!
     /r‐'":::::::::| |ヾ        /__.   l    /
 _,. -‐"i .|::::::::::::::::::',.',. \        ⌒ヽ、,ノ   /ヽ,_
"    l ヽ:::::::::::::::::ヽヽ. \   _,_,.、〃  /l |  `゙'ー-、、
     ',\\:::::::::::::::ヽ\  \  、. ̄⌒" ̄/:::::| |      `ヽ、
     \\\;::::::::::::\\  `、.__  ̄´ ̄/::::::::::l |         \
       ヽ \`ー-、::::::ヽ ヽ    ̄フフ::::::::::::::ノ ./          `ヽ、
          `ー-二'‐┴┴、__/‐'‐´二ー'".ノ

         右近衛権少将・三条 実美(26)





199 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:25:49 ID:VitOqX520




薩長をバックとする公家たちの突き上げに、岩倉たちは屈するしかなく、
7月28日に辞表を提出、8月20日には蟄居(謹慎)・辞官(官位返納)・落飾(出家)が命じられた




      ( ト、ト^  .:.  □□  .:.:从. _ .:.:从ト、イ
    (  )ノミ. く\/ >  .....::、(::.  | |_     ′.ノ
  `ヽミ/| ミ::.  >  く   ..:ミVノ:.:. 匚 / ´ ̄\ .:({ノ
  ⌒メ、| {三  // > .〕  .:.:.{ {::..  / / ̄ヽ } Ooo
   (ト、乂::. く/ // xヘ .::}ノ.:. / |   / /   .:.ノ!
=≡ヽミト、:.:.:.   { (_/ / ノ/{:.. VL」   く/ .:}レ彡イ
≦三三ミヽ三ヽ `─‐ ´ /// |ノ彡.:.. . . :.:.. .:,ィ彡'彡' ./{⌒
≧≦三弋.三三ミ/ ̄ ̄`ヽ廴{_ノイ´ ̄ ̄`Y彡イ三三彡イ/
`ヽミヽ三ミヽミミ| ,x┐ 、ヽ      ト、_ .{彡彡'≦三彡イ
三ミ/ 爪〈ヽミミノ≦-、\ ) }  // /,.-≧.Yノ)三≧辷ノノ
三./ /j .))爪 / ´    \\!  .{//   八 |彡イ彡三≡=   納得いかねえッ・・・!
⌒∨/ミ三ヾ| 、__,x=ミ.\〉.| {_,/ ,x=ミ_,^ .|三 川三彡′
  { {.ミ三三|.   >、○」_ ヘ」Lノ l_○_.ノノ  ヒ彡イ彡'三≡   クソがッ・・・!
三≧、三(⌒∧   `ー'⌒ヽ /⌒ー<   .∧ ノ三彡'⌒ヽ
ミヽ弋三.ハ. ∨\.    , r‐、  -、     /.} |彡イ川ノ
⌒ヾミ三彡{ {ヽ.ハ ./ ゝ(  )-'    / )/}_」≦彡イ⌒
  乂_ノノ >'\ヽ∧   r'⌒ こ=、   ./`ヽ/∧三彡'
     ̄フ/   `{  ',  }_[_,`ニユ]_  ′ ノ   ∧彡′
 `ー‐'´ .′   \  '⌒ー-─、__ノ^ /      |
.      |        `ヽ /´  ̄`ヽ /´     |
.     ,x|         ∧      ノ/       ト、__
_,.イ .|           `ー--‐ ´ /       ∧ \ >、_
::::::::::::| ∧       |     /       / ヽ }:::::::::::




よほど無念だったようで、当時の岩倉の日記には不満がぶちまけられている
以後、岩倉はしばらくの間、表舞台から姿を消すこととなった―――…




201 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:26:23 ID:VitOqX520




―――これ以降、尊皇攘夷一色に塗り替えられた朝廷は、孝明帝にもコントロール不能となっていく……




                                      _
                       _,.. -一- 、  c     ∧__`ヽ      なぜじゃっ!?
                     ,.-< ̄ヽ       `ヽ,,_    ,ィ´_/^ヽ\i っ
                  /  _ヽ:_:ノ         ゙ `ヽf,(´‘j’  }  i    っ
              , -一' ,-    ) \,,___,:    レ  /,~(_c)ニ,ヽ |、,ヘ     なぜこうなった!?
             とノ_フー'_,.ィ=、 {     ヽ、_/  { {:`:ー'-;':‐:} |,ハ ̄`ヽ,,_
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             `´  L)             l     ,- ´__冫='"   , _      /   ヽ
  ,- 、              __            ハ、   /            /´ -    /      }
  ' _ ',        /  -/ , -─-、        {, `,二,'ヽ、       , '  /ー--‐ゝ、,,.. --、 /
.  / ',       '´ /   _,/     ヽ      / / i ヽ \__ -‐'´  ノ      }:_:_:_:_/
 ,'  , ', ` ´    ,.'     /   -=   ト、   j ,'  ,__   ヽ    ,/-‐''´       r- '´、ヽヾ=ー、
 !  ', '    , - ‐' 、  /         ,.i   ヽ_,イ   _/_   ,!  _ノ   , 、    r'_,ノ-ヘ_jヘ ,! ト'
 ',   ',  ` ´    ;  /-.、      l. 'i   ヾ:`:ー:.'_    ′ /    ;'  ' 、          `^′
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  ;'  '  , - ' ´    /.: : : : :_l__,,..イ       !: : : : : : : : :_:_:_:_:ヽ '´ `, ,  ',
  ` _- ´      /: : : : / _, - ,  \     !: : : : : ;/´   `ヽ    ',' 、  ;    '´ `
    ゞ: ̄`:'':ー:一:': : : : :/ l´  ,  ,  `ヽ、   !: : : : :/       ゙、   ,'  ',_,' , ´/:ヽ
    ヽ: : : : : : : : : : ;r′  ,'  ,'  ,′   `ー゙-:、:_:_:ゝ,        \,,.. __⌒ _,ノ: : : :.゙!
     `ー- 、: : : : /    ;    ,' _     ;,' ` -  ̄ヾ         ヽ  `¨ヽ: : : :':`: :ヽ
         ` ̄´        , '  `、    ,'      、 ヽ        ヽ     ノ; -ー:、: : :゙i
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202 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:27:04 ID:VitOqX520




この朝廷改革は、久光や首脳部が江戸に行っている間、在京の薩摩志士が勝手に暴走したものである
尊攘過激派が朝廷を牛耳ってしまうことは、「公武合体」を目差す久光にとって迷惑でしかない

しかもこの直後の「生麦事件」と、それに続く「薩英戦争」への備えで、薩摩藩は京を撤退
その間に近衛関白や大原重徳ら、薩摩派の公家たちも失脚に追い込まれていく

結局、この改革で「朝廷支配」という果実を得るのは長州藩なのであった……




       (  _,, -''"      ',                        ____
   育   ( l         ',____,、                 /      \
   て   ( .',         ト───‐'                   l         │
   た   (  .',         |                       |  育 わ  |
       ( /ィ         h                      |  て  し │
⌒⌒⌒ヽ(⌒ヽ/ ',         l.l             ____     |  た が │
        ̄   ',       fllJ.         /__.))ノヽ   |  !     │
            ヾ     ル'ノ |ll         .|ミ.l _  ._ i.)  l         |
             〉vw'レハノ   l.lll       (^'ミ/.´・ .〈・ リ   ヽ  ____/
             l_,,, =====、_ !'lll        しi   r、_) |     )ノ
          _,,ノ※※※※※`ー,,,         |  `ニニ' /
       -‐'"´ ヽ※※※※※_,, -''"`''ー-、 _,   ノ `ー―i´
              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       `''ー-、





203 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:27:40 ID:VitOqX520





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204 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:28:11 ID:VitOqX520




久光の目差した幕府人事の改革は、一言でいえば旧「一橋派」の復権である

具体的には、故・島津斉彬たちが将軍に擁立しようとした一橋慶喜を「将軍後見職」に、
斉彬や故・水戸斉昭と同格であった松平春嶽を「大老」にするというものであった

―――こちらも、久光は実現させた




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               将軍後見職・一橋 慶喜(26)




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   __    ./#= i l i ! 、゙ヽニニ- | i i
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  _/   . 〃r、  -―-、   ===、i
       〃Li ミ  '―-、 i   /"‐-、 〉   _
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     /! ゙-/// ////{ ノ// .)゙゙~"/     _
''''"" ̄7 ..! //ノ〃ノ/ト、ヾ,,.ノ"!i i ii/    _/  _
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    政事総裁職・松平 春嶽(35)





205 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:28:43 ID:VitOqX520




―――もっとも、慶喜は久光の思惑を外れる人物だったのだが……




        -=ニ" ̄"''‐-‐''" ̄"ニ=-
       ∠´           `ニ=-
        /              `ヽ,
       /                  !
      i                      .i
     .|         /| |:| ト,ヽ       |    幕閣も諸侯もアホばかり・・・
     |.    ノ  メ:::リ:|.|:::|ノ`>      |
     |.    /リメ, .\::リ::::/ ,.ヘ!ゞ,    |    俺が・・・・・・
     .|   ./    \|  |/   ヽ   |
      i⌒| | ==o=-  .-=o== | |⌒i    この国を導いてやるしかねえっ・・・!
      | G| | ヽ . __ ノ | | ゝ __ ./ | |∂|
     ,.ゝ,_.|.| u.    | | u   / |.|_,ノヽ,
    /   ||   .!j ヽ!_レ  ./  リ    ヽ
---‐‐''7|   ヽ. ==========ヲ /   | ̄""''''‐‐--
--‐‐''7 .レ|   | ヽ `-ニニニニニ-'´ /.|  .N""''''‐‐----
   /   レ|  |  ヽ.  ≡≡ u ./ |  | |
  ./    .|  |.   \    /   |  |  .|
  /  _,,  .|  |    \ / u  .|.  |   |
. /_,,-''" \ .|  |\ .!j      /|  レ‐、 |
. "      ".レN\`'‐-------‐'´/リN  ヽ |




207 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:29:26 ID:VitOqX520




しかし、幕閣・幕臣は慶喜の就任に猛反対していた経緯があり、
将軍後見職に就任した当初の慶喜は、肩書きだけの存在でしかなかったので、特に問題はなかった




    _                    ヽ
 ‐''´ /         ,、           .',
  〃         /| / l  |ヽ、        |
 .,' ,ィ      ムf /  l .L 」 ,、      |     俺、浮いちまってる・・・!
 |//   _,,、v‐'l/ ij  ', ┌-、 _      |
 . ,' /| ./__,,r-、 u u ヽ|、-ヽ| ヽ      |    まわりから・・・拒絶反応・・・!
  |/  |/l(_    ヾ、  〃    `)| |-‐ 、  |
 .     l.(´   O ) ;; 、 O   )| |ニヽ ヽ|     畜生!
      l..ヽ、 r-/..:: ι┐ rl'´ |.| -、| ..l l
      .l;;;;..`/..::::::::: u し'/  .l.|__,ノ /  l、    まずは・・・政権内で足場を固めなければ・・・!
       l  (__:::::::::::u::`) /_  ||-- '′  ヽ、
       l r‐---‐---~'´__`l |   lヽ、  ヽ、
        l.l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ( |   l   ヽ、_ ヽ
          ll二二二∠二二二ノ.ノ   |    l  ̄
        _ヽ  ,,,,,,,,,,,,,,,u  ./ |   l     l
     ,、-''´ ,ヽ ij ;;;;;;;;,,  /;;  |   ,'|     .l
 _,、‐''´    / ヽ u   /;;;;;;  l  / |     l
       /   ヽ、 /;;;;;    リ  / |     .l
      ./     `lヽ''''     l /  .|      l
      /       l .ヽ     .l /   |      .l





208 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:30:14 ID:VitOqX520




新体制で幕府の実権を握った春嶽は、久光とも思想が近く、まずは思惑通りの展開と言えた
こうして春嶽主導で行なわれた幕政改革が、「文久の改革」である




             ___
         ,, - '''",  )   )゙゙'' - 、
        / /  ノ (  /   / \
       /ノ 、ヽ、(  /, _,, ==―  ヽ       参勤交代の緩和・・・
     -==、、ヽ,,二,,,// ヽ ( (  、i
     // ノ  ヾ、    ソ    ) ) 丶 _L      洋学導入の拡大・・・
    / '     l   /,,,--。―ァ 彡/ ,,、i
    |ミニニ・≧ i   |ニ三三彡"  l  )|     軍制改革・・・
     ! , ̄ ̄,7 /  ! ヽ ヽ 、   ⌒i |
     | ノ ハ ノ i l  i ヽ、ハ ヽ ヽ  .⌒| l      色々あるが・・・
     |    ( / ) ヽ、 )       、ヽノ i
    .l i i. i | ヽ ! l  r" | i i i i i iヽ、 ノ     なんといってもメインは、
    l ,' l | .|  ゙ー‐'"  | l l .l .| l ! | T"       井伊直弼に加担した者たちへの処分じゃ・・・!
    | l | | |王lヨヨヨヨ王| | l |  | |. | ト、、
    | ! l l l  ___  l. l l l  { l .l | l ヽ
    l  ノ /   ――  ヽ ヽl ! ! ノ l./|  l  lヽ―- 、,,_
  ,, - ''ヽ _ノヽ,i 、  ̄ ,  ノ >、    ノ//:  |  | i
''"     / ::;ヘ、ヽ i ノ ノ::":::::>‐''" // |::: l  | |
    ....:::/ ::l  /l ̄ ̄:::::::::::''"     // |:::::::|  |::::|:::::::::
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209 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:30:54 ID:VitOqX520




真っ先に「処分」の犠牲者となったのは、おそらくこの人物であろう

長野主膳は、井伊直弼の右腕として暗躍し、「安政の大獄」では「京都大老」と恐れられた
そして、「桜田門外の変」後も彦根藩の重役であり続け、家禄も百石加増されていた




         __________
         .!ミミミ;;;;;,,..))))))))))))フ7
        .!三ミ::::::: ""''==''"\ノ    当然だろ・・・?
        |三=-::::  "'ー-ー'" \
        |/rヽi,,-ー-ー'"  ,i_,-=''|    亡き殿は、幕府の大功臣・・・! 偉大なる前藩主・・・!
        |/|ニ||::::===。=;; <=。==.|
       /|/.|:r||::::::` ー '   `〒'"|    その、無二の側近であった私が厚遇されるのは当然・・・!
      / |/'ヽリ:::::,._ニニ    |:-'.|
     /  |//,`|:::r'",_  i~- ._| .|    私は和宮様の降嫁で、幕府にも貸しをつくったしな・・・・・・
--ー''"""|  .|/,`::::|::::::`-二二二二フ|、        r-=,,
     |   |,` ::::|:::::::::::      .|.|`ー=;,,_     `ー、`,
.,-''つ  |   |,`  `ー-;;:::::::=≡ ../ |   ~''-=_ (こ''ー、.丶
"/   |   .|\     "''-;;_/ノ|  .|      r-、 ヽ,.ヽ )
/__,,--、 |   | .\    ::::::::::/ .|  |     ( ̄~"''-,, ヽ,!
''" ,,--' |   .|   \    / .|   |     | ~|~"ヽ, .ヽ ,!
 r',,-ーつ    .|    \, ,/   .|   .|    | ⊂''ー、, ,!
 ''",,-''"┴--ー'"|    /ヽ,   .ト---┴''/  .|  |,~''、  ,!
 r" _,,-っ    |  ,,,-へ /`-,  |    /  |  ( /  /

        彦根藩士・長野 主膳(48)





210 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:31:45 ID:VitOqX520




が、彦根藩は幕府新体制の意向を敏感に察知し、幕府から処分される前に長野を粛清する
(それでも結局、後に彦根藩井伊家は10万石の減封処分を受けることになるのだが)




      _______,,,,,、 ---―‐'''''!!!"/ /.〃〃/
      fミヽ ヾ ヾ ヾ   !!!  !!!  !!! !/ ./ 〃〃/
     |   i''"""""'''''''‐‐-、!!__!!!___!!!/ .∠,,,,_〃〃/            うおっ・・・・・・!
.     | 三 !   | ,~          、/ /   .\"/
     |   !  U  ヾ.\   `'-/./-、,___、-'´ \
.    | 彡 !       \\'//'-、,____、-'´ .ノ'ッ            ぐうっ・・・・・・!
    |   !    | ,~ |j.  //`''-、.,___、-'´ /./.\
.    | 彡 !.   U     //\\         /./   \
    |  !、.      // ___.\ 》       i!./___.ヽ,
    |  彡`''‐- 、,,//,、-´ ̄ ̄ヾ   u    〃´ ̄ ̄/ }    /  バカなっ・・・・・・!
.    |彡   彡 // ヽ        ヾ.      /     /  !   / /
    | .r''""'',、-´/!   \        〉       ヽ.o   //u|  / /
    | |. ,、-´,、イ  i    ヾミヽ、 o  /   |.| u   |三彡/ ,!-'´./     どうして 処刑っ・・・・・・!?
   ,、-´ ,、-´ ヽ|三|   u \ゞ三三(   .|j    |--‐´,、-'´,、-'´
,、-´,、ィi´ |/⌒ヽ|  |    __ ` ‐--‐´}   u u .|ヽ,-'´,、ニ'_|
,、-´. | ヽ,ヽ,  .|ミ|. /  __`   ノ  !     .,、-'´,、-'`‐-、 !        どうしてっ・・・・・・!?
  . /|彡.i i ⌒ | |. / ̄  ̄`´  / |j  ,、-'´,、-'´ \    'i
  /:::|   | 'i  |ミ|  __   U /  ,、-'´,、-'´  u  ヽ U ヽ,
  i::::::::|彡 | ゝ-''| | { .|  | ̄.T''‐i,、-'´,、-'´       ノ   ,、-、ヽ,     どうしてっ・・・・・・!?
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211 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:32:14 ID:VitOqX520






            :,:           :(::)
            /⌒''⌒) :,,゜      '         ,,,,,,,
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           τ'::/ .;:
            )/
    ┌─────────────────────────┐
    │―――8月27日 長野主膳、斬首の上、首は打ち捨て  ....│
    └─────────────────────────┘
                               `'''`~''・    ' `
     f''`⌒(     ,,,,               !:(',,,,、              ::,,,,,、...
     ,!,,,、(     /::τ             ノ:::::::::::::::::)          。  !::::::::::`! 、
 :.、          !:::(     ノ::`!   o   (::::::::::::::::::τ            (:::,,;,;,、; 。
       ゜     (/      ⌒・ .   ・、;::::::::::::;;.;`` ''
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212 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:32:54 ID:VitOqX520




春嶽による幕政改革は久光の要望通りに進むこととなり、その点では久光の「卒兵上洛」は成功していた
しかし、久光と幕府は「文久の改革」がスタートした直後に関係断絶となってしまうのである

―――8月21日、久光が江戸から退去直後に引き起こした「生麦事件」によって……




  ∠ -‐ァ       ,、'´  ,.、-'' "           \
    /      ,、'´ ,.、-''´     fi fi ト、      ヾ、 ヽ
.  /      ,、'´.,、''´    /| ,ィ |:| |:l .l_.ン        l`ヾ
 //l    ,、'´,、''´     〈:::レ':|.|::| |::ヽ  /\ヽ  .ト、 |
〃  |   ,、'´,、'´      n,  \:リ:::リ:::::i| 〈==、 lヾ  | ヽ|      ひ、久光の行列が・・・・・・
.   | ,、'´,、'´       | _|f=-、.\ u !|/ヾ.、 〉| |ヽ|
.   ,!'´,、'´          r( リ   \!i  〈 o .ノノ| |         英国人を・・・
,、-'´,、r′    _    N ヾ、 o  》   ヾ ̄  | |
,、-'´ |    ( r‐ヽ、  | |j~ ゝ==シ  |j.  \.|j~| |          斬り殺した・・・だと・・・!?
    |    ヽヽr‐ゝ |   〃"  |ju  U u \| '、
    |     ヽヽ⌒l .|  u ___   r' __ u _) ヽ、  ,、-'´
.   |      ヽゝ-l | |j i´ _` ''ー----‐ァ/  ,.、ゝ''´,、-'´
   |       ゝ-リ   l ̄   ̄ ̄二ニ7.ム-''´ ,.、-'ヾ
   ,'         |\ |j {    ,.、-'´ ,.、-r‐i ''' "´     \/
.  / /          |::::::\ ,,ゝ-'´ ,.、-''´  | l       /
 /〃          |,.、-''´,.、-t''´ ̄``_二ニ! l _.... -‐''´ ,、"
〃/      _,.、-‐'' " ,.、-''´::::::\ゝ- '´ r== l ヽ、  |j ='"´
. / ,.、-‐'' "   ,.、-''´ヽ、  ::::::::`'-、.. u |j |  ヾ     u
/''´     ,、-''´     \   ::::::::::::`''..r-'′   \ U





213 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:33:32 ID:VitOqX520





/        / ./: : ヽ: / /    、////、/ l/l , .ト、 l
            /  /-..、: :./ /    l \ 、//.ヽ/ / l/l .l ヽ!
        /  /: : : :.〉' /        l  .\ 、/ .ヽ// l.l/
         l  \:/./        l    ヾヽ/ l/ /l '
           \  //:          . l    ヾii / //l
  _, --――"´`l'´:     ν    ヽ ο  ′////l    しかも・・・・・・
、´         : : : l: :            ヽ. : : .    /  l
:ヽ         : : : :l: :                 : :┌―――┘    事情を聞きに行った神奈川奉行に対し・・・
:.:ヽ       : : : :l: :                  : : l
:.:.:ヽ      : : : l:                 : :l          「見たこともない浪人たちが異人を斬り、
:.:.:.:ヽ   . 、 .: : : l:     、――、            : :l                    あっという間に姿を消した」
:.:.:.:.:ヽ   、: : : l:       \\' \   :ヽ   : l
:.:.:.:.:.:ヽ  .、: : l        \\'.\  .: :∧  : l          そう答えて、京に向かったそうです・・・
:.:.:.:.:.:.:ヽ  、: :l     :\   \`´ \ : { .、  :.l
:.:.:.:.:.:.:.:ヽ  、:l     : : ヽ   /    `ー  、 :l
:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ .__l      /.`ー'         ヾj
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.く´ l     . /
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ  \   /
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ   \ ./

     老中・板倉 勝静(39)




   /ィ  /ム=<7>、`:   '/,r‐, / ヘ,  o\`>、7.////.ハ ,i.i
  // //  :i ,\   .i:::::::::'//`''::-i i-i       なんなんだ!
 './ .,i!'  /,'`ゝ`¨¨´'';;7 ,,, .≧==キi''''!
  i  ,i!  /,' :::::::::::::::::::/ /::::ヘ、. o \       その・・・ ふざけた返答は・・・!!
  ! .i'  ./,'::::::::::::::::::::/ /::::::::.、ゝ、___,,,ゝ
  ゝ! /,'::::::::::::::::::::<./::::::::::::::::`7,r‐''        ナメてやがる・・・!
    l /,'::::,rェェ: 、'´ハ:::::::::::::::::::;'/::  /
  /l/,'::::::``'':‐`_ヾェ:、::::::::::::::;.'/:  ./        完全に俺たちをナメてるだろう!?
 / ::i,' ::::::::::::::::::::::\ヾ)、:::::; '/  /  ./
  :::i  :::::::::三ヽ、:::::::`ゞ':; './ , :'  .,イ       これだけのことをやっといて・・・
  ::::i .::::::::::ゞ;㌢::::::::: , ',ィr'´ゝ- '´ /
   ::::i:.::::::::::::::::::::::::: ,;r '´./     /         バックれる気かよ・・・!!
   ::::::i::::::::::_, :-: ':´::   /     /
   :::::`'''::´::::::::    /     /i
    :::::::::::      /     / .l
           /     .ハ |
          ./     /  i


!

214 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:34:43 ID:VitOqX520





f⌒Y :. :. :. >个ダヮ.:. :. :. :. :.\::::::::::∨  )\\\
:. :. :. :. : : /:. :. :. :. :. `ーx_:. :. :. \::::::::∨:.:`ヾ;:Vヽ::〉
:. :. :. :. :. ,'     |i   |i |iT≦_\::::::∨:.:〈:∧イ `l
: : : : :. :. ;       |l   |ト、|lノ |i |i\ヽイ-、ノ:{<|..|  |
: : : : :. :. |    i |ト、.丶.|ト、|lレイ !!  ヾ:. :. :)}:ト、\ `ヽ       横浜の夷狄の様子は!?
: : : : :. :. |    ト、|l ヽ ,X千んf‐ミ、li ゞ- 什ト、ト、\ }
: : : : :. :八 |i  l |l_,  \ 丶代,ゞイ}! }ト、 ∨.:ハ::| ヽ::) \
: : : :. :. :. ∧|l 小.イ \      `'ー'゙  |! '. |「(_}:| /人   \
: :. :. :. :. : : 从 iト、'f升ヽ       u |i  f´  `ヽ/  }
  ̄`'ー一´丶 |  ゞx.ノ '、   __   |  |ー‐ 、  ヽ
          `ト、\)ヽ    `ー′  イ i|r┴‐'゙   ∨
           /  )>- ──イ´ヽ! イ /       }
             /  / /::::::::::::::::人/'  Y      |
.            /  / 〈 :::::::::::::::::/  /个x_,__ム
           /  /    ̄}:::::::::///::::::〉-、_ノ\/\{
       /   厶イ¨ ̄イ:::::::::)./ ̄ ̄`ヽ:. :. :. :. :. :.

         幕政参与・松平 容保(28)



            ____
      , -=ニ: : : : : : : : ::>、
  _______/: : : : : : : : : : : : : : : : ラ
∠: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.> 、
.`ラ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 、: : : : :ハ
/: : : : : : : : : : : : :.:.,ヾハ: /: : : :ヽ: : : :.ハ
: /: : : : : : : : : : : :,:.:/~~゙Ⅴ /:i: :.:ハ: :/:.:ハ       米・蘭からの情報では・・・
..,: : : : : : : : : : :.:./:/   ∨: ハ:.:ヽ:∨:ハ リ
,': : : : : : : : : : : /:/ ̄"ニ=‐ヾ: :ヽヾノV:ハ        英国人たちは激怒・・・
|: : : : : : : : : : :/:.,!=く7777777ヽ==イ77
|:.:/: : : : :./i/ハ: :i   `<//ムイ  `'.=イ         即時、薩摩の行列を追撃すべし!と・・・・・・
∨:./: : :.〈八ン.: :i     ̄     V!
. Ⅴ:./: : :.ヽ.ヾヽ}. u      -‐ __ノ,         そういう声が圧倒的だそうな・・・
  Ⅴ: : : : : iヽ='     、______ , /
... ,': : : : : :.!  ヽ    `ー―='´/
__ノ: : : : : :.:i    ',> _   ー‐., '
: : : : : : : : / 、   ',    ¨¨7=く _
:/:ノ: /////>、 .',.    ///ハ > 、_
ニニムイ'//////// >==-__/////∧ニヽニニニニニミ、
ニニニムム///////////i///7>=-,∧ニハニニニ,、ニニハ

    側用取次・大久保 忠寛(46)





215 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:35:09 ID:VitOqX520





                      ┌──────┐
                      │            │
                      │            │
                      │            │
                      └──────┘
                               ┌────┐
                               │        │
                               │        │
                               └────┘
                          ┌───┐
                          │      │
                          └───┘





216 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:35:45 ID:VitOqX520




「生麦事件」発生直後、激怒した横浜居留民たちは、武器を手にして報復攻撃を主張した
だが、英国代理公使ジョン=ニールは、彼らを説得して押さえ込んでいる




                    ∧
        \   ト、  / ∧
          \_l ∨   ∧
      \    、_)  、,⊥ -─ヘ-。、           気持ちは解るが、勝ち目がない!
.     V\__,ノ  / c   ゚  \ \
.       ∨    / 。   c   ',。∧         現在、俺たちの兵力は300人程度……
        ∨  /      ,.---、  l| ,.- 、
.         〉 ,' c  /  Cハ  |ハノ ヽ.       サツマは兵数700、銃や大砲も持ってるんだぞ?
    ヽ--'  /     {       ノ  l、   }
   \_)   ,  、r、__ ヽ___/。  | ヽ-ィ        やつらは普通の「大名行列」じゃないんだ!!
    / c  }\ VVl\___/\__/─ 、 ,.-┴─- 、
.          /  ヽ\l∧∧∧/∨VW |   /   c   \
        ̄ ̄) \\:ハ:::::::::::::::::::::::| |   。       。 ハ
  。   。c / /`ヽ \\∧ハ:::∧ハ//     。 c     |
     。 /: ::ヽ /^ヽ \\___// ( -─  c    。 ノ
    ̄  ̄ ̄`ヽ\   /^W⌒ー―一'ヽ(   。     \/

              エドワード=セント=ジョン=ニール
  駐日英国代理公使・Edward St. John Neale(50)
┌───────────────────────────────┐
│実戦経験豊富な、元軍人の外交官                         │
│駐日英国総領事オールコックが本国に帰国したため、北京より赴任     .│
└───────────────────────────────┘





217 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:36:15 ID:VitOqX520





                「l   /!  /
                 |.ト、 / |  /|   ,
                 !| ∨ W |_,  /!
                _|l l__l__ l  ∨│ /
               / l| c  。 `ヽ/ /l/!
                  / 。 l!  。    c ∨ //          増援が来なければ、戦闘はムリだ
              / c |  ___    V レ1
              x─ _、 l ,ィ´   ヽ  c |_  |/        そもそも、アホな連中の自業自得だしな……
                {  し1| {ノ     / c /|。|_/(_,
              弋__,ノ | ヽ--- ' / | .! / ̄`ヽ      犯人の引渡しと、賠償金の要求―――
             |_。   l   。 / lV^|│二ニ=‐。 \
               ∨ー‐个ーイ ハ/^:::::::l。| (__ 、       常識的な範囲の条件でバクフと交渉し、
              ∨∨V^Wレ'::::::::∧ハ| j 〔 ̄: :\__     この事件を終わらせる!
               __ /l:::∧:ハ「//( ̄  : : : :_:)
           ,.。< ̄ ト-─-----' ヘ「`。 , '´ ̄ 。
.      __/ ___ `7ハMハ/V^   /   c 。
.   , '´    / ̄      / ̄ | ̄`ヽ  /  o ゚ 。
. /      /   c  ゚   。       o   `Y    ゜  。  c




219 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:36:40 ID:VitOqX520





                      ┌──────┐
                      │            │
                      │            │
                      │            │
                      └──────┘
                               ┌────┐
                               │        │
                               │        │
                               └────┘
                          ┌───┐
                          │      │
                          └───┘





220 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:37:14 ID:VitOqX520




―――江戸・越前福井藩邸




                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||福 ||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││||井 ||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||藩 ||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||__||
  ___________|   |││││││││││││││││|    |____________
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221 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:37:51 ID:VitOqX520





松平春嶽は「賢候」「名君」と呼ばれ、実績も残しているが、彼自身が識見・才覚に秀でていたわけではない
しかし、柔軟な人材抜擢と、その意見を用いるセンスは、幕末の諸侯の中でも突出していた




           /;";~ ̄ ̄~;゙; .、
   _      /( .; !; ; 、 ! ! ;\         優秀なブレーンとスタッフを見出し・・・
   __    ./#= i l i ! 、゙ヽニニ- | i i
   _    /,,.、 -===、゙''‐--‐' ; .i         活躍の場を与える・・・
  _/   . 〃r、  -―-、   ===、i
       〃Li ミ  '―-、 i   /"‐-、 〉   _    それこそが有能なトップの条件なんじゃ・・・
       // '-'  ゙=‐-,,.ノ//(. ‐-、゙/   __
     /! ゙-/// ////{ ノ// .)゙゙~"/     _ 
''''"" ̄7 ..! //ノ〃ノ/ト、ヾ,,.ノ"!i i ii/    _/  _
-‐ ''"7:::::::!  ! 彡,,ノ/゙ヾミ三=ァ!!.i.i/          __
.. ...:::/:::::::::!ヽ ゙'''''ヾ,ノ/ ==  | ! !/、       _
::::::::/::::::::::! .ヽ    ヾノ/ i i.i _ヽノヽ ゙' .、,     _/
::::::/:::::::::::!  .ヽ     >''"i^::::::::::::...゙ヽ、゙ 、,
::::/::::::::::::|ヽ  ヽ  , '" ,/|:::::::::::::::::::::......゙' /ヽ





222 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:38:45 ID:VitOqX520




「安政の大獄」で橋本佐内を喪った後、新たに春嶽がブレーンとしたのが横井小楠である




                   イレ'^!
                x<   ;  /
            _ ,/: : : 〉/;:ハ/ ̄ `丶、 ___
           /, :´ : : : /;:;:;;;':/: : : : : : : : ヽ : : : : :く二ニZ
.       /: : : : : : /'"´:  ̄: : : : : : : : : : : :\;;-‐;;:'"/
.      /: : : : : : / : : : :/:/: : : : : : : : : : : : : : :マ;;'/
.       ,′: : : : :/: : : : : /:: : l: /: : : : : : : :ヽ: : :丶: :〈
.     : : : : : : :/: : : : : /::: :{ |│: :/: : │: : |:: l:: :|:: : :',
     i: : : : : :/ : : : /:/:l::::八! |: : {:: : : j:: : :|:: |:: :|:: l: :|
.    l: : : : .:,':: : : : l: |l::|::::|:::j/|: :,'!:: : /l:: ::,':: j: : |:: j: :|
    j: : : : .:l :: : : : l: |レ∨|:‐ト|: ハ:::.:!│:/_;.イ:: /::/: ,′
    ,' : : /.::,'!::: : : : l: L二._Ⅵ_V`ヽヽ{ 匕Ⅳ レイ::/} /
{ ̄ ∨: : /.::/::|::: : : : l: |l代ぅ:歹 ̄`  弋歹^ア/:イ/
l:::::::├<.::/:::,'|::: : : : l: |   ¨¨^      `¨ ,':: : |      学問は実用の役に立たねば意味が無い
l:::::::∧::::::::`ヽ:|::: : : : l: |         〉   :::: : :|
'::::::::::::}::::::::::::: `l: : : : l: ト、    、   _,   イ::: : : :!      それが、わっちの持論なんじゃが、
:::::::::::,' ::::::::::::::: |: : : : l: | 丶、   ̄   . 个:!::: : : :|      閉鎖的な肥後では受けが悪くてのう……
::::::: /::::::::::::::::::::|: : : : l: |   /ヽ、_, ィ升=、| :l:::: : :│
ヽ/::::::::::::::::::::∧: : : :l: |  ハ/   ∨ヽ }:l::::.: : :|      福井藩では殖産貿易などを成功させ、
::::::::::::::::::::::::::::::::∧:: : l: |>rK ヽ_/⌒V!.:l::::.: : :|      わっちの富国強兵案を実現中じゃ
:::: ::::::::::::::::::::::::::: ∧:: l: |/∨ 〕 `\  /j :j::::.: : :l
::::::::::::::::::::::::::::::::::: ∧ l: |  厂\   ∨V.:,':::.: : /
::::::::::::::::::::::::::::::::: /::/\|  仁 二>、_ノ |,:': .: : /
::::::::::::::::::::::::::::://::::::::\ |/巛〉\/  |:::.: : /
::::::::::::::::::::::://::::::::::::::::::::\〈》》》〉\ j:.: : /

            ヨコイ ショウナン
 福井藩政治顧問・横井 小楠(54)
┌──────────────────────────────────────┐
│肥後藩士 小楠は号で、諱は時存                                  ..│
│儒学者として非常に高名であったが、肥後藩では受け入れられなかったため、       ....│
│春嶽の招きで福井藩の藩政改革を担当                              ....│
│その著書を読んだ吉田松陰や、面会した高杉晋作が長州藩に招こうとしたこともある     .│
│ちなみに酒乱                                               │
└──────────────────────────────────────┘





223 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:39:20 ID:VitOqX520





      |:|.:.:.:.:.:.:|.:.い:⊥ |.:ハ: | l:|   |:.|l.:.:|.:|.:.:l:.:|:|.:.|.:.:.:.:.:.:|.:|
      |:|.:.:.:.:.:.:l从.:Ⅵ l八ヾ、リ  レⅣ レ厂|从l:イ .:.:.:.:. |.:|
      |:!:.:.:.:.:.:. l ≦アテ心      ィチテ心≧ |.:.:.:.:.:.:.|.:|      ぬし殿が主導しておる
       |:|:._:.:.:.:.: |ヘ {ト-じノi}       {トじ-ノi} イ、j .:.:.:.:.: |.:| _     「文久の改革」も……
        |:f' l=.:キ =¨三       `三¨= ≠.:.:=.:.:l:./ }
.       l :| :|:==.:.'. = ==        == =/.:.:.== .:.:j/ /_    わっちの「国是7カ条」を基本としておるのじゃ
    /|.:.| :|:.=:.キ = ==   j:.    == ≠.:.:==.:.:.=/ / `ヽ
.   /  l:._| :'.:.:/^7:ヘ.    t――――ァ   イ.:.:./.:「`l:./ /     }
  r-トrー「 } ∨ ,' :. :. ヽ、 `ー―‐一'  イ〃.:./.:.:| レ′/'^ト、 _j
  { `! { { / │:.:.:.: ', | >  __. < |∨.:.:./.:.:.:.| .} / / }'´ )
  `ト、{ ヘ }./   .|.:.:.:.:.:.:∨        /.:.:./.:.:.:.:.l  { {. / /tイ
   l \ノじ′  :|.:.:.:.:.:.:.:.'. \   / ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.: |   ヾ:Jじ'´ j/
.    |   {     j.:.:.:.:.:.:.:.:l         l.:.:.:.i.:.:.:.:.:.:.{      /



 ┌────────────────────────────────┐
 │・将軍は上洛して、過去への無礼を天皇に謝罪するべきじゃ          .│
 │・参勤交代は廃止せよ                                  │
 │・大名諸侯の妻子も、国元へ帰すがよい                       .│
 │・外様だの譜代だのにこだわらず、優れた人物を幕府の役職に就けい   ....│
 │・多くの意見を集め、天下公共の政治をするのじゃ               ....│
 │・海軍を創設し、軍事力を強化せよ                        .....│
 │・海外貿易は商人任せにせず、幕府が統括するのじゃ              .│
 └────────────────────────────────┘



   ,,,、
  / i ヽ、.......-..……-....,. -――‐-、
  ! lミ ヾ .:::::::::::::::::::::::::::`. Zニ=ー、;
/::{ l ミ ゞ }::::::::::::::::::::::::::::::\ミ./
::::::ヘ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヾ./ヽ       幕府だけでは、もはやこの国は守りきれぬ
:::::::::::::::::::::::::::::::i:::::::::i:::::::::::::::::::::::::::ヽ
:::::::::i:::::::::l:::::::::::|:::: : |::: : l:::::::: : i::::::::::..     したがって、朝廷や諸侯と協力せねばならん
:::::::::l::: : ,|:::::::::/l: : /l::::::::|::: l:: : l:::::::::::|
::::::::::|:: r-i- / ..|_/ |::: : l::::,|::::::|:::::::::::!     じゃから、朝廷との関係を修復し、
::::::: : ! | .=--_'` .l::: /r/‐!‐/:::::::::::'.     諸侯の財政的負担を軽減し、
:::::::::: :!.| 三三三 //三.ミ./:::::::/:/      挙国一致体制をつくるのじゃ!
.:::::::::::::::l 、、、       ̄ ̄ ヽ::/:/
:::::::::::::: :|          ``` l:::::{.       最後のは、国内のインフレ対策じゃの
:::::::::::::::::l     `ー'ー'   /:::::::|
::::::::::::::: :|>r-  --‐:::/´:::::::::::: |
:::::::::::::: : l | .l`  ´!\::::l::::::::::::::::::|
:::::::::::::: : :|l ,、ヽ. i.ノ ,、lヽ/:::::::::::::: |
:::::::::::::: : :l/  l ̄ ゙l   〉::::::::::::::::|





224 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:39:51 ID:VitOqX520




                    ,                           }
                / ト、        ∧                 /
                (( l ト 、ヽ   ((  / ,ハ             __[_
              ││ 'vハ   / ./ ゚,             ,'⌒┴⌒',
                l. │  j斗‐=¬=ん .._〉     ((  {     }
                 l  | /            ` 、          ヽ.   ノ
                ノ  l′, l     ト、 、 、、 \       ` ̄´
             /   ′│ | │|│ |_」LLハ   .
                ′ /   仆Tフ丁「リ !,从从∧   ,
                {   i   从,rヤ卞.   仄Y{ } } } }
                l  |   〈 V'゚Y}     ∨八,刈 jノ    まあ、わっちの才を生かせる度量が
.           /{ l   l     ヘ.`ー'゚  _ ┐ っ从       ぬし殿にあるからこその話じゃ
          /{/ レ |  、    とつ | _ソ r-仆 ヽ
       ,〃 ′ (. |     、   ヾ≧=y-rくト┤   \    色んな所から誘われたが、
      ,イ     ソ    \   ヾ,ミ辷メj_ノ : ト 、 )    やっぱりここが一番でありんす
   ((  l   /しィ'/  , ,     >、   '.|  | 〉 i |  )'′
       | , "  {  イ ハ,  / /ヘ,  } |_レ'入リ ノ
       ∨    V^j/ V⌒V'ヽノハ,ノ┴=彡、 `Y´
.        ヽ.           `ー'′__/   |   彡、人
         \             /〈    ′    } }
          `ー  -- - =ァァヘ八__/     _,ノ ,ノ
                  ◎′ ∨ `^^'ー'^" _.ィ゚
                      `7^^7^ー'^'く_彡、
                    辷彡    `ー'′
                    〈__/




             ___
         ,, - '''",  )   )゙゙'' - 、
        / /  ノ (  /   / \
       /ノ 、ヽ、(  /, _,, ==―  ヽ
     -==、、ヽ,,二,,,// ヽ ( (  、i
     // ノ  ヾ、    ソ    ) ) 丶 _L
    / '     l   /,,,--。―ァ 彡/ ,,、i
    |ミニニ・≧ i   |ニ三三彡"  l  )|      林檎に目がくらんどるように見えるのは・・・
     ! , ̄ ̄,7 /  ! ヽ ヽ 、   ⌒i |
     | ノ ハ ノ i l  i ヽ、ハ ヽ U  .⌒| l      ワシの気のせいか・・・?
     |    ( / ) ヽ、 )       、ヽノ i
    .l i i. i | ヽ ! l  r" | i i i i i iヽ、 ノ
    l ,' l | .|  ゙ー‐'"  | l l .l .| l ! | T"
    | l | | |王lヨヨヨヨ王| | l |  | |. | ト、、 ←日本で最初に西洋林檎を栽培した大名
    | ! l l l  ___  l. l l l  { l .l | l ヽ
    l  ノ /   ――  ヽ ヽl ! ! ノ l./|  l  lヽ―- 、,,_
  ,, - ''ヽ _ノヽ,i 、  ̄ ,  ノ >、    ノ//:  |  | i
''"     / ::;ヘ、ヽ i ノ ノ::":::::>‐''" // |::: l  | |
    ....:::/ ::l  /l ̄ ̄:::::::::::''"     // |:::::::|  |::::|:::::::::
  :::::::::::::/ :::l  l::|  \       //  |::::::::|  |::::|:::::::::::::




226 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:40:52 ID:VitOqX520




さらに幕府新体制の成立直後より、幕臣の大久保忠寛も春嶽のブレーンとなっている




                     ______
           _______   , -, ,´; ‐- ´--_-、
        -‐´‐: : : : : ` ‐´: : : : : : : : : : : : :`;ヽ、
       , r, ´ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
      //: : : : : : : : : : : : ,: : : : : : : : : : : : : : : : : :ゝ
      /: : : : : : : : : : ,: : :/ ヽ: :,: : :、 : :,: : : : : : : : : :ヽ      幕政改革がスタートしたばかりだってのに・・・
     /: : : : : : : :ノl: :/ l::/  l: :lヽ: :lヽヽ: : : : : : : : : :l
     l: : : : : : :///、/,rヽ、 ヽヽ;;;ヽヽ'ヽヽヽ: : : : : : l, ‐--、    いきなり異人斬りかよ・・・!!
    r-' ‐、‐T´‐-/ノ_'_ヽ;;;;;;ll   ll;;ヽ'l´_ヽ.ヽ‐=´7´7´ ヽ ./
 _,r. l .l´`ヽl lヽ::::,'-'‐‐‐-:`'、'== <-´‐‐‐'-'--:::::/ l (´ヽl l__ ,__ 冗談抜きで、幕府内には久光殿が
、-: : :l .l´_`l.j ヽ::`::ヽ _ @ /´    .ヽ@__ , ‐::´ノ , j ノヽノ ノ:::/_
 ヽ:: :l l´ `j l,_  `'‐'--‐‐)   j (‐''-''-''‐ ´_ -´ ll、_/ /: : : :_r   「幕府を困らせるためにやらせた」
ヽ`‐::ヽ`‐_l_l ,-` 、 _  (  u   .)   __ , --、 .'l- ノ: : : : ::ゝ
/ /ヽ,: : : `:::l ノ l´ j` ヽヽ-` - __ -=´-‐ニ´‐ ´ l /( .l : : :_,: :r ' ´   なんて声もあがってる・・・!
./;;;;;;;`;-‐ll .l .))-L__ l_`__7,‐‐l____7__l,_j_j_ヽ,l .l ´ノ;;;;;;;;;;;;;;;;
ll;;;;;;; ;;;;;;;;;;l l (_ヽ´'-'-_-_-`_'‐‐‐- 、l_l___l_l_l_l_l ,lj l l/;;;;;;;;;;; ;;;;;;;
ll;;;;;; ;;;;;;;;;;;ll ` ‐- 、 ̄    ̄  ̄ ̄ ` ‐‐-- ニニノノ/;;; ;;;;;;;; ;;;;;;
ll;;;;;;; ;;;;; ;;;;ヽ    ` - 、   '';;;;'''  u _ , - ‐ ´ /;;;; ;;;;;;;; ;;;;;;;ノ
                ヽ .___ , -‐ ´





     ト、
     |`、ヽ、    _,,,、,,,____     ト、
.     | l! `、-‐''´: : : : : : : ``ー-ィハ `、
     ,イ´: : : :`: : : : : : : : : : :: :/´  l!: ::`!
    ,ィ": : :/ : : : : : : : : : : : : : :`、    |: : : |!
   ´イ: : /: /: : : : : : : : : : : : : : : `、.  |: : : |!`、
   //: :/: :/: : : : : : : : : : : : ト、: : : : `、 |: : : :`: ヽ    いくらなんでも、それはあるまい
  //!: / : :l!:./: :./!:. :. :.l:. l:.:.|:!:. :. :. :.`、 |:. :. :. :. :.l!
. l/ |:/!:.//!/.|:..:/ .|:.l:. :. |:.|!:..|!.|: : : : .: :.l!:. : : : : : :|.    久光殿にとっても、降って湧いた災難じゃろうな
. | |!||/'!`|!、,l:.:l! |:./!:|/|:. i!:/: |: : : : : : :| : : : : : : |
. | `、!:|〃トュ,レ´ リ レ/ |: /|:.| :|: : : : : : :|: : : : : : :|    じゃが……
.    |: |`、ひリ    . ̄`´、|!|/: : : |: : : |: : :: : : : |
.    |:.:l!  ̄    l´:ひゝ、/|: : ::/: : : |: : : : : : |     事後処理を放り投げたのは、いただけんのう
.    |: :l   /    弋Zソノゝl: : :/: : : l! : : : : : :|
.    |: :.`、 `      ̄   /: :/: : : /: : : : : : 7
    l!: : : :ヽ ー-      /: : / : : /!: : : : : : .l!
    |: : : : |!.ヽ    ,  </: : /: : /: |! : : : : :: |!
.   |:. : : /三!!`' l´    /: : /: : /!: : l!: : : : : |:.|
   |: : : /三|!' i |   ./: : : : : /ト、: : |: : : : :.|: :|





227 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:41:29 ID:VitOqX520





             ___
         ,, - '''",  )   )゙゙'' - 、
        / /  ノ (  /   / \
       /ノ 、ヽ、(  /, _,, ==―  ヽ      大名行列への異人の無作法は、以前から苦情があってな・・・
     -==、、ヽ,,二,,,// ヽ ( (  、i
     // ノ  ヾ、    ソ    ) ) 丶 _L     久光も「なんとかしないと、いつか問題を起こすぞ」と、
    / '     l   /,,,--。―ァ 彡/ ,,、i      幕府に警告しておったくらいなんじゃ・・・
    |ミニニ・≧ i   |ニ三三彡"  l  )|
     ! , ̄ ̄,7 /  ! ヽ ヽ 、   ⌒i |     しかし、幕府はなんの対処もせんかった
     | ノ ハ ノ i l  i ヽ、ハ ヽ ヽ  .⌒| l
     |    ( / ) ヽ、 )       、ヽノ i      久光にしてみれば「それ見たことか」と・・・
    .l i i. i | ヽ ! l  r" | i i i i i iヽ、 ノ
    l ,' l | .|  ゙ー‐'"  | l l .l .| l ! | T"     「こっちはいい迷惑だ」
    | l | | |王lヨヨヨヨ王| | l |  | |. | ト、、    「後始末はそっちでやれ」
    | ! l l l  ___  l. l l l  { l .l | l ヽ
    l  ノ /   ――  ヽ ヽl ! ! ノ l./|  l  lヽ―- 、,,_   それぐらいのつもりなんじゃろうな・・・
  ,, - ''ヽ _ノヽ,i 、  ̄ ,  ノ >、    ノ//:  |  | i
''"     / ::;ヘ、ヽ i ノ ノ::":::::>‐''" // |::: l  | |
    ....:::/ ::l  /l ̄ ̄:::::::::::''"     // |:::::::|  |::::|:::::::::
  :::::::::::::/ :::l  l::|  \       //  |::::::::|  |::::|:::::::::::::




        _. -─- 、r': : ̄: ;Z.._
         ,>: : : : : : : : : : : : : : :<
.      ∠: : : : : : : : ;、: : : : : : : : : : :ゝ
.      イ : : : : : : ; : ハ: :i: : : : : : : : :ヽ
      l: : : : ; : /j:ノ  ヽ|ヽト;、 : : : : : |        しかし・・・
.       | : : r'レヘ.\,  ,/,.へト、: : :|
      r'ニiT::::ニ。=:iー─f。=:ニ::::Tiニヽ       どう考えても・・・・・・
     ._」.f ||.ト:::ニ=:〈.  ::〉=ニ::::イ||-j }_,
    ミ: :ヽコ|.トニ_  〈    ::〉  _ニィ.|レ': :彡      当事者の薩摩藩が「我関せず」ってわけにはいかない
  _/`:ミ: : : :|.l ト、_‐-`ニニ´-‐_,ィl |.| : : 彡"ヽ_
T.「..l::::::l:::` -:_」 l トく.エエエエ.ンィl l l_; イ::::l::::|..「T   さて・・・
.|..|..l.ヽ:::ヽ::::::::::l ヽ`<エエエエ>'ノ j::::::l:::::l:::/l..|..|
.|..|..|..|..ト、:\ヽ:::ト _`¨.二二¨"´,. イ:::::/:/;イ..|..|..|   どうしたもんだろうね・・・?
.|..|..|..|..l./ヽ::::::\ヽ..__>‐-‐<__..ノ::/:::::;イヽ..|..|..|
.|..|..|..|./..l..|..`‐、::::-ニ:l:::::f:::::l:::::l‐:ニ::::::::/.l..|..|ヽ,.l..|
.|..|..|..|>l..|..|..|..|` ー-|:::::|::::::|:::::|-‐ ''´|.|..|..|..|.<..|..|





228 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:42:03 ID:VitOqX520




          /: : : : : : : : : : : : : : : : : : ://,、-‐┴┴: : : : : : : : ヽ: ,、 '": : :/
.         /: : : : : : : : : : : : : : : : : :,、 '": : : : : : : : : : : : : : : : : : : \: : /
        /: : : : : : : : : : : : : : : : /: : : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : 'く
        ,': : : : : : : : : : : : : : :./: : : : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : : ',
          i: : : : : : : : : : : : : : ,.': : : : : : : :/:.: : :,':.: : :.i: : : : : : : : : :i : : : : : ',
       l: : : : : : : : : : : : : :/: : : : : : :.:./:.:.:.:. :i:.:. :.:.:l:.:.:.: : : ,':.: : :.l: : :.!: : :.i    とりあえず……
.       l: : : : : : : : : : : : : ,': : : : : : :.:./:.:.l:.:i:.:.l:.:.i :./l:.:.:.: : /: : : : l:. : :l :.i: :l
       l: : : : : : : : : : : : : i: : : : : : :.:/ハ:lヽl、:l:.:.:l/ l:.i:./:.ハ:.: :./:.:.i:.:l:. :l: l    こんなところじゃろうな
.      !: : : : : : : : : : : : :.l:: : : : : :.:.,':l  '" ̄リ ̄ハヽlル'l/  l: :/ l:.:,':.:l:.:/l:.l
      l: : : : : : : : : : : : : l: : : : : : ::l: l. r r─==、ヽ    '⌒>:.l/l:.:.l:/ l:,'
.      ,': : : : : : : : : : : : ::i::: : : : : :::i: l ヽヽ::::::ノ_     /=、/:/l lル' ,','
     /: : : : : : : : : : : : :/l:::: : : : :.:::l: l           l::://イ:.l   〃
.    /: : : : : : : : : : : : :/::l::::: : : : :i:::l: l          . :ヽ,': :l: l  /
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┌─────────────────────────────────────┐
│・久光を引き留め、犯人を差し出すよう命じる                         ......│
│                                                     ...│
│・老中か若年寄が神奈川に向かい、英国側の状況を公平に聞き取り、調べる        .│
│                                                     ...│
│・老中が帰京する勅使・大原重徳に随従し、薩摩藩の「暴行」を朝廷に言上         .│
│ 英国が大阪湾を襲撃する可能性もあるので、不在の京都所司代に代って滞京し、    │
│ 京都警衛の指揮をとる                                       │
└─────────────────────────────────────┘





229 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:42:36 ID:VitOqX520




―――8月23日

春嶽は江戸城の評議において小楠の対応策を提示したが、
老中たちの反応は、「条理の談判にならず、馬耳東風」であったという




   <               ヽ
  ∠ハハハハハハハ_      ゝ
   /          ∠_     |    久光殿を引き留める、つっても・・・
  /           ∠_    |     引き留められなかったら?
  |  ̄\  / ̄ ̄ ̄  /      |
.  |__   ____  | |⌒l. |    下手人を出せと言っても・・・出さなかったら?
  | ̄o /   ̄ ̄o/  | l⌒| . |
   |. ̄/     ̄ ̄    | |〇|  |    その時は・・・
.   | /            |,|_ノ   |    幕府の面子が丸潰れ・・・・・・!
.   /__, -ヽ        ||     |
.   ヽ――――一    /\   |\   恥をかくだけじゃないか
    /ヽ ≡       /   \_|  \
   / ヽ      /      |   |ー―
   /   ヽ    /        |    | ̄ ̄
      /ヽ_,/        /|     |
        /




                          /三ミ、  __
                     ,.-==彡'三ミ、ー'´ニ三ミ
                    〃三彡'´三ミ彳三ミ、ヾー、
                    レ'川//三ミ〃三ミ、ミY}}リ
    /             ヽ ,.〃彡'ノ////,ヘハ⌒ヽ`V ̄ ̄ ヽ
    | 春 言 遠 何  ま  {{/〃/////// /∧川 i : 却 |
    | 嶽  っ 慮 か  た 〈)川,イ〃〃'/  {{ ノハ||| : 下  |
    | さ  て  な あ    }彡!´ナメ、〃,. -+ト、{ノ!||| !    !
    | ん 下  く  っ    ((((「⌒_ソ   _`_ iハゞ>‐ァ__/
    | :  さ    た    >)| /    ´ ̄ ヾ`|/⌒∧}})
    | :  い    ら    |{{{{{レ     、   __ |i「`/|||||i{
    ヽ.:  ね        /ヽ{〈_ r_、二 '___〃 |リ_/ ― ヾヽ、
     \          /―  ̄| `ーニ三三ア´∧  ニ ̄ `≧、
    / \_____/――‐/|   ===    /  〉 ‐┘  '⌒
   /  ヽ              / |        /  /:| l l /
  /    、              /  `┬- ___/   //:| : ' |
. 〈      、           /     ト、ヽ\    // /|   |

                老中・水野 忠精(30)





230 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:43:08 ID:VitOqX520





                               ハノl,
                       ,M     ,,ノ ,∠,
                      ,/w |   ,,イ´゙´゙ /´
                /..-‐┘‐ ァ´.:.:.:.:.:./
             ,:: '´.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:./`ヽ、
            /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i.:/.:ハ.:.:.\
          /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|i:..:.:.:.::l.:.:.:.:゙',
          .′      .................:.:.:.:.:.:.:.|i.:.:.:.:.:.:|i:.!.:.:.゙',
           |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|i.:.:.:.:.:.:.|;;;|;;;;゙',゙',
         .|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.|i;;.:.:.:.:.:.:|;;!;;;;゙', ',
         i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..l.:.:.:...:.:.;|i;;;;.:.:.:.:.:|从从   ―――この国家の非常時に……
          |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ.:.:.:. ;;.||;;; :.:.:.:.:|
           |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:../.:.:.:.:.:.:;;i;i;;;;.:.:.:.:i|      老中どもは、なにを考えとるのかや?
          .i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:/.:.:.:.:.:.:;;;i;i;;;:.:.:.:.:.i|
         i/ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./;;;;/; ;;::; .:;;;;;i;i;;;;: :. :.:i.|
        //.:i.:.:.:.:.:;:.:.:.:/;;;;;/;;;;;;; . ;;;;;;i;ハ;;;;: :.:.:i |
        //..ii:.:.:.:.;;; ;; /;; -----,,,___ノ__i   :.i |
       .// // :.:.;;;;;/ __--------_ ̄ヽ.:.i...|
        .//.// : :;;/ /i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i三`ヽヽ|
      |i / | :./ /三三三三三三三三i.i.iヽヽ
      |i  / /三三三i.i.i.i.i.i.i..i.i.i.i.i.i三三i.i.ヽヽ
       .|/ /三三i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.i.三i.i.i.| |




           _   / ̄<
        ∠´: : : `V: : : : : : : ヾ、
       /: : : : : : : : : : : : : : : : :<
      /: : : : : : : : ; : : : : : : : : : : : ヽ     外国奉行の話じゃ、
      レi: : : : : : : ハ: : : : : : : : : : : :i     英国には武力衝突する気は無いそうだ
      /: : : : :/__/  \\\: : : : : :|
      レイ: : /__,ユ  くニ二>、: r-、!     なら・・・
       レ'V| 二ニ。|  .|-=。ニ7 ||に}フ_   あとは、薩摩と英国の問題・・・
        ト、`ー- イ  } -‐ ' .|ヒ ソ.:7:L_  幕府は関係ない、と・・・_
        >:.| ト、 {___}  ,. ィ |`´:.:.フ:::::ト 、_
      ,. ィ Tス| |LヒエエエエLl| |___フ:::::/:/:/:/:7 ァ 、__ そんなふうに考えてるのさ
  ,.ィ i´|: |: |: |: |:::ヽヾエエエエシ_」7:::::::::::::/:/:/:/:/:/:/:/:/:7 ァ 、__
 / :|: |: |: |: |: |: |l:::::::`丶、 二 ,. '´::/:::::::::::::/:/:/:/:/:/:/:/:/:/:/: ;ハ:\
/: l :| :|: |: |: |: |: |:\::::::::::::::::::::::::/::::::::::/:V:/:/:/:/:/:/:/:/:/: ;ハ: ヽ 丶





231 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:43:39 ID:VitOqX520




           /;";~ ̄ ̄~;゙; .、
          /( .; !; ; 、 ! ! ;\
         ./#= ; i ! ; 、゙ヽニニ- } ; i
        /,,.、 ==、、 .゙''‐--‐' ; .i  丿 ,    老中どもの、あの態度・・・
         〃r、  -―-ミ!} i i {L,.==i リノ ソ
       〃Li ミ ‐==、 i   /"‐-、 〉  彡~    久光と勅使様が江戸を出たら、
       // '-'  ゙=‐-,,.ノ//(==-./    ミ~"   あっという間に、元の幕府に戻ってしもうた・・・
     /! ゙-/// ////{ ノ// .)゙゙~"/  、ミ=シ⌒ 、
''''"" ̄7 ..! //ノ〃ノ/_ヾ,,.ノ"!i i i/   ))ヾ、     この事件、甘く考えたら大火傷するというのに・・・
-‐ ''"7:::::::!  ! 彡,,ノ/'''"゙'''‐=).!!.i.i/
.. ...:::/:::::::::!ヽ ゙'''''ヾ,ノ/ ==  | ! !/、          あいつらと心中はゴメンじゃ・・・
::::::::/::::::::::! .ヽ    ヾノ/ i i.i _ヽノヽ ゙' .、,
::::::/:::::::::::!  .ヽ     >''"i^::::::::::::...゙ヽ、゙ 、,     ワシは手を引くぞ・・・
::::/::::::::::::|ヽ  ヽ  , '" ,/|:::::::::::::::::::::......゙' /ヽ




幕府の対応に不満と危機感を感じた春嶽は、翌日から登城を拒否した
この「危機に対する嗅覚」と、「素早い逃げ足」こそが、政治家・春嶽の持ち味である





232 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:44:11 ID:VitOqX520




そして春嶽の予想通り、幕府の甘い考えと、その場しのぎの官僚的答弁は、
英国に不信感を募らせていくこととなる




                    ∧
        \   ト、  / ∧
          \_l ∨   ∧
      \    、_)  、,⊥ -─ヘ-。、
.     V\__,ノ  / c   ゚  \ \           22日(勅使・大原重徳)の行列は通達があったのに、
.       ∨    / 。   c   ',。∧          21日(島津久光)の行列の通達がなかったのはなぜだ?
        ∨  /      ,.---、  l| ,.- 、
.         〉 ,' c  /  Cハ  |ハノ ヽ        事前に通達があれば、こちらも居留民に注意を呼びかけ、
    ヽ--'  /     {       ノ  l、   }        悲劇は回避されていたはずだ
   \_)   ,  、r、__ ヽ___/。  | ヽ-ィ
    / c  }\ VVl\___/\__/─ 、 ,.-┴─- 、
.          /  ヽ\l∧∧∧/∨VW |   /   c   \
        ̄ ̄) \\:ハ:::::::::::::::::::::::| |   。       。 ハ
  。   。c / /`ヽ \\∧ハ:::∧ハ//     。 c     |
     。 /: ::ヽ /^ヽ \\___// ( -─  c    。 ノ
    ̄  ̄ ̄`ヽ\   /^W⌒ー―一'ヽ(   。     \/


…━…━…━…━…━…━┌─────────────────┐
                  │外国奉行を通じて、書面で交渉中    .│━…━…━
                  └─────────────────┘


      _─-ゝ‐ 、, -‐z...__
.    -‐゙ `      ´ ´ ~`ゝ     勅使と違い、
.   ≦                   ヽ    久光は幕府の臣下に過ぎん・・・
.   イイ/lイ/|/|/イ/Vv,ィ,   i
     /´           〃  |    つまり、「格」が違う・・・
   / ̄`'‐、   , ‐''"´ ̄ |   |
.    !==。=、  _ =。=== .|.r‐、.!   だから・・・
    l.` ‐-/  ゙ ー--‐ ' .|.!‐、}|    通達の必要はないと判断した
     l  /  __ ,  u   .|lヽ,/|
     i ゙ー____,   |!ン .ト、    これまでだって・・・
.      ヽ  __     /ヽ  | ヽ    大名行列の通達をせずとも・・・
   _, ‐''7ヽ   ̄   /   ヽ.|  .|`'‐、._ 特に問題は無かった・・・!
 '"// ./  .\   /     〉   |   |
  // /   | lヽ./        /l   |   |
 '/ /   _,| ト、         ,イ│  │   |





233 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:44:41 ID:VitOqX520




             ||
             人人
           γ' ̄T ̄`ヽ
          _/ ∴ | ∴ ヽ_
     k< ̄ ̄γ;;;;;;ヽ |. γ;;;;;;ヽ  ̄ ̄> 、
⌒→<      {::;;;;;;;::} | {::;;;;;;;::}      >←   問題が起きてからじゃ、遅えんだよ!
          ぢ、ー-イ 。|。 ヽ-ーイて
         _つYー-__へ__-ーイそ_.           大体、普通に考えてだな……
         'フスwⅤWvVwス/フ
          .ソλVM人Mv/で              シマヅの行列の方がヤバイってのは、
\__ /    ⌒ヽγTキぞ.        Ⅴ  _   外国人の俺らにも理解できるぞ!?
    />ー__   Y._人_Y    __ー十 ̄
   ζ   \   ̄ ̄    ̄ ̄ ̄  .ノ  .)      ヤバイ方を優先して通達すべきだろうが!?
  _ナ      >―ー__ー-    ,イ  ハ   
   ̄>__                   __入 


…━…━…━…━…━…━…━…━…┓
                            ┗…━…━…━…━…━…━…━…━…━


            >
  、|\|ヽ!\ト、|\ト、ゝ
  N ||l|||l|l | ヽ
 | ――- 、 u ,.. -‐|
| | =。== 、  /=。=|    う・・・・・・
| !  `ー‐ '´  \ー‐'|
|.!   U  ┌ __ \|
|!   r‐-- .....__ー'
 \  ̄ ̄ ̄ ̄´/
.   \  J  ̄ /
      \  /
      ` ´




235 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:45:08 ID:VitOqX520





                「l   /!  /
                 |.ト、 / |  /|   ,
                 !| ∨ W |_,  /!
                _|l l__l__ l  ∨│ /      よって、英国は今回の事件、
               / l| c  。 `ヽ/ /l/!       貴国政府に非があると判断する!
                  / 。 l!  。    c ∨ //
              / c |  ___    V レ1      ・犯人の逮捕と引渡し
              x─ _、 l ,ィ´   ヽ  c |_  |/
                {  し1| {ノ     / c /|。|_/(_,     ・賠償金の支払い
              弋__,ノ | ヽ--- ' / | .! / ̄`ヽ
             |_。   l   。 / lV^|│二ニ=‐。 \ ―――以上を要求する!
               ∨ー‐个ーイ ハ/^:::::::l。| (__ 、
              ∨∨V^Wレ'::::::::∧ハ| j 〔 ̄: :\__
               __ /l:::∧:ハ「//( ̄  : : : :_:)
           ,.。< ̄ ト-─-----' ヘ「`。 , '´ ̄ 。
.      __/ ___ `7ハMハ/V^   /   c 。
.   , '´    / ̄      / ̄ | ̄`ヽ  /  o ゚ 。
. /      /   c  ゚   。       o   `Y    ゜  。  c


…━…━…━…━…━…━…━…━…┓
                            ┗…━…━…━…━…━…━…━…━…━


                  /__  〉、__    \//////////ヽl l .l ヾ、
                   /,.-、〉./ i `ヽ、   \//  //////ヾヾ ヾ``
                    //__././  丶   \  l  /////////`/、!
                     / l . /./     \ o  ', . !  /,.-‐―--.、//l `
                / l l./      ` ー '_,   '____    ` l
                  / l ゝl'          ´  .! 、. o  `ヽ、./
              /  ゝ‐l                ! ヾヽ_,..‐'/      い、いや・・・
           ,..-‐/  / . l               !      /         待ってくれ・・・!
          /:.:.:l/ ./   .l            !     /
‐-、______/:.:.:.:.:.l/     l  ,--― 、  ´ "´    ./         大名の領内に、
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.l       l  `ー、_  `ー、     /           幕府の権限は及ばない・・・!
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l         ',     `ー、_  >  /
:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:,、:.:.:.:.:.:.:l       ',   `ヽ、_   `' ./           だから・・・
:.:.:.:.:.:.:./:.:./:.:ヽ:.:.:.:.:l          ',     `  ./、              犯人の引き渡しなんて、
:.:.:.:.:.:/:/:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.l\       . ',        /:.:.:.:ヽ              幕府に言われても困るんだよ・・・!
:.:.:.:./'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽl\.\      . ',    /:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
:.:.:.:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.___l  \`ー、_    .',  /∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:l   `ー、_`ー、_ `´  l l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.0:/       `ー、_`ー、_ .l l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:./           `ー、_`ーl:.:.:.:.:_,..‐'"´ヽ、





236 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:45:39 ID:VitOqX520




      ,ヘ,
   ノV  ヽ
   ,-o⌒ '^ヽ、
 ,.-'´゜__。゜|。o_ゝ
 {.o.r'´;;;}.o.|。{;;;`'t
 |。ゝ,_ノ,_,┴、ゝ,_ノ       ……え?
<〈 _,wVv'WvVvw〉>
. .)_ヾヽ、     ,レ'
 . ,L`ヽ VvvVソ ,」
  ./o`V^VヽノV´|


…━…━…━…━…━…━…━…━…┓
                            ┗…━…━…━…━…━…━…━…━…━


      _─-ゝ‐ 、, -‐z...__
.    -‐゙ `      ´ ´ ~`ゝ
.   ≦                   ヽ
.   イイ/lイ/|/|/イ/Vv,ィ,   i
     /´           〃  |
   / ̄`'‐、   , ‐''"´ ̄ |   |
.    !==。=、  _ =。=== .|.r‐、.!    ・・・・・・ん?
    l.` ‐-/  ゙ ー--‐ ' .|.!‐、}|
     l  /  __ ,  u   .|lヽ,/|
     i ゙ー____,   |!ン .ト、
.      ヽ  __     /ヽ  | ヽ
   _, ‐''7ヽ   ̄   /   ヽ.|  .|`'‐、._
 '"// ./  .\   /     〉   |   |
  // /   | lヽ./        /l   |   |
 '/ /   _,| ト、         ,イ│  │   |




238 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:47:32 ID:VitOqX520




                    ∧
        \   ト、  / ∧
          \_l ∨   ∧
      \    、_)  、,⊥ -─ヘ-。、
.     V\__,ノ  / c   ゚  \ \         (ち、ちょっと待て……)
.       ∨    /     c   ',。∧
        ∨  /  U   ,.---、  l| ,.- 、       (俺たちは、バクフがこの国を支配する政府だと
.         〉 ,' u  /  Cハ  |ハノ ヽ                          認識していたが……)
    ヽ--'  /     {       ノ  l、   }
   \_)   ,  、r、__ ヽ___/。  | ヽ-ィ       (殺人犯の引き渡しすら、要求できないとは……)
    / c  }\ VVl\___/\__/─ 、 ,.-┴─- 、
.          /  ヽ\l∧∧∧/∨VW |   /   c   \ (ダイミョウは事実上、独立政権なのか?)
        ̄ ̄) \\:ハ:::::::::::::::::::::::| |   。       。 ハ
  。   。c / /`ヽ \\∧ハ:::∧ハ//     。 c     |
     。 /: ::ヽ /^ヽ \\___// ( -─  c    。 ノ
    ̄  ̄ ̄`ヽ\   /^W⌒ー―一'ヽ(   。     \/




―――この時の「生麦事件」の対応によって、英国は幕府の統治能力に疑問を抱いた

それは「薩英戦争」後、、「地方政権との直接交渉・通商」へと繋がっていくのである……





239 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:48:24 ID:VitOqX520








    ┌────────────────────────────────────┐
    │―――そして「生麦事件」は、長州志士にも大きな影響を与えることとなった……     │
    └────────────────────────────────────┘




.



240 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:48:51 ID:VitOqX520










                  やる夫が幕末を生きるようです

                       「第二部」

                  第10話 「SIDOOH 士道」









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241 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:50:15 ID:VitOqX520





―――文久2年(1862年)8月 京都




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242 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:50:46 ID:VitOqX520




―――法雲寺




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243 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:51:12 ID:VitOqX520




長井雅楽暗殺計画を藩に自首した玄瑞は、京都藩邸近くの法雲寺にて謹慎処分となっていた
                          カイランジョウギ
この謹慎中に玄瑞が書き上げた政策論が「廻瀾條議」であり、後に長州藩の行動指針となる




      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
     / .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト.、_
    ./ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:::::::::::::::::::::::|:::::::::゙''ー、
    |........   :;:::::::::::/.:::::::::/:::::::::::::/:::::::::/::::::::::::|::::i:::::::.. ::|
    .l::/:::::::::l::::/........./....  /............../........./........  ハ:::::|:::::: :|   僕なりに開国以来の情勢と、
    l::i::::::::::::|:::|:::::::/.:::::/:::::::::::::::/.:::::::/::::::::/::::/ .|i ...| 、: .|
   ./::l::::::::::::::l::|:::::/.::::/::::::::::::::;/..::::;/ /::::::::/,::::/ i.l:::::|:::::|::::|   その問題点を整理し、
  /,:'|:::i:::::::/i|:::::l:::::/:::::::::::;≠‐-:Z._  /.:::://:::/ ,!::|:::::|:::::|:: l
 ノ   |::l::::/.斤l::::|::;イ:::::::/  .|/ -、`メ::/ /::/-''7::::|::::|:::::|ヘ:l   対策を論じたものです
    |::ト::ヽ,弋l:::|/:|::::;イ 、__ _,.`//  /,ィ / :::::|::::|:::::| |:!
    .i:| l:::l.:\,l::::::|::/:|   ̄ ̄` ゛    /゙ー=イ;':::::::l|:::l|::::|  ヾ
     l|.ノ::|::::l:::|i::::|/:::|          /、  /:::::::/.|::l.|:: l
    ,ィ''〈 |::::j:::l !:::::::::|            ヽ./:::::::/ jノ.l::/
   /,.;:;:;:;//jメ ヽ:::::|          -‐.T:::::/    j/
  /{,.;.;.;.;.;.;゙ヽ, \.ヽ;::ト、   `ー-- -‐ ,:イ l::::/
/,.;:;:;l,.;.;.;.;.;.;.;.;ヽ,  \N. ` 、  ー /|/ .|::/
;:;:;:;:;:;:;:l,.;.;.;.;.;.;.;.;.;.ヽ.  ヾ、 /、゙ ー '     |/
:;:;:;:;:;:;:;:;l,.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;:ヽ、  \__. ヽ、::,\
;.;.;.;.;.;.;.;.;.l:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;:;:;:;\   /-、{;:;:;:,.ヽ、

     長州藩士・久坂 玄瑞(23)





244 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:51:57 ID:VitOqX520




┌────────────────────────────────────────────┐
│①松陰先生の遺骸を改葬して、顕彰し、誰の意見が正しくまた邪であったかを、はっきりさせましょう     .│
│                                                                │
│②通商条約をはじめ幕府の怯懦な方策により、日本が将来、植民地となる危機が生じています      ...│
│  井伊以下の閣僚は「安政の大獄」の責任もあり、厳罰に処すべきです                     .│
│                                                                │
│③和親条約まではよしとして、安政5年以後の諸条約は破棄、                           │
│  外国貿易は長崎・下田・箱根の三港に限りましょう                               .....│
│                                                                │
│④通商条約は違勅によって行われたため幕府を倒しても良いのですが、                     .│
│  朝廷が春嶽と慶喜に将軍の過誤を改める機会を与えたのですから、                      .│
│  長州・薩摩その他は、両者を督責して②③を実行させねばなりません                    ...│
│                                                                │
│⑤朝廷に「御政事所」を設け、幕府から重要政務を奏聞させ、また「御親兵」を置くなどして、          │
│  ゆくゆくは「天下の御威権」を朝廷に返させるべきですが、当面は④を実現させましょう           .│
│  また幕府が実行しないならば、「決闘死戦と御勇決猛断」をなされねばなりません               │
└────────────────────────────────────────────┘



             -. ..ィ : : : : : : : : : : : : : :‐
         , ´: : : : : : : : : : : : : :_: :_: :_: : : : ::::::::‐.._
        /: : : : : : : : : ::メ ::::::::/: : : : : : : `::::、:::::::::::::::::::::ー::::, '
    .   /: : : : : : : : ::/: : : `、/: : : : : : : : : ..:::::`/ヽ.:ヽ ̄ ̄
.      /: : : : : : : : :/: : : : : : |: : : :`:ヽ: : : : ::::::::| ::::l:::`、
      '//: : : : : : : /: : : : : : ::::..:::: : : : :::::ヽ: : ::::::|. :::ト::::::i
      /: : : : : :::.:/: : : .::: .:´wv 、: :: : :::::::ヽ: : ::|  ::::|ヽ::|
   .   |/|: : : : ::y: : : .:::/..:::/   ヽ :t :::::::::ヽ::|  ::::| `|
  .     │: :/:f│: :.:::/|.::/. _ _   ヽ.:{::::::::::::::ヽ|   :::|
        、 .:|:::t.|: :.::/ |::/   `ャュ ヽ{\:::::l:::::|  :::::i
        冫:|::::::|: ::/ |/. ヾ≡=   `f弌/lヽ|  :::::|        _
     . / ´.l::::::|..:l^l.  .     `   t::....::レ   _;;;L - ・・・." `
       / {/:|::|::::、.           _ヽ:;:f       ̄ .` 、......_.:: '
      ィ  . \ `| :::\    、---- ':::/.|    ー -  、  `´
   /  l  .   \ .  ::` 、.  ` -::' '  |.         \...::|
 /    \.    ` 、   .:::l`::、. _::/ヽ  |     ー - -  . ヽ:l
'  _ _     \     A :::::`、/::::|::::. :l.  |.         \..::l
'     ` 、   \ . /::::{o`::::|::ヽ,l::::.:::::}  |    :::::::::,::::.......:ヽj
        ヽ    \/ ::::| |::::|:/:: :::::::://|    ::::::::::l ヽ.:::::::::l





245 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:52:33 ID:VitOqX520




             __ ,.-¬- 、._
             / '´,  、   、 `ヽ、
          r´    / l ヽ  \ 、ヽ
           /  / /l.  l、 \  ヽ ', lヽ
        /, l. / /´ヽ lヽ   ヽ. ! ヽ. ト ヽ、
        '´|  V '__ヽ. ト\、_',|   ',|         わざわざ僕の所に訪問していただき、
         | l. ,| | __ \゙、ヽ.__ヽl.  ト.|          上海見聞の土産話をありがとうございました
           lハlヘ|´ `   ヽ´ ``〉,^! | !
           l\l|    |    //ィ N          なにぶん、謹慎中なものでして
          | ハ ヽ  __   /ハ/ `       _.    この「廻瀾條議」くらいしか
          '′lハn\ `ニ´/! !        ,イ |.    高杉さんにお返しできるものがないのですが……
           _,.-' /ヽ ` - ´ ,ハ\       | |ヽ
       _, - ' /   |  ヽェ、 '   | ヽー、    _ | ト. ヽ
  ,.、-‐ ´    /  |  /  〉   |   ヽ `⌒.l ヽ',ヽヽヽ
  / ヽ     〈  ,.-|ヽ/ ヽ-/ ヽ/|、  ,〉     | l_! ヽ ゙l




          〆 /!-‐l:::l :::::/!::::::l:::::::::::::::::::::',:::: ! :::::l::',:::::l ヽ、__/:',
         ト、// |-‐::!::| :::::! l :::::|'i::::::::::::::::::::i:::::l゙i:::::il::i:::: ! ,>',:::: |
         /´:::ゝ、i〉 :::::!:it::、_i i::::::i \::::::::::::::!:_;|-!‐!l::!:::: !イiヽヽ: |
           i .::/ //∧ :::| ! \ !`ヾ、:ヽ. \::::/i|ム‐|、i:/!:: | ! ', ヽヽ!    あら、面白いわよ? これ
           | / !/ i::::〉:::ト:! ,ィ≠ミ:ヽ` 丶   ' ゞ;ィ=≠ミゝ|::: l,.| i::::i |
        i i、_」i |:/∧:::゙i`代〃 ::ハ         fヾ〃:ノ/ !::: !^l |::::ソ!    なるほどね……
        | ::i `'\! | i´t、゙i. ゝ- '    ,    ゞ-‐' ' |:::ム./'"::::::| |
        l ::| ::::::::ii、!ヽ `ヾ_ゝ    、__,..__,     /::/´::::l:::::: :! |    これが久坂くんの見つけた
           !:::i :::::::::i:ヾ. `  `‐ 、_          /!:/:::::::::i::::: / |    「答え」なのね
         ! :|i :::::::ヾ ゝ       ̄ ヽ     .イ:::/:/::::::::::/::: /:: l
         | :i l ::::::::::ヽ \.       `i _, < .|`メ/::::::::/::::::/}: /
         ヽ.! ヽ :::::_;; ゝ;:〉=-. ,_._   /     メ i:::::::/‐-、/ レ
          rヽr‐t´  ./:::::::::::....` ‐、/_    __,,} ヽ:/     ̄!`i‐、_
        / ヽ y´ ̄ ̄`"‐-、 "ヾ:::::..〉 `  ´  |   `    .| } | `ヽ
       /   Y        弋‐--y'_,,-‐‐- ,,_|       / / i 、  \
       !    /          `  } -‐‐‐--==l      / / /  ` ‐  \

               長州藩士・高杉 晋作(24)




高杉は上海からの帰国後、江戸勤務を命じられていた
江戸へ向かう途上の8月23日、京にて藩侯への挨拶と報告・意見具申を行なっていたのである





246 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:53:02 ID:VitOqX520




                      _ __
                 ,. -'´::/::::`ヽ:::::`丶、
                /:::::::_::::::/::::::::::::::::::::::::::::\
              ,.'::::::::/::::ヽ:!:::::::::::::ヽ::::::::::::::::::\
.             /::::::::/:::::::/::_::::::::::::::::::::',:::::::::\:::::::`::......_   「答え」―――ですか?
            , ':::::::::/:::::::::::::ハ厶:::::!::::::::'.::::::::::::ヽ::::ヽ ̄
           ∠イ::::::/:::::::::|::::厂  ',::ト、::::::ト、::::::::::::',:::::ハ      言われてみれば、そうですね
             |::::/:::/:::::_L::l._   ';l ';::::l ヽ:::i::::::',:::::::.
             厶'-:';.r|::::::|∨ `丶 '  '斗-‐';┼:::::|::|:::|.     これからどうすべきか
                ̄|::::{ |::::::| 'Tツト     ';}ゥT'';|.::::::|∧:|.     なにを成すべきなのか
                 l∧ヽ|::::::|  `¨´   i   ̄ ハ::::|  :|
               ヘ:',::N         }    |:::ハ: !       悩み、考え抜いた末に……
               _,.イヽ!ヘ         ′   /l/ l;′.      これが、僕の出した「答え」です
            _,..- ´  ! | ',\  ──‐  , 'ヽ、
       ,. '´      |. |  ヽ \    / |  `  ._
      /        | !   \ ` -イ .|. |     `ヽ.
.     /           l.  |    \ /   | |      ヘ




      /:.:.:./:.:.:.:.,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、 :.:.:\:.:.:.:\
    厂 Ζ /:.:.:/二二二二二二\:.:.:.:.マ^ヽ\
     {!/  7:.:.:/:.:.:.:.:.;{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:..、 }〉ハ
   / ′/:.:.:.:l:.:Χ:/∧:.:.:.:.:.:. l:.:.:.:.:.:/:!:.:.:. iУ/:.:.:.
    ヽ./ /|:.:.:.:.:|/  \ハ:.:.:.:.:.:.|ヽ./V从:.:.:.:|イ.:.:.:.:.:.
   ./:.:\l/|:.:.:.:.:|x≠气.  \:.:.:.| 斤≠x|:.:.:.:.|/!:.:.:.:.: !
   i:.:.l:.:. 刈:.:.:.:.V¨{と心、   \l イドら}¨V:.:.: |/{:.:l:.:.:.|     うん 悪いけど―――…
   |:.:.!:.:.:.:.:l:.:.:.:. ! 乂_ツ      乂_ツ |:.:.:.:.|V:. |:.:.:.|
   |:/l:.:.:.:/|:.:.:.:.:| ""    ′   "" |:.:.:.:.| |:.:.|:.:.:.|     ぬるいわね!!
   l |:.:.//|:.:.:.:.:|ゝ     r─-┐    .イ:.:.:. ! !Ⅵ/V
     V /从:.:.:.:.!:.:.:≧ 、 乂_.ノ .ィi〔:. |:.:.:.│V ′      ぬるすぎて話にならないわ!!
     .}/l:.:.:∧:.:.|:.:.:.::i:.:.:.ィi≧==≦ト:.:.:|:.:.:.|:.:.:.∧/
       ∨ _〉、!-==彡:|ノ    ゝ|≧==!:.:/-- 、
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247 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:53:39 ID:VitOqX520




         /.:/二二二二_ ヽ|:::::::::::::::::::\
        /.::::::'´.:::::::::::::::::::::::::::\|:::::::::|::::::::::::::ヽ
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.      /.::::::::::::::{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::|⌒ヽ.::::::::∧
     /./':::::::::::∧:::!、::::::::|:::::l ::::::::::|:::::::::| \ 〉:::::::: !    この国が今、やらなきゃいけないこと……
      i:,' l::::::::::::ト、|::| \:::::|ヽ」x' ::::::|:::::::::|   〉'.:::::::::::|
      l| !:::::::::::|,rfトl、  x|' ,ィチえ、|:::::::::L. イ.|:::::::::::::|    それは「攘夷」よ!
       l ::::|:::::'. トィl      {.じ リ'^|:::::::::|`i | |:::::::::::::|
       ト、::|:::::ハ ー'     ー‐'  |:::::::::,_ノ l.」:::::::::::::l    今すぐ! 国を挙げて!
       |:::N:::|:::'.  '__ ,    |:::::: /.:レ.::::::::::::::,′
       |:::l |:::|:::::\ ヽ._ ノ   ./.:::::/.::::::::::::::::::: /     「攘夷」の準備にかからなきゃいけないの!
       |:::| ヽ|:::::l:::::`  . __..   ´'.::::::/.::|:::::::::::::::::/
       l:::| |:::|∨:::::::,r‐}  /' }:::/ヘ |:::::::::/.::/
.        ヽ!  ∨:L.ゝ‐'´/   /,::/  .ソ.: /.::/
           /7N  ∠`ヽ/ /' /- '´` ー'-、
        / /   /¨ヽン         _.  '´  '.
       , ′   /  , ′      /     |
       /  |   /  /        ./      |
.      /_n.、!  i  /       /        |
     / { !.|| |厶-- 、 ./   /         |
.    / ,ゝ'¨¨¨¨¨´    / ̄¨ァ、/       /




   /  / / /  イ  .._ノ  ,イ:.:./}^^1:.:.:.ヽ
  ./ ./ / /  /_,. ィイ. .//イ//|:.|  |:.:.:.:ハ
 / ./ ,.イ /  ./  /|//<//: :.//  .|:/:.:.:.|
ムイ/| |/._ムイ´  |/. . : ,斗<_//  ハ:.:.:.Ⅳ
 'イ  :! / ,×イ/  ./, ィ. /:/: . :.//|  /|:.:|:.:./:.|.
. | ,.イ ムイ| 丁><∠ハ!: , イ/斗≠イ:/:./|:.:l.    まさか―――
  !ハ:|  ハ |ヽ.〃 .l⌒!ヾ7/ /.〃⌒! リ′' ハ|
  | .}:| ∧.Ⅵ ハ トー一/   .-┴゚イ:.:, イ:/              ソッコンジョウイ
    |イ/ ヽ!  ヽ`           /イ:. |'′      高杉さんは、「即今攘夷」論者なんですか!?
    ハ  |\ ゝ  |    __ 〉   |ハ|
       ヽ | /丶 ,_j   ___ 、   /:./^′
      /ヽ|/ ::::丶    'ー―′ /|:/
   , イ:.:.:.:.:|   :::::::丶   <7 /:::|:.|':.`丶.
 ./:.:.:.|:.:.:.:.:.|   :::::::::`ー----イ:::: |:.:.:.:.|:.:.:.`ー- 、
./:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.|    ::::::::     :::: |:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ




「即今攘夷」とは「今すぐ、全ての条約を破棄し、異国人を日本から叩き出し、完全鎖国せよ」という―――
「それが出来れば苦労はしねえよ」という空想的過激攘夷論である

だが、いつの時代でも、こういう「わかりやすくて単純な過激論」は大衆の人気を得やすい
朝廷の公家たちや、熱狂的な志士たち、さらに薩長にも一定数の支持者がいた





248 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:54:09 ID:VitOqX520





      ---------==============ニニニニニ三三三ニニニニニ==============---------

                -----========ニニニニ三ニニニニ========-----
                        ----====ニニニ====----
                             ---===---
                                -



―――例えば、長州藩世子・毛利定広が勅書を奉じて江戸に東下した際も、
最初に渡された勅書の内容について、長州藩が三条実美にクレームをつけている




     /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
   /::/::::./::::/:::::.|:::::ス::::: ト、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
   !/:::::::|::::ハ::::./|:::::| i  i \::.ト、:::::::::::::::::::::::::::::i
   |:::::|::::|::::| ∨ \| .\|  .ソ ヽ::::::::::::::::::::::::::i     勅書に「即今攘夷」という文言がありますが……
   |::./|::::|ヾ──'  | '───、  i::::::::::::::::::::::::::i
   |/ .|::::::i ィ匕>    K辷!>   .i:::::::::/⌒i:::::::i     長州としては賛同できません!
.     ヽ::::l.i    i        . i'i::::/ ソ i:::::::i
       lハi   ノ          i::ノ- /:::::::i      これは削ってもらえませんかね?
        i   `         ソ、_/:::::::ii'
        ヽ            / .i:.:ノィ l::::i'
         \ ´ ̄ ̄`    /  ソ .|人ソ
           \      /  _,,-ー' ̄ ̄丶
            \__//:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
           _-──ソ──:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
          /:;_:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
        <¨ ̄:;:; ̄¨゙゙ヽ、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
        /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;\:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;

         長州藩政務役・桂 小五郎(30)




        |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|
          |;:;:_:;:_:;:_:;:_;:;_:;:l:;_;:_:;:_:;:_:;:_;:_;|
       |______|_____|
       | 三|  _     _   |三 !       はて? 何故でおじゃるか?
       | 三|  三シ   ヾ三  |三 |
       | 三′  .._     _,,..  i三 |   .    「即今攘夷」の何が問題なのでおじゃる?
       ト、ニ| <でiンヽ  ;'i"ィでiン |三.|
       ', iヽ!  、 ‐' /  !、 ーシ |シ,イ
        i,ヽリ    ,' :  !.     |f ノ
        ヾ!    i ,、 ,..、ヽ   lノ
         |      _ _    イ l
           l    ,ィチ‐-‐ヽ  i /、
            ゙i、   ゝ、二フ′ ノ/'"\
             | \  ー一 / /   _,ン'゙\
         ,ィ|、  \     /_,、-'" _,.-''´ `丶、__
      _, イ  | ヽ_ 二=''" _,. -''´  """""´´  ``ー




250 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:54:45 ID:VitOqX520




                  __,,,、,,   ,,、- 、
               /´: : : : : `´: : : : :ヽ
            /: : : : : : : : : : : : : : : : : :\
              /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
           /: : : : : : :i: : : : :.∧: : :il: : i: : :ヾ: :',
          ,': : : : : : : l: : :/:./ ∨:ハ: :i!: :l: :::::::i    実現不可能だから、です
            l: l: i: : l /!/∨   |/ ∨∨!: :::::::l
           レ!: !: :l i´ ̄`'-、,   ,、-'''´` l: :::::ヘ!    「即今攘夷」なんてものを幕府に要求したところで、
           ∨ヘ i | --。--  ,  -。-- /::∧|     拒否されるのが目に見えてますよ
              !ヘ∨ゝ       .i    ∧ソ
            レヽi l       }    ∧ノ       こんな勅命を下されても、ウチも薩摩も幕府も、
               レヘ           /ノ         みんなが頭を抱えるだけなんですけど……
              ∨\  ´ ̄`  / ′
             /i{  \  ` /i
             /:::::l ヘ   ` ´ ∧\
          _,,-''/::::::::l  ` ー、 ,/ .i:::::\、,_
       _,..-.:":::::::/:::::::::::i   /;;ヘ__!入  l:::::::::\`::..、,,_
  _,..-.:":::::::::::::::::::::\:::/:|ヘ /`ヘ::::::::ソ´ヘ i::\::/::::::::::::`i:ー.,
 ,´ー-、::::::::::::::::::::::::::/:::::::::i    ∨:/    l::::::::\::::::::::::::i:::::::',
 l::::::::::::`::、::::::::::::::ヘ::::::::::::::::l     l::::i,   l::::::::::::::ゝ::::::::l:::::::::',




         ,l、::::::::::::::::::::::::::::::::::|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
        ,ハ::`丶、:::::::::::::::::::::::|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;_,, -‐:〈
        {;;;;ヽ、:::::`丶、:::::::::::::l:;:;:;:;:;:; ィ";:;:;:;:;:;:;:}
        ,l;;;;;;;;;シ丶、:::::::`:`:ー'‐::'':"::::::::_, ィ"´;;l
       fうl;;;ミミ、  ``丶 、::::::::,: - ''"´  リ;;;;;;f-、
       { l l;;;;;ッ=`   (三> `^´ (三シ  ム;;;;;;ソl}
       t !;;;リ    _,,...,,_     _,,..,,_    l;;;//   し、しかし、「即今攘夷」こそが、
        ゙l ヾ;l  :'ィテヘ9ンミ   ,: ',シヒ9ン、  l;//  .  帝の御本心なのでおじゃ!
        `ーll!   `''==ヲ'  l:.:^''==彡'" ,!リノ
            ll   ` '' "   l:.:.:` '' "  ,i;;l´     今までは幕府や関白や、岩倉たちに遠慮されて
          li,. u   ,r .: :.ヽ、    ,:,り      押さえておられただけなのでおじゃるぞ!?
           t、   / ゙ー、 ,r '゙ヽ  /,K′
           ゝ、 ,:'   :~:    } // /ヽ、
           /{lヽ ,ィ==ニニ==,ノ,ノ7 /:.:.:.:ヾニヽ
         , ィ/:.:い ヽ `` ー一 ''"/,/,/:.:.:.:.:.:.:.:ソ }- 、、
        / /:.:.:.:ヽヽ `' ー‐ -- '"//:.:.:.:.:.:.:/ /   ` 丶、
     ,, - {  ヾ:.:.:.:.ヽ丶     //:.:.:.:.:, -'" ,/       ` 丶 、
  ,, - ''"   丶、 `` ーゝ、ヽ.,_,,ィ"ェくユ- ''" , ィ"




三条は抵抗したものの、結局、長州の意見を入れて、勅書から「即今攘夷」は削られた





251 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:55:21 ID:VitOqX520




この長州側の対応や、玄瑞の「廻瀾條議」の内容から見ても、長州藩主流派は、
「尊皇攘夷」ではあっても「即今攘夷」論は相手にしていなかったことがわかる




           ,. '´ : : : : : : : :./: : : : : : : : : : : : : : : :.`ー 、
        , '       ./ .::/               :∧
          /.:/ .::/ .::′.:::′l : : ::::::.: : : : : : :!::.:.: : : : : :.∧
        ./"/. : ::′.:::!: :.:::,l :| : : :::l::. 、:::.:.: : :|:::  : : : : : :∧    俺たちの主張する「破約攘夷」ってのは……
        .′.:.::| : :::;!: :::/.|.:∧: :.:::ト、:::|\:::.:.:|::::: !:::. : : : :∧
        |.:.:.:.:.:|.:.:/ !:.:/ |/  ゙、:.:l ゙、l  ヽ:.:lヽ: : |:::.:.:.:.:.: : ハ    「和親条約」は帝の許可が出てるからセーフ
        | ;!.:.:.:|::/ _|_'\ l    ゙、|   l/  ゙L_ヽ::|::.:.:.:.:.: : : :|
        |/l :.:.:|ハ´ __、  、 .l ´ z___ `゙:|::.:.:.:.:.:|:.:l:.:!   「通商条約」は帝が許可してないからアウト
        l l:ハ::l:::! ´_辷.」`  ゛    ´_辷_リ_   :|::. /|/:.:.ハ:′
            l |:!: !        !             ::|::./´!゙i:/ !    よって、「通商条約」は破棄し、
           !l:::!      .:;             :|:/i //      その後どうするかは、みんなで話し合おう
              ゙l: l       、            ::|'ノ/:/
             |ハ                  ,‐-'.:/.       ……と、そういう内容なんでな
             ヽ               ./:.:.:/|′
                   ヽ    ´ ̄ ̄゛    ./!:.:/
                \     ゛     . :´ : :l'|′
                  |:\    . :'´: : :.::::|、
.                 r‐|  ` -''´ _... ‐ '"´ `、_
                  /| ` ‐、   _.ノ´ヽ     /:::\
             _,./ : :|  /  >´i    〉、 /::::::::::::::i-.._
         _. '´:/: : : :! .ハ.0l - !  /::::ヘ, '::::::::::::::::::::!::::::`: :- .._
      _... '´ : : : /: : : :.:|∧:::゙、|_i/:::/ /.:::::::::::::::: : : |:: : : : : : : :`: :- .._
  _... '"´: : : : : : :.:/: : : : :.:|  >'"´:::::`::'、 /::::::::: : : : : : : |: : : : : : : : : : : : : :`: :- .._





252 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:56:32 ID:VitOqX520




しかし「天皇が和親条約にも反対」だと、この理屈は根底から崩壊し、列強と戦争するしかない

……故に長州としては、朝廷が「即今攘夷」を正式に主張してくると、本気で困るのである




          /      .: .: :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. ヽ、ヽ,
        / .: .: :. :. :. :. :. :. :. :. :. : i:. :. :. :. :. :. :ヽヽ
       ,' .: ,: .:. :. :. :. ;. :. :./l:. :. /l:. ;. :. :. :. :. :. l
       l .i :.l.: :. :.,.i:.., 'l:. :./ l:. / l:..lヽ;.. ;、:. :. :l     夷狄との戦争は最後の手段であって、
       l :l:. :l :. :.l l/ l/  l/  l/  l:/ l:. :. :,,!     やらないに越したことはないからな……
         レl:.r.i :. :. l.  ̄`'ー_ 、 ,   ,._ ' ´^ !:. :./
         !l.'´!:. : l  ''!ニブ      '!ニフ` !:.,i/      つうか、現状では絶対に勝てん!
        ヽーl:. :l'                ,':./'
          レヽl: l u      i     l:./        まず、兵器や兵学を西洋から入手しないと……
           〉N         '      ,i/
           /l l ヽ             , '          「夷狄と戦うためには鎖国はできない」
         ,.イ .:.:.! l  ヽ、 c. ニ っ ,イ.. ヽ、
    ,.. ' ´. l.:.:.:.:.l.  l   ヽ、 ´ /. !.:.:.l..`ヽ、      矛盾してるようだが、これが現実だ
,.  '´ ...:.:.: .:!.:.:.:.:.:l  ヽ     ー './,'   !.:.:.:.!.:.:... `ヽ、
 ....:.:.:.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:l   ヽ、      /   !.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:.....`ヽ、
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:li    , 'ト 、_ ,. 'ヽ  l.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..ヽ,
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:..!!  /ヽ l O !! ' >':;ヽ !.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.!
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:.:.l l /`' 、>ー'-.く/ ヽl.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!.:l





253 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:57:03 ID:VitOqX520




―――では薩摩藩はどうかというと、こちらも「即今攘夷」など考えていない

「攘夷」に関しては、「みんなで話し合って、どうするか決めよう」というのが藩論である




               ,.ィ::'"´``ヽ、
              /::::::::::::::::::::::::::ヽ
             ./:::::::::::-/l、_-::::::::::/)               俺は、西洋文明など大嫌いだがな
            `>~ rェュ〕|.| |〔ェュ`i  彡              アニキ
            彡., ´г|.| ト┐i.r、 ir i'              斉彬が大好きで、導入に熱心だったんだよ
             i.iii::::i ii::::l.l l.....l.ll:::l|||::|       ∧
          .ト   .|:lll:::::ll!:::::ll/:::::|/::::l l:::l      ,' ',       それに、昔から琉球(沖縄)を通じての
    i`、    l `、 _l:l.l.|ヽ、:::::::::::::::::/.| |_.,i  l.、  .,'  ',      密貿易で、海外貿易の旨味は知っている
     ', `、   .l  `、ヽ_l、 `ー ‐ '/  l_ ノ rヽl `、 /_  ', /
     ',  `<'"/////,j ', .ゝr' /  /` ー、  `、  ` .ヽ / /  どちらかと言えば、
      ',  ,r//////_ `、    /  .`ヽ,r .、 i ' , r '`ゝ、./   「幕府だけで独占せず、薩摩にも貿易させろ!」
  、ー ,,_ ,r'´ ///,/  ,_, ミ .`> /     /   i,r '´     ヽ
   \ .`` i i//l    シヘ  /‐ 、   ./    .i.`i、、      /  ―――ってのが本音だな
   ,r\  〉l//l      /    ヽ /r ‐ 、 .i `` i-ー、 .   ヘ
  i'   ,i_.」//      l      .}/    ヽ!   i   ヽ
  i   i////,/       ゝ、    /.l      l    l    i
 /.//  l////i         ` ´) ̄ヽ、   ノ /,   l/i/i iii.. .
  ////,.i////l ,,,,,///'''' ノ,ァー`、巛.`、 ̄__ `_/   '/ .l
     l////''''''''       ` ``、`、`、 ミ      ノ    /
      i///  、、`、 、 /        i       / /,////



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254 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:57:39 ID:VitOqX520





          . ´ ̄ ̄ ̄ ̄` 、
      /:.:.:.:.:.:/ .二二二 ヾ.:.、
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     // 7:.:.:.:.:.:.:.:イ:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.--ヘ
.    /〈 /:.:.:. |:.:Χハ:|:.:.:.:. |ヽ :.:.:.:.∨:.ハ     なんか、誤解があるみたいね?
    ':./メ、|:.:.:.:|ハ/\{lヽ:.:.:.|/l:.:.:.:.:|イ:.:i
   i:.:| | |:.|:.:.:. 芹 抃   \!=ミヾ:.:.:.| {:.: !     あたしが目差してるのは、
   |:.:| | ( |:.:.:.:| 乂ソ    匕メ〉:.:.:.:| .〉:.|     「夷狄の侵略を防ぐ防衛体制を築くこと」なのよ!
   |:.:|_| |:.|:.:.:.:|    _′  /i:.:.:.|/:.: |
   |:.:ハ!_从:.:.:.|、  / ∨  /イ:.:.: |:r─ミ    今すぐ! 全力で!
   }:.l ヾ:.:.}:.:.:! \  ー  イ:.:.j:.:.:./ >‐ \
    ヾ  }:ハ:.:{X  ー≦:.:.:.l:.:./:.:イ /---  i   だから……
      .ィi〔:.∧     ハ: 〕:/: : !ト. ̄l_ヽ_|_
    .ィi〔、: : : : :∧ー‐ __ヽ: : : :.:i:i:|、 }:i:i:i:i:i:i:i|  まずは手当たり次第に異人を殺しまくるの!!
   /⌒ヽヾiト。: : : ヽ/ニニニ`i: : : i:i:| ∨ ̄ ̄ ヽ
  .′   \ヾiト。: : :\    :|: : : i:i:| ゚,     }
  i      \ヾiト。: :∧.rrヘ|: : :/iイ  }/     !
  |/        \ヾiト。:ハV-l|: :/i/│ /    ¦
  }            \ヾiトハ |:/i/ 从      |
  |      /     ヽ: :≧Ⅵ / / 、       /
  |        |ヽ     〕iト: :}:イ /{  \   イ
  |        |/     x斧77ヽ. |     ̄




:.:.:.:/イ:.:/:.:.:l:.:.:.:.:.:.:l!:.:.:.:.:.:/:.:./:.:.:/ :.l:.:.:l:.:.l:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.| ヽ:.:.l
:.:./ /:.:.i:.:i:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.li:.:.:.:.:/:.:.ィ ̄メ   :.!:.:.l:.:.l:.:.:.:.:l:.:.:i:.:.:.: ! ヽ:.l
:.:.{ i:.:.:.!:!:.:.:.イ:.:.:.:.:.:l:.l:.:.:.:.l:.:/.l:.:/   \:l:.:.:l:.:i!:.:.:.:.l:.:.:.l:.:.:.:.|   :|    すいません
:.:.:ヽヽ ノ!:.:./:.!:.:.:.:.:.:l:.:!:.:.:.:!:' l:/ ‐‐ト、 l‐、!:l:l:.:.:.:.:l:.:.:.!:.:.:.:.l    !
:.:.:.:冫 =l:.:.i:.:.l:.:.:.:.:.:l:/l:.:.:/  .l'  ヽムシヽ! i:il:.l:.:.:.:.ハ:.:.l、:.:.:.:l  /     何を言ってるのか、
:./:/ー:.:.:ll:.:.:!:.:.:.:.:i' l:.:l   l  ,:::::::: l::l:.:!:.l:.:.:./ l:.:.' 、:.:.l       本気で理解できないのですが……
/l:'  il:.:l !:.:.!:.:.:.:!   !l    !   ::::;:   l:!:.:イ:!:.:/ l/   \!
 /    !l:l !:.:.l:.:.:l;':;::, !     ::;:    ',://'.:.:' ./     丶__
 {./   !:. !:.:.!:.!:,:;:. u    ;:'       、/  '
 /     :.:.:、l:.:!:! ; :       _ __, ‐‐  ´
./     :.:.:,.‐l:.! ;:        _冫'
    .-‐ '   ll \       /:.:./
  /        !   `  _ ノ !:/





255 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:58:16 ID:VitOqX520




             __. -…‐ 、
             /:.:.:.:.:/二ニニト:.\
          /:.:_/:.:.:. !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
         .’:{/|:.:.:.:.:|ヽ:.{\ :.:.:.:ヽ:.:ハ
         i:.爪{:.:.{!`ト、 \ ×:.:.:.|:.:.:i    世間じゃ「ソンノージョーイ」と騒いでる奴は多いけど、
         |:.l|| l.:.:.| tォ‐   tォ\ノ:.:.:|    ぶっちゃけ、お調子者が時流に乗ってバカ騒ぎしてるだけじゃん
         |:.:lj:.l:.:.:|       /:.:.:.:.:|
         |:∧:l:.:.:|ヽ   σ .イ:.:.:.:l:.ノ    「夷狄の脅威」を真剣に憂いてるわけじゃないのよ
         l/__ヽ:.∧  `丁/:/|:.:.://
         /⌒ヽ´: : ヽ-===ミノ:イ ′     長州も、朝廷も、幕府も、みんなそうだわ!
        /    \: : : :\    「:ハ
.        /i        \: : : :ヽ.  |: :|{      だから―――…
        ′    イ   \: : :.:Y }: :| ヽ
.    /    / ヽ    \: :}/: :/}ハ    脳天気な連中の尻に、火を点けてやるの!
    /     .イ    ∨     ≧≦イ  ゚.
    ヽ    \   }  __ _く:/:ト:.>li   }
.     \  ` ̄`ヽ _`7:-:┴:.|:.:|:.|-{i /
        \      川’: : : l: : :|:.:|:.|: :∨
         ー==彡イ: : : :.:l: : :|:.:|:.|: :.ハ
.            し__ノ: : : : :l: : :|:.:|:.|: : :.i
             ′: : : : :.:l: : :ト:ヘ:l: : : |
            {: : : : : : : :!: : : : : : : :.∧
           / : : : : : : ∧: : : : : : : :.:∧
.          / : : : : : : /: : : : : : : : :.:/: ∧




                        -----
                     x≦二二 、:.:.:.:.:.:.`:..、
                    /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、\:.\:.:.:.:.:\
                    ,:':.:.:.:/:.:.:、:.:.:.:.:.:.:×:.:.:.:.ヽ:._:_:.:.ヽ
                 /:.:.:.:. i:ハ{ \:./爪ヾ:!:.:.:《\ 〉:.:゚,   夷狄を殺しまくれば、
                   /:.:/:.:.-|ト、 \ ",イf沁、 |:.:.:.:∨/.:.:.:.:.    異国が武力報復してくるでしょ?
               {:.:.i:.:.:.:.:lィ心     込ツ |:.:.:.:.:|ミ、:.:l:.:.|
                 刈:.ゝハVツ、      |:.:.:.:.:|ノl:.:|:.:.|   で、対外戦争がリアルな問題になれば、
                 |:.:.:i:.:.:.  __,  ´    |:.:.:.:.从.〉:|:.:.|   脳天気な連中もマジになるってわけよ!
                 |:./|:.:.八         |:.:.:/:.:V:.:.|:.:i|
           /⌒ヽ      l:.:.:|:.:.:.:.:.〕ト      イ|:.イ:.:.:.:l:.:.ハ:ノ   この国を夷狄から守るためには、
          .′/ハ    |:.从:.:.:.:.:/l:.:.:.:` }  ,l' /: : :〕iド._   まず、おバカな連中を目覚めさせないとね!
           i   _}.ノ    ヽ:.:.:.\:.{ハr‐く   / /: : : :ィi〔/⌒ヽ
           |    !       \ノ厶イ-- ,  ̄ /: : :/i/: /    \
         从    イ        /|i:i: : /    ̄/: : :イi/: イ /    、
           }___ハ.      //i:i: :/   /: : ィi〔iイ/ ./
           |==== ∧    ///i/: : m イ: ィi〔i才.イ                〕iト .
            厂 ̄ ` }  /八i:i: : :| /: ィ〔/:/      / 、                ヽ
           .{     ヽ /   ヾ : |./:/i/:イ      /  /` <     /    }





256 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:58:39 ID:VitOqX520





   /  / / /  イ  .._ノ  ,イ:.:./}^^1:.:.:.ヽ
  ./ ./ / /  /_,. ィイ. .//イ//|:.|  |:.:.:.:ハ  早   駄
 / ./ ,.イ /  ./  /|//<//: :.//  .|:/:.:.:.|  く     目
ムイ/| |/._ムイ´  |/. . : ,斗<_//  ハ:.:.:.Ⅳ       .だ
 'イ  :! / ,×イ/  ./, ィ. /:/: . :.//|  /|:.:|:.:./:.|.   な
. | ,.イ ムイ| 丁><∠ハ!: , イ/斗≠イ:/:./|:.:l.  ん     こ
  !ハ:|  ハ |ヽ.〃 .l⌒!ヾ7/ /.〃⌒! リ′' ハ|   と    .い
  | .}:| ∧.Ⅵ ハ トー一/   .-┴゚イ:.:, イ:/    か    .つ
    |イ/ ヽ!  ヽ`           /イ:. |'′     .し     :
    ハ  |\ ゝ  |    __ 〉   |ハ|      な.     :
       ヽ | /丶 ,_j   ___ 、   /:./^′      い
      /ヽ|/ ::::丶    'ー―′ /|:/          と
   , イ:.:.:.:.:|   :::::::丶   <7 /:::|:.|':.`丶.       :
 ./:.:.:.|:.:.:.:.:.|   :::::::::`ー----イ:::: |:.:.:.:.|:.:.:.`ー- 、 :
./:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.|    ::::::::     :::: |:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ





258 :名無しのやる夫だお:2014/11/24(月) 20:59:44 ID:RXnpXHfQ0



高杉は近代日本に尽くした偉人の一人だけど、やっぱ根本は過激派だわ


257 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:59:25 ID:VitOqX520





       . /: : : : : : : :/ : : /: : : :| i: :ヽ: : : ト、: :゙ヽ、
        |: : : : : : : :/ : : / ,:ィ¬ i : : ヘ: : : :ヘ: : : : ヽ
        .|: : : : : :_ / : : /::/   . | i,: : ハ: : : :i : : ハ :ヘ  ツッコミどころは幾つもありますが……
      |: : : :,彳i: : : : | ト⊥_ . |:iヘ: : ハ : : i: : : : iヽ!
      ル: : ::i      '". |: : : :ヘ"i : : ハ  ̄   ゙、 .孑七i: :iヘ: : :i
        `l: : : :¶i: : i          i .`丁 ::/i ハ: :i   「お調子者が時流に乗ってバカ騒ぎしてるだけ」
       |: : : :ノ i : i        i! ノ: :/. i:! .i:;'    ―――この批評は看過できません
       ./'/l: :/. i :i     , 、___  ´./: /    ~
    , --ィ .i/   i:i \   ` ニ ´, へi:/         僕や、同志たちへの侮辱ですよ?
    /     `ヽ、i;  \_  / i  ~
   く、       `ヽ、 i   ̄  '"
   /. `ニ=- 、   二




         /:::://-――‐-..`\::: :ヽ
        r'‐_=/:/´/|::::.:.:.:.:.:.:、.:.:.:`:lヽォ┴、
       /く_,イ:/:::/:ハ::::.:.\::.ヽ::.:.l:.:l:.:l\イ
      〈//:::||:.ト/!::|、::ト、::.:.ヽ::.:ト、:斗:.ト._∧
      ハ/:.:.j:|:.|:ハ_トヽ|  \:.ト∠}:ハハ:.ト、〉ヘ
      i:::/::::小::トKf.:心トト  、.イチ::.ト〉|A:|:.:.:.:.:!    実際にそうなんだから、仕方ないでしょ!?
      |::|:::::::l::ハトハぅ_リ   ,  !ぅ_リ レ |:|:.:.:.:.|
       |::|:::::::l!::.|ハ.  ̄ ,.-―- 、 ̄  ハ´|:|:.:.|:.:|    あたしが京に来て、見聞した上で―――
       |::l!::|::|:l:.l:.:/:\ {    } /::::|::|ハ:.:|:.:|
      l:ハ::|::|::!:|:.|_:/{j ` 三 ´イト::_j::.:ハ:|!/    そうとしか結論できないんだから!
      | ィヘト::l|:.|  /__    __|   |:/77ヽ
      ハ |:.トト:|  |-‐ `二 ´‐-!   ノl:.:! !  l
      ハ ヽ !:!   |‐二 - 、`7    !:l l / !
       } ヽ | l:.!    「     `7   // l/ |
       |   ヽヾ、   |      j   ///   j|
       !   _L、> -┴-く`ヽ/  //r‐ュ' |
       |  / {{//     ` ー-く∠´‐チ′|





259 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 20:59:55 ID:VitOqX520




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「志士」と称する連中の中には、ただ有名になりたいだけのバカも多いわ!

言う必要の無い大言壮語やデマを、撒き散らしてまわる奴とか、

行く必要も無いのに、身分もわきまえず公家に議論を申し込みに行く奴とかね!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


                        |     |     r‐-‐ 、_              / Eヲ
                       |     ヽ  _ノ::__::::::`丶           /} /
                               ', ノ:/,,,_ r‐ ヽ ::::::}        /   |´
                        ヽ     {:::(三ノヾ三){:::_:/      /   ノ
            ,..-‐…‐- 、          |    ヽ:{ ,,'ー'''_ヽ l/ノ      /   /
        /           \           ハ ヽ_/ ノ!  _ /   /          _____
       /  ,.-‐─‐、- 、  ヽ     ヽ     ヽ_l!_.// ̄       /            ,イ三三三三ハ
.      { / ' ィ≦=、ゝ::\ l      |        !   /          /            /三三三三三ム
       V≧=>‐(三三ノ l:::::(ヽ!       |        \_/       /             ノ三三三三三三ム
      /::{=三|! _ヽ..,,,,,_ !:::::V      |         ,..-‐─ - 、/          (三三=-──-=三三)
`丶、   |::::`iー'〉ニノ_ィュヾ)|::::::|_     |      /::::::::::::::::::::::::::: ̄`ヽ        寸=!-(三)¨(三)‐|少'
   `丶、|::::八 〈/辻ニノ   |::::::|    ̄ 7  |     /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\       (4{  ,、(,,_,,)、  .}7)
     /|:::::::/\ ー‐ '´ /:::::/    / ̄ ̄/`ヽ//´ ̄``´ ̄ ̄``ヽ:::::::::::::ヽ  /三三三=.! 〃r===ァヘ l=三三
     \|::::::|.  `ヽ_川〉'/::::/      /   / / ̄{:| 二ニ、   ,ニ二  ヽ::::::::::::! ./=三三三ニヽ ` ー '  /ニ三三
      | ::::!     |ヽ、 !:::/      /    { (ヽ .|(  共.ノ=(  共 ヽ_  | :::::::::}/三三三三三=\__/=三三ニ
.        |:::::|\   | ヽ j::/|    /     | `ー/ ` ー‐(、,,...,,,) 、_.ノ ヽ!::::::::/三三三三三三三三三三三三ニ
`ヽ     ヽ::',  \ !   !' .|  /       |   l  /  ー ''´ \   /:, -.〈三三三三三三三三三三三三三
   `ヽ、   |ヾ、  {_|\   _l/⌒ヽ      ヽ  .{  〃r───‐ァヘ  // 〃./三三三三三三三三三三三三三
.      ヽ、|     |  \{ _,.'⌒ヽ       ヽ ヽ   辷二二フ     ´_/|三三/Y⌒ヽ三三三三三三三三
        ヽ     |    |   /⌒l        ヽ \         /   |三ニ//`丶、 ',三三三三三三三ニ
         ヽ   |    |    /)⌒ ̄` ー 、_ヽ         / )`ー< ̄  .}`ヽ、    }三三三三三三三=


┌─────────────────────────────────────────┐
│多き中には、自分の名を他国人などに知られたきがため、                        .│
│言わいでもよき事を馳せ廻り、虚言を吐き散らし、                             ..│
│勤王の志あるを知られたきがため、往かいでもよき公卿方へ陪臣の身分も忘れまかり出て、     │
│議論などを申し上げ候事、実に悪むべき事にござ候                            .│
│                                                          ......│
│                        高杉晋作の手紙(宍戸九郎兵衛 宛)            .....│
└─────────────────────────────────────────┘





260 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:00:21 ID:VitOqX520




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

どいつもこいつも、中身の無いお調子者ばかり! 目も当てられないわ!

覚悟もないのに勤皇を気取り、いい加減なことしてる連中は、志士なんかじゃない!

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   _ , --/ ̄ ̄ ̄\  _  _  ___                                > ‐ - - 、
 ∠_ ヽ  /  , =、 , =、 V´  У V._    ヽ.   , - ─ - 、/ ̄> ─ 、     _.__, ─‐ 、  /   _   _ ヽ
´   ヽ .Ⅵ   、     , |  〈  |´¨`, =、 | /    __ .ヽ , -- 、  } __  /  / / _  ,=、ヽ|  "¨゙ ´¨` |
    | | |   ヾ ‐- '´/ | ./ ̄ヽ| |`‐ィ  / ∧    '"¨  .〉 '` '`| / _. ヾ  .}  | "¨゙ ,  } }   、___,イ
    / ' ヽ    ゝ-‐' ,'/  ___ヽニ´.ノ { l ヽ   ヾ - ‐{ 、.`='/ /   \∨/  ' , `ニィ´ / ゝ、  ` - ‐ ´/
  /  _ /   、 _/  /   ヽ /   >´ \    ̄フ   ̄./! ,=、 ,=、 |||    〉‐- く   |     {
 ´  /      \..  .,イ   __.  V   /    〈   ̄「   /  | ト、__,, /.、V  /    ヽ /      |
    /     '     ',  ゝ! 、"¨`,.=、|  ,'        }   }   |.   ` `ニ´/.  ヽ'´       /        |
   {            |/ ヽ ゙、`‐イ / |     {  /   |          ',     /         , -|
  |          |  \  ̄メ  |       {    |          |   /         /


┌──────────────────────────────────┐
│右ゆえ風俗あい移り、少年白面の書生に至る迄、虚言を吐く事のみを習い、    │
│実行実心という者は地を払い候事、目も当てられぬ次第にござ候         ....│
│                                                  │
│決心未だつかぬのに勤王と申し唱え、右ようの虚動あるの義は、          .│
│功名勤王にて真の勤王にはこれなき事                          .│
└──────────────────────────────────┘





261 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:00:45 ID:VitOqX520





                      . ´ -====ミ:.:.:.:.:.:\
     /`ヽ            /:.//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:トヽ
     ′                 r':.:.:./:.:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.x:.:.::ヽ ス    あげくに、京や大阪の商家相手に、
    i              /:.:.:.:.':.:.:|:X  ト :.:.:.ト:./:.:.:.:.:.: ∨:ハ    押し借り、強盗までやってるわ!
    |       ゚,        {l /:.:i:.:.:.:N \{ \! 芹ミ:.:.:.:.:.:.:ト .ハ
             ∧        V:.:.:.|:{:.:.:v芹ト     V/ツ:.:.:.: l:.l│:|:..   酒や女に使うためにね!
      、             |:..:.:.|:.Y:.:| V/      ""|:.:.:.:.l:.|/Vl:.i
       ∨      、    |:.:.l:.|:.:.:.:.| ""  ‐ヘ   |:.:.:.:.l:.|:.:.:.|:.|   こんな連中が、なんで
         ヽ      \   |:/从:.:.:八   {   !   |:.:.:.:.l:.|:.:.:.|:.|   「勤皇の志士」なのよ!?
        _、    ヽ.  |'  =ミ:.:.:.:.〕ト  ー  イ |:.:.:.:.l:从/j:.'
         /   \    { ̄`ヽ- 、:\:.:.!: :}  ̄  | :|:.:.:.:/:.:/ /
     __.ノ     ¦      ゝ    Ⅵi:ヾ ∧     Ⅳ:.: /:.:イ
    '  i     |      >─一 ´ ̄ ̄`ヽ ===ミl:./}/、
    丿   |     ハ                __ ノ V´ ̄|": : i:iト.
   .′ | 八     .ノヽ        / ̄ Ⅵi:ト: : : : |   |: : : i:i| ハ
   {   !  \    }     イ   l   ヾi:i:ト: : : |   |: : : i:i|__ノ\





262 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:01:59 ID:VitOqX520





      ---------==============ニニニニニ三三三ニニニニニ==============---------

                -----========ニニニニ三ニニニニ========-----
                        ----====ニニニ====----
                             ---===---
                                -


―――実際、「勤皇」を名分とする強盗行為は志士たちの間でも問題視されており、
長州志士の福原乙之進などは、この頃、土佐志士と共に三条大橋に高札を掲げている



 \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人人_从人__从_人__从_从人/
 ≧.                                           <
 ≧  偽勤皇の草賊は、長州と土佐の藩兵が討伐するので覚悟せよ!  ≦
 ≧                                            ≦
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                  , ----ミ
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              ':::::::/::::::: /::i:::厂^i::::::寸⌒
             ':::イィ::::__:::|/ /.|::::i:::l
             .'::::::|ア::イ∠Z`┐r r;ォハⅣ
            .':::::: |:丁イL゚-'’ 厂 ーイ:::l
            /:::::::::l:::トヘ  ̄  _' /:::: l
           ./:::::::::: |: |::::::i` .    .イ::::::::'.
          /:::::/::::: l:::|::r┤  丁、:::::::::::::'.
         ./:::::/:::::::/:::'` 「    `〉` <::::::'.
         /::::::/,f 7::::'  .| ̄ ̄`7     >、:\
         .'::::::/::i.V/::::'   .|   ./    ./ i:::::::\
        .':::::/:::::| .'::::/   |   '      /  .|::::::::::::ヽ
       .':::;イ::::::::V:::/   |  /    /  ノ::::::ミx、i
        i:: l |::::::::/::;ハ   .l ./   ィ     〉、:::::ヽ ノ
        |,N Ⅵ::::}イ  {\  l /  /」    ∧| \:::'.
           厂 ̄ 77⌒¨` ̄ ̄ヾ    rh    ヽ!
           [´   〈〈        /) ノノノ   ./
           ゝ..._.イ⌒ー'⌒rーイ   ̄ /   /
               ヱ7Z二rミ==[二[ ̄
              / //   } }     '.

          長州藩士・福原 乙之進(26)




乙之進は、後に幕末を舞台にした時代劇「鞍馬天狗」のモデルとなっているが、
こういう、「勤皇の同志であっても不正は許さない」という姿勢が評価されたからであろう





263 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:02:24 ID:VitOqX520





ちなみに松下村塾門下生のほとんどは、この時期、江戸にいた
「京に置いておくと何するかわからん」と、桂小五郎が軒並み江戸に引き連れていったからである

このため、この時期の「天誅」や強盗騒ぎに関与した長州藩士は、無名の人物ばかりであった




                       ,..-‐:::::::::::::::::::::::::::‐::.、
                  ,..-‐‐、::::::::::::y:、::::::::::::::::::::::::::::::>、
               ,..,-'"::::::::::::::::::\::/:::::::::::--::、::::::::::::::::::::::::\
              y':::::::::::::::::::::/ヽ::::':!:::::::::::::::::::::::>、:::::::::::::::::::::ヘ
                /::::::::::::::::::::::7;;;;:::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::',  ←名のある長州志士ではこいつくらい
            7::::::::::::::::::::::::i  ゙゙¨''ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ::::::::::::::::::::i
            レi:::i:::::::,':::::::≡=、    ',:::::::::::::::::::::::::::::::::::i::',:::::::::::::::::',
             ヾ、:::,':::::::i:ヾ_     ,=≡=、::::::::::::::::::::!',:',::::::::::::::::|
                   ヾi:::::::| il 心     ヾ\:::::::::::::::::::::::i:ヘ:i::::::::::::::::!
                   7:::::::i ヘ弋j     ,='7示ヶ::::::/i::::/i:7:::::!:::::::::::::::|
               j:::::::::i        弋zソ/i:/:::::j~ヽ::::::::::::::::::::::::!     ん?
                i;:::::::ハ.  〈        /:::::::::::/ ノ::::::::::::::::::::::::!
                |ヾヘ:::ヘ  、_     /::::::::::ノ,-':::::::::::::::::::::::::::::i
                 ′ /:ヾ;:ヽ ヘ,-ヽ  -' /:::::::::; -────-,::::::::::',
                 /:::::::::::::.ヘ!::::::ノ  ノ-<        /::::::::::::ハ
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              y_,‐‐7i:::::i'"i         _ >‐::'::´:::::::::::::::::::::::::::::',
                ,-i i i'/i::::::',:ヘ- '" >‐:.':.´: : : : i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
           i~ノ_ノ! .i j::〉ヘ:::::'-´:_:_:_:_:_:_:_:_: : : : :.i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
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                  長州藩士・大楽 源太郎(31)




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265 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:04:09 ID:VitOqX520





        _ , /.: `ー-. .
       /. : : :/ : : : :.ヽ: : :\
     , ′: : : :.{: : : : : : : : : : .:.\
   . /: /:/: :.,ィ: : : :',: : :.\: : : : 、ヽ
    /: /:/: :/  ',: : :.:i: : :.、: ヽ: : : :ヽ.`=
    |:.:.i:/: :/_`ヽ{: :i: :ト、: : ',: :.i: : }: ハ     た、確かに、一部に不心得な志士がいることは、
   /,イ|i: : i乍;メ、',: l: :}.」、:-:-ミ: : i: : : }     僕も苦々しく思っています
   {:ハ ヽ:.{!  ̄  ヽ: :i乍;7メ: /:.:.|:|: /!
   ` Vハヾ.u   ,′ `¨ |: //:.:/:|//      しかし、だからといって尊攘活動を全否定というのも、
     イ:.ヘ  、. _ ′   /; /:.:/i:/´      乱暴な話ではありませんか?
      / |ヘ ` _‐ ' . ィ: イ;'/ /
    , '  ヽヽ . <} V´ ,〃
-─ 〈     /.=く   }_
    ',   /.:.:.:.:.:.}、 i ` 、
     i ./ヽ.:.:.:.:ハ |    ` ー-
    V   /.:.:.:.{  V        `ヽ




                  _ _
             .ィ==ミ:.:.:\__
           /:.:.:.:.:.、:.:ヽ:.:.:.ヒ廴
           ./:イ:.l∧:.ルx:.}:.:〈/:.ヽ〕       その「尊攘活動」とやら―――
           ′{:.:.≧  '苙ヽ:.:.V:.∧
             /}:.ハ´ rへ  /}:.:}:.:.}__       京都藩邸の連中がやってることは、
         //l:':.:.> ='.イ !ヾ「i:i:ハ      役にも立たない公家たちに、
           レ'人ト:.:.イ: f─ |: : i:i/ .∧      大金バラ撒いてるだけじゃないの!
             「|i:i: :|== |: :i:i.′  ヽ
            ノ |i:i: :|   |: i:/`ヽ. n 「!ノ)ノ). そんなことに無駄金を使ってないで、
 「i /)/)        / .人i:i l m |:i/   ト \_ノ.  黒船買うとか、大砲買うとか、私の酒代とか、
. {l ' ' 厶--く  ̄ ̄`ヽ /\ヾ. lイ   { ー一’   「攘夷」を優先するべきでしょ!?
 ` ー─l}i:i:i:}       /  } 弋ムヘ. /\
      ⌒ ー─‐一    丁ハ:「「: :イ: :ヽ
                    /イ: : }} : : : l : : ∧__
                  く/ノ: : :!〉: : : l: : : : :}: : : }





267 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:06:00 ID:VitOqX520




       . /: : : : : : : :/ : : /: : : :| i: :ヽ: : : ト、: :゙ヽ、
        |: : : : : : : :/ : : / ,:ィ¬ i : : ヘ: : : :ヘ: : : : ヽ   それは仕方がないでしょう
        .|: : : : : :_ / : : /::/   . | i,: : ハ: : : :i : : ハ :ヘ
      |: : : :,彳i: : : : | ト⊥_ . |:iヘ: : ハ : : i: : : : iヽ!   「朝廷工作」にはお金がかかるんです
      ル: : ::i      '". |: : : :ヘ"i : : ハ  ̄   ゙、 .孑七i: :iヘ: : :i    朝廷が味方についているからこそ、
        `l: : : :¶i: : i          i .`丁 ::/i ハ: :i    幕府に圧力をかけ、
       |: : : :ノ i : i. u      i! ノ: :/. i:! .i:;'     改革を促すことができるんですから!
       ./'/l: :/. i :i     , 、___  ´./: /    ~
    , --ィ .i/   i:i \   ` ニ ´, へi:/
    /     `ヽ、i;  \_  / i  ~
   く、       `ヽ、 i   ̄  '"
   /. `ニ=- 、   二




     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`:..、 ∨:.:.:.:.:.:.:.\
.     /:.:./:.:.:.: イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\}:.:.:∨:.:.:.:.:.:ヽ
    /:.:./:./:,X∧:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:|:.:.:i:.:.:.:.「メ ヘ:.:.:.:ハ
.   /:.:.イ:.:':.:|:.ハ l:.:、:.:.:.:.:.:l:.:∧l:.|:.:.:.:.ト、  .〉:.:.:.:.   「朝廷工作」も「幕政改革」も必要ない!
  /:.:.:..:!:.|:.:ハ| __\( \:.:.:l厶斗匕:`:| >く:_:_:.:.:i
  .':/:.:.:.:!:.|:.:.{イ芯ト 丶  Xィリ=ミΥ:.:.K \_.〕:|   そもそも、藩侯父子は長州に帰るべき!
  lハ:.:.: 从{:.:.|.込リ     トz仍ア:.:.:.|:..\__〕:.:. !
  |i |:.:.:.:.:|:.:.:.l   '       込り |:.:.:.|`Y:.:.:.:.:.:.:.|   そして、全ての藩士も長州に帰るべき!
  |l |:.:.:.:.:|:.:.人   「`ヽ      |:.:.:.|.ノ:.:.:i:.:.:.:.:|
  |l |:.i:.:.:.|:./:.:.:\   __}     .ノ:.:.:.「:.:.:.:/:.:.:.i:.|   今は、藩の総力を挙げて、
  |八:!:.:. !':.:.:.:.:.:.:.ヽ     孑七':.:.:.:.:从:./:.:.:.:.:!リ   長州の備えを固めるべきなの!
   .)イ777:´: ̄メ厂 /Υ/V:.:/:.:./:.:.:イ:.:/:.//
  /./:///: : : /ヽ  / ノノ:/ヾ:.:./:/:.: /:.//
.ノ   !:i//i: : :./ ̄>' /イ: : : : X仆、:. /:./
   l.|:l//l: :./ /  、`ヽ--ミ: : ':///\ ′
  ノ !:}//!_ム:′ \\ノ ィ: ////: :ハ
.∠ -─イ:/   ト )ノ´: :////: :/  !
    /i:i: {    /.イ: : ////: :/   |





268 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:06:31 ID:VitOqX520




  l::::::::::::」::::::::::l:::::::ト.:::|:::::::::::ヾ::l.::\:::::lヾ:::::::| ヾ、:.、
   〉:::::::l::|:::::::::::l:::::|:.ヾ!:.:.:.:.:.:.:.:.`:.ヽ.\l:.|::、:::|   `   こ、この天下激動の情勢で―――…
.  ' |:、:::|:::',::::::::::ヾ::|: : `: : : : : : : : ノ: : : l::l.∨
   1 l:;:ヾ、ヾ:::::::::N U     __  /::!        藩ぐるみで「引きこもり」ですか!?
     リ ヾ:::`ト.、:::|       /  /,イ|::|
       ∨リ ヾト、     `ー´/l| `.         一体、何故にそんなことを……?
          /ー 、._ ` ` - 、_   _/
       r、     `  ‐ 、.._ 7ニ´
       /:.:.:`ヽ 、     `7 ト、
     ,<:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ 、  /'´: :ヽ‐、.._
     ':.:.:`ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽヘ: : : : :ヽ:.:.:.:ヽ




                  -─== ==ミ
                  /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:. \
                  ,:':.:.:.:.:/ 二二二 \:.:.:.:.:.ヽ
              r'7:.:.:.:./:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.l:.:.:.:.|`了     本気で「攘夷」するつもりなら―――
               /〃:.:.:.:.:.:.:/ ヽ:.:.:.:.:.、:.:ハ:.:.:.:.:|\}
           /廴!:.:.:.:.:.:N\ ハ:.:.:.l:.Χ从:.:.:.:|イ:|      余計なことに首を突っ込んでないで、
            | l:/|:.:.:.:l:.:.芹ミ、\:l ィ笊Υ:.:.|∧|      全力で「攘夷の準備」をするべきだからよ!
            l //:.:.:从│匕リ    匕リ |:.:.:.| |ハ
            〈//:.:.:.:i:.:ハ    ′     ム:.:.:| |:V      天下国家のことは、その後でいいわ!
             V |:.:.:.:|:.:.:.:ヽ  ´ `  イ:.|:.:.:从ハ!
            八:.:.:ハ:.:.:.:.:.:≧= =≦{:.:/:.:イ:./ /.      まずは夷狄にも幕府にも対抗できる様、
              V┬‐:=Vノ      V≧x __       長州藩が実力をつけなきゃダメなの
              / |:i:i: : : : |ー   --/: : : : :./iト.
            ,r ’   |:i:i: : : : |=====ミ:' : : : : :/i// ヽ    長州を天下から自立させるのよ!!
           /    |:i:i: : : : |    / : : : : /i//
        ./      :!八: : : :|   ./ : : : : /i//     i
     /     i     ,ト、 ハ: : :| fハ ./ : : : : イ才   ___|__
     .′    ゝ/ { \ヽ l   /: : :ィi〔/r‐f{´     {
      {     '⌒Y   、  ヽム .イ=彡 .イ !          〉





269 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:06:57 ID:VitOqX520




               /    //  /‐───- 、   \
              /r‐─‐ァーf/    /-────-、 \\ ヽ
               / ∨三/'¨7   /   / /      \厶 ハ ',
.              /  \/__,/   /  ,イ l  |       il V∧ハ
            /  _//〉‐/    /\/ |i |l | 丶    i|  l ト、 ',     これが、あたしの「答え」―――
             ,′ f⌒∨ /    /ハ {\! |l !{   \  i|  | トく l
            / ハ.  V    /ィfテミ、 ヽ八 ヽ    ヽ_|  l |/ |     「 割 拠 論 」 よ !!
             l l 〈_∧   ',   ハ{_f::j:リヾ    ヽ∧>七 j  ! |_  |
             | l   _ム _ ゝへ| V;之_        _ ヽハ ,' /  | \|
             | l  >'´     ヽ           ィ≡气 / /  l\/!
             | l  |   -ー―一ヘ   , 、__  ヽ    〃:/|   ∧ |
          j八 |       __}  {  `ア    ,ムイ /  ,イ__j│
         ,r≦三ヘ   ̄    ト、 ` ー'  ,. イl│ Ⅳ  / | jlリ
        /  /  ハ   _,  --‐〈. >‐r<  /l│ 〃  / j /
          // /   | ハ     , イ1  /   ヽ./ ∧/   / /'
.        〆 /    い \ -<  }}/ ̄ ̄`ヽ>ーイ 、 /
      〈  /     ∨ 代\   ハ、 , -―‐- 丶 //丁fヽ
      ∧/       ∨   `三彡' \    __ ∨´  |│ l
      l |        \==彳│  \/  ` |   |│ l
      l |          `ー‐ ´ |    \    l|   |│ l





270 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:07:27 ID:VitOqX520




                   /: : : : :_l:: :ヽ: : : :\: : : : : : : :ハ
                   /: : :./: ハ: : :ヘ: : : :.ヘ: : : : : : : :.ハ
               /: : : :| /  l: : : :ヽ、: : :ヘ: : : : : : : :ハ
             _/´/:l: : !:|   ヽ: : : ヽ\: :ヘ:: : : :l: : : ハ      「割拠論」の是非はともかくとしても……
               ,': :|: : lリ ̄`-ト、: : l_ ,.X: ト; : :.!: l:l: !:!
               |: :ハ: :l ィt〒ォ、ヽ\:| .ィt-ァ.',: :|: :!j:/}|      異人を殺しまくる必要は無いのでは?
               |:.ト、!: l   ̄      `┴'´ l:.,':./)}、 !
           _ - ´ ヘ! l: :|       l         !':/イ ` ー 、
        _ - ´     / ヘ: ', U     !      /:/イハ    ` ー 、
         /       /    トt、  ー─ -   イ:/. /' ハ         \
.       /       /, - 、リ_!_> ---、ニ_ //' !  _ l          ハ
      /    、    /      く, -ニ二´、__ `Yニ´ ̄  `ヽ、!        ハ
   .   {    l  < \      亡r-- 、_   ー′        >、       l
      >    /  \ \       , -、_`ヽ、        / /`ヽ、    ム
       〉  /     ヽ Y`ー― 、_,/ , 、‐'ー '┬--─ 、/ /    ` 、 〈
    / /          ヽ ヽ    ト- ´`ト _ >  ,'      ,' ,'        `、ヽ
   /   /          y´    ヘ  |:::::::::| /       / ,'          `\




                -――――  _
                 , : ´::::..... ,.::::::::::/--- _ト、
           /⌒ーz'´:::::::::/ ̄ ̄ ̄`ヽヽ\
            ∠-K/ ≠:::/:::::/:::::::::::::'  ::   ヽ.ヽ
       , : ´, ≦〈_ / /::|::::/::::::::/ .:/:: ,|:::: :: ヾヘ     そ、それはアレよ!
       ∨::::::://,' .:::::::!::7|--彡'/::::_/ j:::/∨ |:∧
         /::::::, '/, -! :::::::::|::| {  \匕   /::/ ‐}:: |ヽ、!.    久坂くんも聞いたでしょ!?
       .7.::/:∨::7 ´ ! :::::::::Ⅳ ` --- '  {=∠ -y イ'、ノ:!
      ,::7 | ::::::弋ヽ| :!::::::|//, --  _////ヽ--<7:|_ノヽ:|    「生麦事件」!!
        |:,' | ::::,、::::::了:!::::::/       ` - 、/// 7 ! i::i }
        |:| .! :::| |::::::::V:i:::::|             } u/:/! .|:レ'.    長州が薩摩なんかに負けてられないでしょ!?
        レ  V:, -- 、:{ Vi::::|7 、_         / ,ィ:/::L_j::. |
         /    \|Ⅵ     7‐y─‐yi≦:./j::: /,::. /
          ,′       ヽ{  _ >‐'⌒ヽ::::::///7/
       /    /,:    `        r |/彳 /





271 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:08:02 ID:VitOqX520




                      -─‐-
                        /:. .:.:./ニニ \
                     /ヒ:7:.:./:.l:.:.:.:.:.:\}:、
                f三仏./:.:./{:八:.:.:.:ト、:.:.:li:.、   そもそも、長州は評判が悪いわ!
             __∧__ノ(|:.:.:K じト\{ィl:.:.リ:.:ト
                 ⌒7:.:.:ィ:.:.:.:|:.:.:| ""   じアイ:.:.:|    こないだまで「航海遠略策」が藩論で、
               /://:.:.:.从:.:.{  .厂)  /:.:|:.:.ノ    それがいきなり「奉勅攘夷」―――
               " /:.:.:.厶:.lヾト 二 .イト:.:.X
                .イ二ハi:i: :\ 〔:.:.:i:.:.:.| ⌒     「長州は信用できない」ってね!
               /   ヽ:i:ix: : :V二l:トミ′
              /       \i:ix: ∨ ∨∧       久坂くんだって、困ってるんでしょ?
           ./  i    }  \i:ixヽ. V ∧
         ,      l  _ イ     \i:ハm}: : ハ
          〈  .-─K´  ∨       ヾ刈: イ }゚,
            ヽ      {   ヽ     にィ介 、/ ∧
          ∨   \  〈r=====r=|:トレ、}  ∧
            \   ハ / : : : : : : : |:トメ:\   .}




                       ___ _
                .≦:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`:..、
             ..:.  -─\:.:.:.:.:.:.:.:\:._:_:_:.:.:\
            /:./  -──へ:.:.:.:.:.:.:.:〈 、 \:.:.ヽ
           ,:':.:.://:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.{  \ 〉:.:.:.:.、     だから、派手に異人をぶっ殺せば……
            /:.:.:/:.:.:.:、:.:.:.\:.:.:.:.:./:.:. !:.:.:.:.゚, /:.:.:.:.:.∧
        /:.:.:/:.:.:.:.:/\:.:.:.:ト/、:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:∨_ \:.:.:.:.:.:.:.、.    長州の「本気」を証明できて、
        .’:.:イ:.:.:.:.!{  ゚ 、:.\ \:.:.!:.:.:.:.:.:.:{ `Y ヽ:.:.:.:.:.:゚,   薩摩の芋侍に勝って、
         i:.〈/l:.:.:.__|_ヽ.    \{z==ミ:.:.:.:.:.:.:.V ハ 〉:.:.:.:.:|.   天下も目覚めさせることができる―――
         |:.:/ |:.i:.:.:.|  \       |:.:.:.:.:.:.:.:.∨} У:.:.:.:i:.|
         |:.丶|:.l:.:.∧ z=       |:.:.:.i:.:.:.:.:.:|::.∨:.:.:.:.: Ⅳ   つまり、一石三鳥ってわけよ!
         |:.:.从:.:、:.:.:.ヽ  ′ / ヽ  |:.:.:.l:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.::i:.:.| -──- .
         |:.:i | ヽ:.:.:.::ハ   </   } |:.:.:.|:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:ルイ: : : -─==ミ
        ∨_| |:.:.\:.:.:ゝ、  、__ノ .!:.:. l:.:.:.:.:.从:.:.:.:/:/i/:/      \
        ! ト }:.:.i:.:.:\:.:.:〕ト.   ¦:.:ハ:.:.:.:.i:.:.:.:.:/:/i/:/     、
              |:.:.l:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:i:.:≧=へ :.i |:.:.:∧:.:./:/i/:/        >--
              |:.:.l:.:i:.:.:.lヽ:.:.:.:|ヽ:.:.:.l:ノ V |:.:.:l: :l:/:/i/: ′      /
              人:.:.∧:.:.! ゚,:厂:}:.:ノ:/--- !:.:.:!: :{:/i/: /
              \ ヾ /ソi : イ/ニニ/:|:.:/ : /i/: /
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272 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:08:36 ID:VitOqX520




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    |::ト::ヽ,弋l:::|/:|::::;イ ::::::::::::::::`// .;:;:;:;:/::::::::::::::::|::::|:::::| |:!
    .i:| l:::l.:\,l::::::|::/:|::::::;:::::::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;: /'゙::::::イ;':::::::l|:::l|::::|  ヾ   ―――少し、頭を冷やしましょうか……
     l|.ノ::|::::l:::|i::::|/:::|          /、  /:::::::/.|::l.|:: l
    ,ィ''〈 |::::j:::l !:::::::::|            ヽ./:::::::/ jノ.l::/
   /,.;:;:;:;//jメ ヽ:::::|          -‐.T:::::/    j/
  /{,.;.;.;.;.;.;゙ヽ, \.ヽ;::ト、   `ー-- -‐ ,:イ l::::/
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長州藩・攘夷派筆頭の玄瑞ですら、さすがに晋作の意見には賛同しなかった
もちろん毛利慶親も、京都藩邸の重役たちも相手にせず、晋作は失意の内に江戸へ向かうこととなる




274 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:09:03 ID:VitOqX520




―――だが、晋作は、まったく諦めていなかった




                  _
           _  ,.r' ´     ̄  `` 、
.        ,.r' ´    ``ヽ:           ヽ
      /      >'´   ``ヽ.        ヽ
      /       /     />―――――- 、.、 ヽ
.    ,′    /      /´  _ -―――- 、jr 、 ヽ
    l     ,.' ムイ     ムィ´       ヽ  ヾヘ}  ',
    l    ,.ィォ      l´:|    !     ヽ  ヾ〉. !    ―――いいわよ!
    l   く,イ升      l   ハ、  l`ヽ    },ィ  ト、  l
    l   / ,イ !:     Tヽl.、 ヽ |  ヽ、 ィ´ヽ、!.、〉 l    こうなったら……
    ll  / ム、Y!.     ト、! ``弋ト、   イ汝}f`!ムト、 !
    l! く,.イ ,r.、.}i      l くr'fc=.、      ー-='.l ハ  l    あたし独りでも実行するんだから!
    l!」|ゝ、込 l!     | 戈::ンj         l,イムjト、!
   ∠_ `ヽムへ、j      ト、_           `,./l. l ,': }
 /´    `ヽヽ:ヽ ヽ、!   ハl´  ヽ.       ,. '´/ !|/イ ノ
./      ヽ! ',:{   '、   ト、 t_」_      /,イ ノ / ,′
′      {  }:l    ヽ  |     ``ヽ_,.イ/`ケ∨./
     ヽ  l. ヾヽヽ  /ヽ  !_____」 ハハ イ ∨
.      \l  ヽ::、 }/  ヽヘ、___ ヽ  /. ト、l!   l
、       `、  ヽ/    }r- 、__ヾ/ / /. / /  l
.ヽ       ヽ  /    /       ∨ / ,.イ}/   !


 ┌───────────────────────────┐
 │「この上は致し方ござなく、独歩登天の志を決し候」       ......│
 │                                       .│
 │           京から桂小五郎に送られた晋作の手紙    .│
 └───────────────────────────┘





275 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:10:22 ID:VitOqX520







    ┌───────────────────────────────────┐
    │―――そして、江戸にも「生麦事件」をきっかけに暴走した長州藩士がいた……    │
    └───────────────────────────────────┘






.

276 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:10:48 ID:VitOqX520





―――8月28日夜半 武蔵・品川宿




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 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;::..: :: .;      ; :::..;..:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;)   見つけたぞ!!  (
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              : ;;,イ,,二二二二二ニニニニニニニニニニ
   ニニニニニニ@    ヽ||―――升――,;r┬―f ‐r ‐r ‐r
  :::::::::::::::::::::::, へ、   .:.::||二二二| |╋╋|==i===i==i==!==!
  ::::::::::::::::::/, へ ヽ、   .::||―――| |╋╋|^´l`^´l`^l´^!  l
  ::::::::::::/∠二二ゝ、ヽ : : ||―――| |╋╋}  i /ヽ_/ヽ、l  i'
  ::::::/∠二二二二ス  l二二二二二二二|  i!-‐ ー- l  l
    /|ニゝ--------孑 /;;:::;;;::::::::::::::::::::::::: l  ヽ、∀ ,ノ、 ヽ
      | |モ幵幵||幵幵l <元三三三三三三 ヽ、,_,x,_,x_,x,_,x,,_
      | |モ幵幵||幵幵 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::||
      | |モ幵幵||幵ホ ムニニニニニニニニニニニニニニニニ
    二二二二ニニニ |_|ニニニニニニニニニニニ:i! ト-‐|l| | ̄ ̄|| ̄
   _||__||__||_||_; | ||||||||||||||||||||||||||||||||∥|llii!:|l| |    ||
   _||__||__||_||_; | ||||||||||||||||||||||||||||||||∥|llii!:|l| |   Q||Q
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              ~  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ~





277 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:11:16 ID:VitOqX520





             ヽ { レ'´  / /    /´ ̄ ̄`ヽ
            >ゝ\  l / / /      ヽ丶
            / {  > ヽ { /⌒V'´ ̄ヽヽ     ハ
            ヽ ヘ ! 厶V{/ /l | u  .Vl≧   `ト、
            〃オ''l 「 "゙`´   !l  , イ¨ jl ヽ   ヽヽ
           /イ | _{ l     、_リ/ ___,_  ミ_>‐マ仆j    マジか!?
           / ハハ 下二ー、   ´仟歹 ’    匁} 〉
            { l.  }∧tヘヒ弍 }   ´         r‐1イ'     どこだ!?
           ヽ!  ゙ヽ', ´  ノ       U   、_//
                l     ヽ           ∧ /
                ヽ             / Y_
                 丶   rz=ニつ    ,イ  }八 __
                   \   ‐    /   /  〉 \
                    \    /    /  /   ヽ_
                     >ーく    /   /     | `ヽ
                     / /   ,ハ  /    /     |
                 , イ  1  { ’ 斤ヽ   ,/     |
              , -‐'´ /   :|  ∧ / ノ ∧ /      l
           /厂   /    |l ∧ ∨ ル'  y′      l

                   長州藩士・伊藤 俊輔(22)




         / ̄ ̄\
       / ヽ、. _ノ \
       |  (●)(●) |   そこの先の宿で、酔いつぶれてた!
       |  (__人__) |
          |   ` ⌒´  |   今、佐世さんが介抱してるだろ!
        |        }
        ヽ       }
        人_____ノ"⌒ヽ
      /           \
     /            へ  \

 長州藩士・品川 弥二郎(20)
        (やらない夫)






279 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:11:44 ID:VitOqX520





             ,. '´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`...、
             /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`:..、
.           , ':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.ヽ、
         /:.:/:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:ヽ:.:.ヽ、
.         j:./:,:.:.:.:i:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:i:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:ハ
       / ':/:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.i:.:.:.:.∧:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:ハ     来原さん!!
        /l i:.i:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.,' |:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.∧
.       / l:.: l!:.:.:.:. !:!:.:.:!:.:∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,':.:.:/―ト:.:.:.:.:.:.:ト:.:.:.:.ト:.l    大丈夫か!?
      / |:.:.:lト、:.:.:!:!7丁:!:.ハ:.:.:.:.:.:.: /i:., '  ,iリ.:.:.:.:.:.i:.!.:.i:.i:.:l
.     /  .|:.:.:l:!∨:.从 ,ィァ==ミ∧:.:.:.:.//ィ云示 ル!.:.:.:.:.,':.:!:.:i:.:!リ
    l   ∨:l:i.:∨:.:.l rし.::::ハ ヽ/  .rし.:::ハ l:.:.:.:/:.:/.:.:i:.l
    |   ∨リ.:.:∨ハ V.:::::゚ノ     ヽ:::゚ソ イ.:.:,/:.:,':.::.:.l:入
     ヽ  ./ Ⅵ:.:.:.リヘ、  u    ゝ    ハ,/:. /:.:.:.:.:!ゝ:.ヽ、
.      / へ 从:.:/   Yヽ、   、_ ァ  . イ:.:/Vl/:.:/'l:.:| ヽ `\
     /    / \!    |  ≧ー  -≦\ !/ 丶/,〝 |/
      〈   ノ    ヽ  |  У    /、   \  _ヽ  ′
.      Y         〉 |   ゝ、,   |/\ \   !

                   サセ イッセイ
           長州藩士・佐世 一誠(29) 【八十朗より改名】




       /.::.::.::.::.::.::.::.::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::::::::::::::::::::::::::::::::ム
      /.::.::.::.::.::.::.::.::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
    /.::.::.::.::.::.::.::.::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ム
    ,'.::.::.::.:.ヽ::.::.::.::.:::.:::.:::.:::.、:::.:::.:::.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
.   l.:.:.:.::.::.:::l\.::.::.::.::.::.::.::.::.:ヽ、:::.:::.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
   |.:.::.::.:::.::::|  \.::.::.:::.:::.:::.:::.:::ヽ:::.::::::y⌒ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::l     うるさいわね……
.   l.:.::.::.:::.:::|   ,イヘ、:::.:::.:::.:::.:::.::マ::::;' /  ヽ::::::::::::::::::::::::::::l
    V.::.:::.:::.:、  {ll ィャ `二ー―--マl .l-、   l:::::::::::::::::::::::::/     私は大丈夫だから離しなさいよ……
    V.:::.:::.:::ム  ` ヾ,ィ⌒` 、     ヾ Lノ ./::::::::::::::;:ィ::::/
.     マ.:::.:::::::ミt、 '"゙´    }        ,.イ::::::::::/ l:::/       私は…脱藩したんだから……
      'マ::::::::::::::ミi    `ー''゙       -‐' |:::::/  l/
       \:::::::::::リ               |::/    .l        夷狄を…斬りに行くんだから……
        \:::/               l/     |
.         ヾー-、            ,.ィ      .|
           ヾ/ ー‐、__.       ,. ' |    ___L.. --‐‐‐、
                  ̄`ヽ、_/  ,l.-‐''"´         l
                        /                 l
                     /                l
                    /                 ',

                 長州藩有備館用掛・来原 良蔵(34)





280 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:12:26 ID:VitOqX520





                 ´  ̄ ̄ ̄ ` 丶、
              /                、
           ., '                       \
          /                         \
         ./                        ヽ
                    ∧        ヽ   ヽ
                     /  '.       '.  }       '.   その体じゃムリだよ
              |      i  ∧       i  ハ     i
             !      _| _ ノ、      、 | 」」i|_   | |   一度、藩邸に戻ろう?
            '.    |   八\     |ー| i|       |
            ∧    八x行うミ \   . 行テY|   /     その上で、まだ斬りに行くつもりなら、
        ヽ    {\   《 {:::::r'|   \/ |:::リ ∧  /  '    僕も付き合うから……
         |   八_|` ー-ゝゞ= '       , `  八i/   |
          |     |   |           ,
          !  i       八      r_ ;  /       |
          八  |ヽ ∧    \丶 __/  ハ  人 八
            \| ∨ ヽ八ト-‐' ∧ハ/l/ハ/  }/  ヽ
               /         /
          ∠二 _       {
         /     `ヽ    '.
         ./        \___\
        /             \   ヽ




       ,   __,,::-:..、__
     ./i__,,r''゙/::,,='''´:::.`''ヽ
    ∧゙、::i::〈::f::::::::_;;:-:::::、:.`:、     ムチャすんなよ、来原さん
    /:::::ヾ;:!、:、i;::'ヘヽヽ;::::::::::、{
   〈:::::/'!i゙    |::|. |:ト;::::::::〉     今のアンタじゃ、独りで横浜まで行けねえよ
   /:、{.-|ト、,,_ 、,,|;'-‐jノ'ミ:::、{
   ヽ;:l i┬r ヽ ''~Tユ~`.},=〈      なんなら、俺が代わりに斬りに行くから、
    .iヘ  ̄ ,!      !゙ビi.〉     アンタは藩邸に戻ってくれ!
    .{.「i  ヽ!.   u   ._,,/
     `'ヽ.  iラー''^ヽ  /        頼むから!
       ヽ、 '-‐‐'''゙ /|
        .iヽ、__ ,,/./ヽ、 __ ,,.、
       ,.-|  __,,r‐゙‐''''i~`i. |. l,,,___
       /,f〈   | / ー{. l  | l  l;;r‐-゙、 、_
   ,,.::-///゙'ヾ、ノ/  r┴ ノ .ノ ノ./゙ ,,ィ''゙:::::::゙i、
-‐''゙:::::ヽ::/';:-y-;;/゙   .~''ラ`''`''゙~  ,,::''::::::::::::::::l::{
::::::::/;;r''::::::i¨ !゙     '    ,,x''゙:::::::::::::::::::::l::::l、
;;;='''~..::::::::::::|. l  '''' ,,:::--‐7'´::::::::::::::::::::::::::j:::::::}ヽ
::::::::::::::::::::::::.ヽ.oヽ、_x''゙:::::::∠.:::::::::::::::::::::::::::::/::;:;::: :!:.ヽ
:::::::::::::::::::::::::::::ヽ''゙ .ソ:::::;;イ::::::゙゙''''ー-::;;_::::::::i゙;:;:;::::::::::::::..\
:::::::::::::::::::O::/::ヾ-{゙:::::/::l::::::,、_,r、:::::::::l::::;:;l;:;::::::::;:;:;::::::::::..\
::::::::O::::::/..::::::::/l::::/::::|:::::/'^ii゙`i|::::::|::::;:;l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:::::::..\
::::::::::/..:::::::::/i .l:::/:::::l::::/'::::|l::::||:::::l::;:;:;l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::::..\





281 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:13:14 ID:VitOqX520





 γ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
 |  さ、帰りますよ、来原さん       |
  乂______________ノ

             γ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
             |  やらない夫、そっちの肩を持ってくれ!  |
              乂__________________ノ

                        __
                    ,......:::::::::::::::::::::::::::.....、
                  ,.ィ'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、
                 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ.
               ,イ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.              /:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ \::::::::::::::::::::::::::::::::.,
             /::::::::::::::::::::::::::::::::/    \:::::::::::::::::::::::::::::,
             ,':::::::::::::::::::::::::::::/       \:::::::::::l:::::::::::::,
.         .  i::::::::::::::::::::::l::/___        _マ::::::|::::::::::::::l
            l:::::::::::::::::::::::l' _ `::::::::::::::::::::'´ _ マ:::|::::::::::::::l
            l::::::::::::::::::::::|'   、::::::::::::::::::: ,ィ'  ヽマl::::_::::;!
.             l:::::::::::::::::::::|{   リ゙:::::::::::::::::::::{  l ' 〉´,ィ l/     あ…………
.             ';:::::::::::::::::::|`ー''         `ー' ,'"´.ノ /
              ヽ:::::::::::::::|                ,'、二../
               ,.>、::::::::|ヘ、         ,.イ |:::/、
.               ,'   ヽ:::::|、/.>,、  =ニ= ,.ィ''lレ' l/  ヽ、
            .;     ヾ' l/、;! `ヽ、__../ レ/      l
            ,イ         ';liヽ、     ,イ/      |
           ,'      ,,..ヘl|:l:|:l`ー‐''fl:|レ'        .|





282 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:13:49 ID:VitOqX520




      ---------==============ニニニニニ三三三ニニニニニ==============---------

                -----========ニニニニ三ニニニニ========-----
                        ----====ニニニ====----
                             ---===---
                                -



来原良蔵は、長州藩の次代を担うと目される、改革派の若手エリート官僚である

黒船来航以前から攘夷にも関心が深く、吉田松陰や桂小五郎とは同志にして親友であった




.   /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
  ∧::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ,``゛'ヽ
.  ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
  i::::::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧
  |::::::::::::::::::::::iヾ::,\::::::::::::::::ゝヾ.,:',゛''、::::::::::::::::::::::::::::::::、::::::ハ
  |:::::::::::::::::::::::.-',::,__.\:::::::::::::丶. 〆 ,`ィ.卞::::::::::::::::::::'`゛'ヽ':.,
. ハ.::::::::::::::::::::ハ ヾ__`_ヽヾ:::::::::::ヽ´ ィ叱} ,,ノ 冫.iミ,_:::::::',    `
  ハ:::::::::::::::::::::.',杙卞ニ丶 `゛''、::.ヽ.  ̄  y´ レ' /゛''ヾ
   ',ルi′ヘ:::::::::,.ヽソ ィ  `y=气.ヾ廴._, ィ   l .,ィ::i        最後はケンカして絶交してますけどね
.    圦  λ,:::圦      ノ     ̄ヽ  ∪ !´::::::i
      ',弋 ゝ、_ニ ` 一´           ハ.::::::::i        まあ、あの頃の私は手当たり次第に
        `ゝ‐-.ハ       `´      /::| \:::i        みんなと絶交しまくってましたが……
         '.,:::::::::ヽ、     _ . -‐   ,イ::::::!.  ヾ
         ∧:iヽ::::仆         . ::::iヾ:::!
              ヾ ヾ::! i  `    ,_ イ .ヽ} ヽ|
              リ.i         i
          ___  ,ハ__      i
       i´ ̄: : : : : : : : : : : ヽ、  i
         i: : : : : : : : : : : : : : : :\ i`ヽ
.       i: : : : : : : : : : : : : : : : : \  ',
        i: : : : : : : : : : : : : : : : : : : \ ト

            吉田 松陰




            /: : : : : : /: : : :/: : : : : : : ヽ: : : : :: : `、
           /: : : : : : : :/: : : /: : ,ィ: /l: : : l: : |: : : : : : ::ヽ
           ;´: : : : : : : /: : /|/ .|/ .!: : /i: : !: l: : : : : :丶
          .i: : : : :|: : : : |/      |/ | /|: :|: : i: : : :゙ヽ
          i: : : : ::i: : : ::/ ´ ̄ ̄ ̄`''''   ´ ヽ|: : | .|: :丶
          |: : : :,-リ: : : |  "疋;:ソ`     '`'-、_.i: : |: |: ヽ
          .|: : :/-、',: : |         , f:テリ` /: : |: i丶   良蔵は、俺の妹を嫁にしているんだ
          .ソ、::l,.( _ リ、:|         l .`   /l: :/| i
             ,|::\__ ヽ|          ,    //|/ |/     つまり、俺はアイツの義兄でもある
            リl: ::| |           ′  //
             l::|リ ヽ    ` ― - 、   //
             ,リ   `、    `"    /リ
         ,----亠--- 、_`.、      / 彡
         // ̄ ̄⌒`ヽ` \::`::-、,_, ´.
     ,- ゙´  ̄ ̄>-、_     \::::`::`-y.
    /::/  ∥ ./":::::::::::\     \::::z[].

    長州藩政務役・桂 小五郎(30)





283 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:14:16 ID:VitOqX520




夷狄の侵略に抗するためには、西洋の兵器・兵学が必要と考え、自ら「長崎海軍伝習所」にも留学
長州藩における軍制改革の、実質的リーダーでもあった




                                 ____
       ______                /      \
      /   \ , , /\             /   \ , , /\
    /    (●)  (●) \     .     /  ==⊂⊃=⊂⊃=\
     |     \  ・・ /  |          |     ⌒(__人__)⌒ |
      \     |  ◎ | ,/           \      ` ⌒´  ,/
.      /⌒~" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ     .      /⌒~" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ
      |  ,___゙___、rヾイソ⊃          |  ,___゙___、rヾイソ⊃
     |            `l ̄             |            `l ̄

 長州藩遠近方・山田 亦介(54)      長州藩海軍頭・山田 七兵衛(40)




                   ∩_
                  〈〈〈 ヽ
          ____   〈⊃  }    亦介伯父さんと一緒に、
         /⌒  ⌒\   |   |     西洋兵器の導入を進めたり、
       /( ●)  (●)\  !   !
      / :::::⌒(__人__)⌒:::::\|   l    親父と一緒に長崎に留学したり、
      |     |r┬-|       |  /
      \     ` ー'´     //      山田家とも、つきあいが深いんだお!
      / __        /
      (___)      /←(今回の出番コレだけ)

   長州藩士・山田 市之允(19)
           (やる夫)





284 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:14:52 ID:VitOqX520




しかし、母方の従兄弟でもある長井雅楽の「航海遠略策」を藩論として支持、
推進したことで、来原の運命は暗転してしまった―――




          / /                 丶 \
          l /    l            ヽ  ヽ
         l /     |i               l  l
            | l/    ハ      ,       丶  l   l
         l/      / 丶.   |l      \|  l     人聞きの悪いこと言わないでよ!
       /      /_\ 丶  l '、       丶. |
       ∠=-‐ァ    メ'7:::ヽヽ \ | ,ゝ、       \!.     あたしの「遠略策」以上に
        /   / | .」:::::::ハ  丶l ハ:::\.       \    現実的な政策論なんて、
          / /l ヽ l " ̄       `   ̄`\   下 ̄| ̄    他にはなかったでしょうが!
       /ィ1  ゝo_ l      j         /o丶 |   |
         ノ |  /   {ヘ     `        /7  `   .l
     /  ノ /   ト、\   ー=‐   /、(丶、   \
    /  / ゝ.、  i ヽ. lゝ、    ....::l | l丶ヽ \     ヽ
    {  {       `ヽ}  } |   ` ´   l l l  \丶 ヽ     ノ
    ヽ  \     i: /  |        |r┴ァ_ ノ ノ 丿  / ←現在、萩で謹慎処分中
     )   )    j/ /:|   _,. -‐'′ /:::::l//  (
     /  ,イ    // /::/ し‐'      /:::::::(       \
    /   { |   { { /::::レ´ ̄ヽ.   /:::::::::::::::\     \

          長州藩士・長井 雅楽(44)


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              ___
         ,....:.:.:.:::´::::::::::::::::::::`::::....、
       ,....:.:.:.:.:.:.::.::.::.::.::.:::::::::::::::::::::::::::`::..、
     ,.:.:.:.:.:.::.::.::.::.:::.:::.:::.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、
    /.:.:.:.:.:.:.::.::.::.:::.:::.:::.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
   /.:.:.:.:.:.:.::.::.::.:::.:::.:::.:::.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:、
.  /.:.:.:.:.:.::.::.::.:::.:::.:::.:::.:::.:/ 、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',    あの時は、私もそう思ったから支持したわ……
  ;.:.:.:.:.:.::.::.::.:::.:::.:::.:::.::/   \:::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::;
 ;:.:.:.:.::.::.:::.;::.:::.:::.::::/       \::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::i    元々、長州が国政の表舞台に立つための
. l.:.::.::.:::.:::.:l:.:::::::::/        \::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::|    「国是」が必要だったわけで……
. |:::.:::.:::.:::.:l:::::::/`ー-.、       ,. -、::|:::::::::::::::::::::::::::::::|
 l:::::::::::::::::|:::/ __ `     '´  _.|::::::::::::::::::::::::::::::l    「遠略策」ならば、幕府も朝廷も納得する、と……
  、:::::, - 、:l' ,.ア   ミ ::::::::::::::::::::ラl  .|::::::::::::::::::::::::::::::l
  V ヽ、ヾ ゙´{   | `::::::::::::::::::::´l  |:::::::::::::::::::::::::::::;    そう判断したの……
   l  l ゝ';  ヾ_リ :::::::::::::::::::::::ゞ_|:::::::::::::::::::::::::::;
.   \ ヽ-',               |:::::::::::::::::::::;ィ/
     ヽ、_〉,                  |:::::::::::::::;: ´ !
      ヾミ,ハ             |::::::;: '´
       `゙  ヽ、   、‐‐-,   ,. '.|/
           ` ュ、   ̄  ,. 'i  ,!
             l ` ー‐' ´  .|
              l           l





285 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:15:18 ID:VitOqX520




―――しかし、「航海遠略策」は、玄瑞たち藩内の抵抗勢力や、天下の尊攘派の猛反発を受けた

ついには朝廷の不興を買い、長井は失脚に追い込まれてしまう




:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::/ 、        ヽ::::::l:::ヽ
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l/    \      ι l:::::l:::::l
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ フ ` 、  l      _ l :/:::::l    「遠略策」のせいで……
、:::::::::::::::::::::::::::::::::::I /    lヽ::::::::::::::::::::::: ´  l/::::::::l
. \::::::::::::::::::::::::::::::l`ヽ_,ン ::::::::::::::::::::::, ┬ ;'::::: ::/     藩は帝の御不興を蒙ってしまった……
   lヽ:::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: / / ;':::::::/
.   Y \::::::::::: ::::!              ヾ/_, /::::::/      推進した私は……
    l  l\::::::::::l               /::::::/
   l  ヽ ヽ::::::l           l   /::::::/        この責任を取らなければ……
   l    ヽ ヾl    , ‐-  _   ´   /::: ::/
   /       \   '、   )/  /`ヽ;/
.  /       \    ̄ ̄ , -
 /         l`ー- ‐ ´





286 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:15:43 ID:VitOqX520




長州藩は、「航海遠略策」から「奉勅攘夷」に藩論を転換したものの―――
いきなり180度の方針変更は、世間から猛烈な不信を買ってしまう

長州に対する悪評を「自分の責任」と思いつめた来原は、ついに心身ともに壊れてしまったのである……




                        __
                    ,......:::::::::::::::::::::::::::.....、
                  ,.ィ'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、
                 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ.
               ,イ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.              /:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ \::::::::::::::::::::::::::::::::.,   どうしよう……
             /::::::::::::::::::::::::::::::::/    \:::::::::::::::::::::::::::::,   どうしよう……
             ,':::::::::::::::::::::::::::::/       \:::::::::::l:::::::::::::,   どうしよう……
.         .  i::::::::::::::::::::::l::/___        _マ::::::|::::::::::::::l
            l:::::::::::::::::::::::l' _ `::::::::::::::::::::'´ _ マ:::|::::::::::::::l    私のせいだ……
            l::::::::::::::::::::::|'   、::::::::::::::::::: ,ィ'  ヽマl::::_::::;!    私のせいだ……
.             l:::::::::::::::::::::|{   リ゙:::::::::::::::::::::{  l ' 〉´,ィ l/    私のせいだ……
.             ';:::::::::::::::::::|`ー''         `ー' ,'"´.ノ /    私の……
              ヽ:::::::::::::::|                ,'、二../
               ,.>、::::::::|ヘ、         ,.イ |:::/、
.               ,'   ヽ:::::|、/.>,、  =ニ= ,.ィ''lレ' l/  ヽ、
            .;     ヾ' l/、;! `ヽ、__../ レ/      l
            ,イ         ';liヽ、     ,イ/      |
           ,'      ,,..ヘl|:l:|:l`ー‐''fl:|レ'        .|




288 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:16:13 ID:VitOqX520





しかし、「航海遠略策」を藩論としたのは、当時の藩政府の総意なのである
発案者の長井はともかく、来原に責任があるとは誰も考えていなかった

来原の状態を案じた長州藩は、江戸勤務の閑職へ異動させている




               _____
             ,∠_ ̄`ヽ::::\ヽ``ヽ-、
            /:::::::::``ヽ、 \::ヽ.゙、:::::リ ト、___
            /'"´"ヾ、::;:、ゞ-‐-、ヾ::/ノ::::仄`ヽ
          i'"´ ̄ヽ/7′     ̄"`ヾ:'::「\
            l::::::,.-‐-{ |!  __       {:::/     なんとか……
          |,∠_ /     ヽ\__,w、_/|彳
           { r ヾ|==Y´ ̄`ヽ::::::;:‐┴'、     立ち直ってもらわねば……
            } '      |    /⌒|   /
           /\__   ヽ、 `‐-‐'   ト-イ
       ,.-┴-、/ `i   ヽ. u   、  {  /
      /::::::::::::::::`ヽ」.    ,. ,.__ゞ__,.-;. {
    /::::::::::::::::::::::::::::\   ' `ー‐‐‐'" /
  /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\       /
./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\‐-r--‐'′
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\L___

  長州藩政務役・周布 政之助(40)





289 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:16:53 ID:VitOqX520





―――だが、そこに薩摩藩の「生麦事件」が発生し、来原を暴走へと駆り立ててしまったのであった……




                        __
                    ,......:::::::::::::::::::::::::::.....、
                  ,.ィ'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、
                 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ.
               ,イ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.              /:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ \::::::::::::::::::::::::::::::::.,   あの事件で、攘夷派の間では
             /::::::::::::::::::::::::::::::::/    \:::::::::::::::::::::::::::::,.   薩摩の評判は天井知らずの爆上げ……
             ,':::::::::::::::::::::::::::::/       \:::::::::::l:::::::::::::,
.         .  i::::::::::::::::::::::l::/___        _マ::::::|::::::::::::::l.  相対的に、ますます長州の評判が……
            l:::::::::::::::::::::::l' _ `::::::::::::::::::::'´ _ マ:::|::::::::::::::l
            l::::::::::::::::::::::|'   、::::::::::::::::::: ,ィ'  ヽマl::::_::::;!    私のせいだ……
.             l:::::::::::::::::::::|{   リ゙:::::::::::::::::::::{  l ' 〉´,ィ l/    私のせいだ……
.             ';:::::::::::::::::::|`ー''         `ー' ,'"´.ノ /    私の……
              ヽ:::::::::::::::|                ,'、二../
               ,.>、::::::::|ヘ、         ,.イ |:::/、
.               ,'   ヽ:::::|、/.>,、  =ニ= ,.ィ''lレ' l/  ヽ、
            .;     ヾ' l/、;! `ヽ、__../ レ/      l
            ,イ         ';liヽ、     ,イ/      |
           ,'      ,,..ヘl|:l:|:l`ー‐''fl:|レ'        .|








      'マ::::::::::::::ミi    `ー''゙       -‐' |:::::/  l/       ……そうだわ!
       \:::::::::::リ               |::/    .l        私が脱藩して……
        \:::/               l/     |        横浜で異人を斬りまくればいいのよ!
          ヾー-、            ,.ィ      |
           ヾ/ ー‐、__-‐''´    ,. ' |    ___L.. --‐‐‐、 私の生命と引き換えに……
                  ̄`ヽ、_/  ,l.-‐''"´         l 長州の「攘夷」が信用され……
                        /                 l 私の罪を贖うことができる……!
                     /                l
                    /                 ',





290 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:17:27 ID:VitOqX520




来原は書置きを残して姿を消し、江戸藩邸は騒然となった
世子・定広の命令により、藩士たちは総出で来原の行方を追っていたのである―――




              /""'''丶、          _ _ ,, .. -
             /      `ヽ--' ' ' ' " "     /
           /                    /
          /                     /
        /                     /
       /           /          `ヽ、
      く           /    ,,.へ/        `ヽ、
      i          //  _,、‐'" /  /`ヽ      /
       i       / /_,、‐' _,、‐'__,、‐'"ノ  |    /
       i      /  /"    ""/,、‐'"__,, /    i
        i     /  /,`,"''丶、 ""   "  ヽ    i    今の良蔵には、まともな判断はできない
        i   /  i !..,,,`i        ..  /    丿
      /  /i   ヽ、.;;;ノ       /、`ソ   /     あの状態では遠くへ行けないはずよ!
      |  /ヽ-ヽ            i;;;/ /ヽ  /
      \ \ \|  U           / i  ノ.        なんとしても連れ戻しなさい!
       /  \  \          、 / //
       /    \__,ヽ         ⊿ /
      i       | \   <  ̄/  //i
      i        |  \    ̄ /' "  i
     i      / `丶、, \_/  \  |
     |      / !     `''-''i     \ i
    i      / ヽ             i ヽ|

        長州藩世子・毛利 定広(23)




      ---------==============ニニニニニ三三三ニニニニニ==============---------

                -----========ニニニニ三ニニニニ========-----
                        ----====ニニニ====----
                             ---===---
                                -





291 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:17:51 ID:VitOqX520




―――江戸 桜田・長州藩邸




                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||長 ||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││||州 ||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||藩 ||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||__||
  ___________|   |││││││││││││││││|    |____________
  \/\/\/\/\/\|   |││││││││││││││││|    |\/\/\/\/\/\/
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  """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""




293 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:18:22 ID:VitOqX520





世子・定広は深夜にも関わらず、連れ戻された来原と面会して、直々に説得した




   //::,r'"// 〃:::::::::::/,rヾ,、:::::ゝヾ゙ _,,r '"~´
  ./::`::〃/::::.、:::::,〃/〃::::/l::::lヽ l l lヽゞヽヽ
 /::::/`'::::://::::/リ///l::::/ i /l___.リlゝ',l、'、\\'、     無事で良かったわ……
 '、ゞ:::/::/l/i,r'',、// .i / //.リ, 、 リ /,' l '、 lゞゞ'i
  、l:::::::/ イう::ハ   ,ト、///んハ //::::}::::l i  `'     あなたの行動が忠義から出ていることは、
  /::/// 込zク:ノ  //  弋汐 `i/ゞ/        よくわかってる
 〈 ゝ./lゞ'         , r,   lゞ::::/
  '、//、` 、 u      `'   //            でも、むやみに暴発すべきではないわ
  ,':::::``、'"'、    ー‐--   /l l
  ,' /l:::::::::'"~'lヽ、       ./ .lリl             今は自重して、これからも私たちを
 ///l:::::::::::/}  ヽ 、  /:::::::/::l             助けてほしいの
,r'///:::::/ /\    ` '´l:::::::::::/::.!




                        __
                    ,......:::::::::::::::::::::::::::.....、
                  ,.ィ'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、
                 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ.
               ,イ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.              /:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ \::::::::::::::::::::::::::::::::.,    御心配おかけ致しまして、
             /::::::::::::::::::::::::::::::::/    \:::::::::::::::::::::::::::::,.    申し訳ありません……
             ,':::::::::::::::::::::::::::::/       \:::::::::::l:::::::::::::,
.         .  i::::::::::::::::::::::l::/___        _マ::::::|::::::::::::::l    慎んで……
            l:::::::::::::::::::::::l' _ `     '´ _ マ:::|::::::::::::::l
            l::::::::::::::::::::::|'lアミt、      ,ィ'三iヽマl::::_::::;!    仰せに従います……
.             l:::::::::::::::::::::|{ヘ彡リ゙      {ヘ彡l ' 〉´,ィ l/
.             ';:::::::::::::::。○ー''         `ー'。,'"´.ノ /
              ヽ:::::::::::::::|                ,'、二../
               ,.>、::::::::|ヘ、         ,.イ |:::/、
.               ,'   ヽ:::::|、/.>,、  =ニ= ,.ィ''lレ' l/  ヽ、
            .;     ヾ' l/、;! `ヽ、__../ レ/      l
            ,イ         ';liヽ、     ,イ/      |
           ,'      ,,..ヘl|:l:|:l`ー‐''fl:|レ'        .|





294 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:18:51 ID:VitOqX520





_/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/
@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==
l」/'' l」/'' l」/'| l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/''
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二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
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                      ,..,         ,,..       ,,,





295 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:19:21 ID:VitOqX520




::::::::::::::::::::\::::::::::ヽ:::::::::::::/:ヽ
――::::、::::::::::'::,::::::::}:::::::::,:'::::::}
::::::::::::::/ > 、;; ;;ヘ;;;;'::::::::;ヘ:::::〈
::::::、-'//    ,':/  `""ヾ∨:ヘ
:::r ' |::!   |::|    U |::| }::ハ
::>  」::|_   i!::!      _!」 !ハ}:|
/   レ' ¨"≠レゝ  / リ/ j/    来原さん、大丈夫かな……
    "モテエ    ,'ェァ /
  J        、   {       くそっ!
         u     ヽ |
i            _ノ /       足軽長屋じゃ、奥(大名居室)の様子が
ヽ     ,  ____  /         さっぱりわからねえ……
 \    ` ー--- ' , '
   ヽ  u    ./
     ヽ __ノ




                    _
              _∠´ ̄  ̄、 `` ー= ̄`、
           /       \/     丶
             /   /    /`ヽ/‐ニ二 、  \_
          / _∠=-ァ' /l /ヾ゙'"´´^、l ヽ 弋`
        /     ∠// ∧/        ', l ヽ  \
          ´Z/    / /! / ′     _L.A ',   }
        / /      l  l l l         / l/ l  〉/l/      落ち着けよ
          l ! l l /‐-ヽlL_l       〃 __ l /〈
        ', l、l、 l、ハ ∧ヽ `_≠ー '  i ィ考`/,r、^ヽ.       御世子様は、お優しい方だし
        ヽヽ\ヽ!\ハ.fヾ葵ヽ   l `´ /クノ _,、       .重役の方々も、みんな同情的だ
                ヽf'ヽ\ `´           /< \ヽ-、_
             ゝヾヘ、 U     ;   〈 ,、 ヽ ヽV   `>、. 処分とか、そういう話にはならんよ
             ,〈 Vリ`\     `"   /    ,イ  /   〉
.            / ヽ\  丶.  -‐ ´/   /   /___   :l
          ,   ' ´    〈.  \_`> _.. ヘ   < /  l      l
      /           \     ̄´   .∧    V    !     ',
     /  /           丶、    _/ ヘ.    Vヲj l     ′
.    /__, ∠ _     l         ` ̄´    〉,  _/ ぃ      ,

             長州藩士・野村 和作(21)





296 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:19:47 ID:VitOqX520




     ./ ̄ ̄\
    ./  _ノ  ゝ\
    |   ( ─)(─)}
    .|    (__人__).|
    |     ` ⌒´ ノ( ((      とにかく、無事でよかっただろ
      |       ( ( ヽ)
     ヽ       ¦ヽノζ     佐世さんに、伊藤さん……
     __>,,,ろ==| ̄ ̄ ̄|
   /⌒ /  ̄}⊃|     .|       二人とも来原さんが見つかるまで、
   {  /    } )=ヽ___ノ)      鬼気迫る顔してただろ
  / /  >ー ´   イ {
  ( ./  イ       |  .}




      ,_-_;:ニ二,:`ヽヽ._
   , :.゙´:.:.:.:.:.:.:.:丶:.:.:,、:.:.:`l
.., ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._:.:.:゙:.:|,:丶二ヽ
.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.__:.:l:.:r゙ー'´`ヽ',. ヽlヽ
´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:r ´!:.!      ヾ r.,', ヽ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ l:l.  l:l      |.i/ |
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ll  ゙、_......_,   iィ;!      …そりゃ、まあ、な
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ゝ ゙ - ´  __   ー'丶
;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{    ‐''て;:!    `ー-,     俺や佐世さんにとって、
.l:.:.:.:.:.:.:.:.r 、'.、     `´     /     来原さんは「恩人」だ
.' ,:.:.:.:.:.:.:|  `'            )
 ,.丶:.:.:.:l_.,-‐テ7ー-,     , -〈     いや……
=- ._ `ヾ´l l / ゞ_.l__      |
   ` ヽ'., ! '       `ヽ  __ノ     俺にとってはそれ以上の……
      ゝ、_        ヽ´
        '.,¨ー .、__,..    ,'
         ',  r'- 、   l
         !  |    `ー .l、





297 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:20:32 ID:VitOqX520




   / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |    ( ●)(●)
  |     (__人__)    佐世さんは、村塾時代、来原さんの家に寄宿してただろ
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }     士族なのに貧乏だったから、
.  ヽ        }     萩に出てきて松下村塾に通えたのは
   ヽ (\    ノ、     来原さんが生活の面倒みてくれたからこそだろ
   /  \\く} j
   |  〈 ̄ ゙ヽ ヽ    佐世さんの性格からしても、
   |  .に    }    この恩義は忘れようがないだろ
   |   (___,ノ


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
            _  -──-  .
          ' ´           `   、
       /             ヽ       \
      , ′           |         ヽ
    / ,             |\        ヘ
   ./ /      |        |  \.      i  ∧
.   ,′′        |     | |   \.__ |、 |  ∧
   ′i.          |     | ,ム.‐ ¨ ̄ヽ | i !   i
  i |       !     |/      N レ     l
  |  |    !,. ィ弋¨   l/′   ,x==k, Yヽ  |
  |  ∨   |, ヘ 、ヘ  \ /    fヘn__,ハ|’ | }   |
  !  ∨  'ヘ.、ヘ.>=k`        ゞ- ' |   ∨  ∧
   '.  ヽ \ ヾi代、_,小.          |   |  ∧
   ∨  \___、__>ゝー'´   、     j  | l ト、ヘ
    ∨    ヽ. \      __.  '   / / / ∧|  `
.     i       ー\          /! ,ムイ./
.     |   |  \    ` 、ー-  .. _/  |/  ´
    .l   ト、\__、ト---`ー─|       ヽ
.     | ∧トゝ  ̄         /      `  ._  _
    j/             /             `7 ンー- 、
              ,ィ /             j , ′   ヘ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━





298 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:20:59 ID:VitOqX520




                    _
              _∠´ ̄  ̄、 `` ー= ̄`、
           /       \/     丶
             /   /    /`ヽ/‐ニ二 、  \_
          / _∠=-ァ' /l /ヾ゙'"´´^、l ヽ 弋`
        /     ∠// ∧/        ', l ヽ  \
          ´Z/    / /! / ′     _L.A ',   }    俊輔が村塾に入ったのも、
        / /      l  l l l         / l/ l  〉/l/     来原さんが紹介してくれたんだよな
          l ! l l /‐-ヽlL_l       〃 __ l /〈
        ', l、l、 l、ハ ∧ヽ `_≠ー '  i ィ考`/,r、^       公務においては、お前の上司でもあった
        ヽヽ\ヽ!\ハ.fヾ葵ヽ   l `´ /クノ
                ヽf'ヽ\ `´          /ノ         だが……
             ゝヾヘ、       ;   /
             ,〈 Vリ`\     `"  /           お前の性格からして「恩義を感じる」とは思えんし、
.            / ヽ\  丶.  -‐ ´ /\          まして恩人以上とは、どういうことだ?
          ,   ' ´    〈.  \_`> _.∠ / ヽ
      /           \     ̄´   ./     ゙ ヽ
     /  /           丶、    _/         ヽ




                                  ノ|      ,_、
                                 |リ,_._,- ̄ ̄___ `'"`-- 、
                                 /|`   /<´:::::::::::─-  \
                                ./ ∧ r' r:::  _ ,  ::::::::::::ヽ
                               ( 」:::::  ,,、.r !⌒  リ ||  __ヽ
                              ./r  i'`"`  ヽ|  ._ |ノ | ,--、|
                              /∧|`'     ,/ ̄    ヽ::::::::::::: }
                             / ´ |` ̄ヽ   r兒`リ   ミ r─, リ 
                             {.!  ヽ乍|.|    `'~     ∨ '-.!
.    ひでえ言われようだな? おい……       ! `'ノ   ''        リ::/
                                |  ヽ      u    __,,,ソ
                                 i  --──'     ノ |::ノ
                                 ヽ   -      /  |
                                  .`      . イ    |へ
                                   .ヽ___./     ノ  \
                                     /|     /    ハ
                                    /  ハ    へ'    ノ  ``ヽ





299 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:21:26 ID:VitOqX520





  ,/::::..:;;;:::..::.:;:;:;;;;;;;;:.:.:.:;;:;:.:.:.::;:;::;.:ヾ,,
 メ..:;;;:.;:..::;;;..:.:;:;:::::::::::::;.....:;:.::;.;:.::;:.:;:.;:.:ソ、
 {`;.::;;;:;:;::;.;;;.::::.:;.:;.:;.:.:.:.::.:.:.;:.;:.;:.;:.;.:;:.:.;.:;.:;:}
. ,ゝ:;:;:へvヽへ、、.;;:.:;::.;:.:;;.;:.;.:;..:;.;.:;.:;:.;:.;:;彡
(∧,メ`ヾ:\.\ソ `ヽ,.;:;.:;.:;.:;:.:;.:.:;.:.:.:..:.;.;::;:ゞ
//f.   `、|  リ  ヽ.;:.;::./テミヾ,;:;.::;.:.::;;:.}    ―――俺の家は……
/ {    レ      メ;:/〃 i| }.::;.::.;;:::;..}
 `、   ,,,,,,.彡     y イ,,//:;:.;;:;;.;:.:;彡    本来、「卒族」ですらなかったんだ
  ト、.ゞ"'、,_ニ-=     , こ八.::;;:.:.;:;.:;.}
   、;}           rソ  ヾ,;,;;;:;.:.}      俺の親父は百姓でな
   y           i   ヽ:;:;::リ
   <  ,         .ノ.    ヾルi       しかも親父は借金こしらえて、
   `ゝ"       . /:;.:     >、|      家も、わずかな田畑も売り払っちまった―――
    ` k=--    /:.;:;.:      ヽ,,
      ゝ    /:;::;:;       / ゝ、   親父は出稼ぎに行き、お袋は実家に帰り、
   ,, -=^ヽー へ、        /    ヽ  俺は12歳で奉公に出されたよ
 ,-""        ヽ     /       リ;,
イ            \  /          ヾ




.        _,,....,,_
     ,r‐:":.:.:ヽ!:.:`ヘ
    .r'ー--:.:._:.:.:.:.:.:.:|:`'i
    i:.:.:.:.:.:ィ-{:.!"´゛!:.}、:.lヽ    ところが、さすがは俺の親父と言うべきか……
    }ニニ{l/__l/   |ノ__i:}
    l_:.:fリ  `'  '´  |      出稼ぎに行った萩で、中間の養子にもぐりこみ、
   f Y   ̄  i  ̄ |
   ヽ,_ U    〉   l   .   その中間が足軽の養子になって……
      }、   _   /
      | ヽ    /       俺はいつの間にか「足軽・伊藤家」の跡取り息子になってた
    rfニニzニーr.´
    /: : : : :`'ー-ヽ_.                ┌────────┐
.   /: : : : : : : : : : : :ヽ               │伊藤弥右衛門    │(足軽)
  /: : : : : : : : : : : : : :.ヽ              └────────┘
. /: : : : : : : : : : : : : : : : i                   ↓養子
                           ┌───────┐
                           │水井武兵衛    │(元・中間)
                           └───────┘
                                 ↓養子
                           ┌──────┐
                           │  十蔵   ...│(元・百姓)
                           └──────┘
                                 ↓実子
                           ┌──────┐
                           │   俺    .│
                           └──────┘





300 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:21:50 ID:VitOqX520




.               /      __,,,...
               /     ノ´/:::::::`ヽ、
           //´⌒´/::::/::::/:::::::::::>..、
            |l::::::::::::::/::::/::::/:::::: /:/:::::ハ
          _/:|i:::::::::::::i::::::l::::/::::/:/::::::::::::::::ヘ
            /∧∨ヾ::::::∨:::ヾ:::/:/∠´:::::::::::::::ハ
          j/:::ヾ;;ヾ::;;/ヘ∧ヘ∨/ヘ::ヾミ:::::::::::::/:::〈    それが、俺が14歳の時だった
          /:::::::::ミ  /  |/      ヾ:j `ヾ:トイ:::::::::}
.        〈::::::::::!′ /  |      i:|   i:|Ⅵ::::::::{    だから……
        Ⅵ::::l  _|   i         リ  リ_ Ⅵ::::::}
         レヘ;   |`>,ゝ、    ,ム"´/   jヘ;/    お前ら、「生まれながらの卒族」と違って、
         にハ  弋丐ゞ `    ´イ丐ア  ,リこ}     俺は「学問」も、「武芸」も、「心構え」も、
         い:ハ   `ー'′     `ー'′ ハ ソ     「武家として必要な教養」は一切知らなかった
            `ヾヘ         ,!       /ソ'"
              ヾ;、       〈:!        /′      そんな教育は受けてないんだ
               ヽ      ` _ ,  , ′
              iヽ   ̄、..__    イ|、         文字を覚えに、寺子屋くらいは行ってたけどな
              /lj \    /  !ヘ
                / !     ー    | ヘ
              _,..イ  ヽ       /   ヘ.、、
      - ‐ ´ /   /i `ヽ   / l入   ヘ  ` ー -
           /  /;;;;;ゝ、O i  / /;;;;;へ  ヘ
             / /ヽ`ヾ;;;;;;`ゝヽノ,// ノ \ ヘ
           ´   \ `ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;/       ヽ
                    ヾ;;;;;;;;;;/





301 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:22:15 ID:VitOqX520




 ┏━
 ┃ 俺が16歳の頃、例の黒船騒ぎがあった

    長州は幕府から相州浦賀の警備を命じられ、
    俺は足軽として相模に派遣された        ┃
.                             ━┛




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
         /     ヽ|  lヽ    / l       ヽ\.  | ||       ヽ\         ,、 ||ヽノ
        /        ヽ ヾヽ,.ミ-、/ 丿    ,..   \ヽ. | ||         ,..\ヽ.      / \.|| (
   ,..    ./         ノl ̄ヽ ミ   ||   / \   ヽ\| ||      ./ \ヽ\   / ●  \ )
  / \/'''‐-,,,,,____,,-‐' /ヽ_ノ ミ   || / ●  \.  \| ||    / ●  \ヽ\ `''ー---ー''くヽ'
/ ● /"'''‐-,,,,,___,,-‐' / ヽ彡    || `'''ー---,-、く     | ||ヽ   `'''ー---ー'''く ヽ\ノ `ー'`ヽ ヽ
`'''ー---/"'''‐-,,,,,____,,-‐'' ,/彡      ||ノ_,,`ー/ .\ヽ.  | ||ヽ\ ノ_,,`ー'`,⌒`lヽ、.   ;"'''ー- .,,_`lヽ
/ ノ`ー' "'''‐-,,,,,______,,-‐'' 彡       ||ノ //_,,,......,,,_\.   | ||  ヽ\、,,-‐''ヽ ,/`l ヽ  / ● _,.-'" /_
/ ヽy,;--ー‐""'''‐-,,,,,_ヽ  ノヽ、 彡     || | `'ゝノ、,_、 ,ヽく   | ||   ヽソ-ー''''''`ヽ'  | /_,.-‐''"/`ヽ/
  /    //     ~""','、,,ノ`y彡      |'  /丿//y//,⌒`、 | ||_    ヽ\ヽ、.  ノヽ、/丿 ノ_./ヽ
/,,-‐'''""~""'''‐-,,,,,_  /ヽ  /l       | く,ーく| `'''' Lヽ ヾゝ,| ||ヽ    \ /ー''' 彡 ヽ| ヾ   / /
''"    //      `yヽノ`ー' |.     /|ー-ヽ、ヽ     ./ /( レ'ノヽ     / ≡ /ヽ___/ヽ、ヽ-‐、ノ|
,,,-‐'''""~""'''‐-,,,,_ / 丿ヽ   |    , //|'''' ‐-ヾ)う"''' ‐- ,,,l' `'゛/ |     ー';'''  / ヽ、 ヽ-ー'' ヽ、
   //      `y':/‐'      |    .// |   / "く`"''' ‐/  /  /.      (  くヽ、ノ\ /≡/ヽ彡ヽ
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                       /             \
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                      ∠_____________\
                     |:::/´:彡 {   !{      } V〉      (武芸の心得もないガキを派遣ねえ……)
                         ノ/:::::イ ´ ̄ >〉、 ∠ ̄j′
                      }{ク`'′弋えヾ   弋ソ '        (幕府の手前、とりあえず
                     `ヾと         :   ′        人数を揃えただけじゃねえか)
                           ヾヘ.        ゝ ,′
                       j ヽ   , --, /    .     (いくさになったら、真っ先に逃げてやろ)
                       /:l  \   ̄ .イ
                         ,.イ:.l:.:.:.l    ` ァ个:、
                       ,.イ:.:.:. l:.:.:.:.l      ヘ:.:.ヘヽ、、





302 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:22:40 ID:VitOqX520




 ┏━
 ┃ ま、お前らも知ってのとおり、いくさにはならなかった

    んで、俺は相模にいる間、雑用仕事ばっかやらされてたんだよ ┃
.                                          ━┛



             ヽ { レ'´  / /    /´ ̄ ̄`ヽ
            >ゝ\  l / / /      ヽ丶
            / {  > ヽ { /⌒V'´ ̄ヽヽ     ハ
            ヽ ヘ ! 厶V{/ /l |    Vl≧   `ト、       俺と同じ「卒族」なのに、
            〃オ''l 「 "゙`´   !l  , イ¨ jl ヽ   ヽヽ      他の連中が雑用をやりたがらねえ……
           /イ | _{ l     、_リ/ ___,_  ミ_>‐マ仆j
           / ハハ 下二ー、   ´仟歹 ’    匁} 〉       「武士の仕事じゃねえ」ってな
            { l.  }∧tヘヒ弍 }   ´         r‐1イ'
           ヽ!  ゙ヽ', ´  ノ           、_//        中間・足軽なんざ、百姓と同レベルか、
                l     ヽ       u   .∧ /         下手すりゃそれ以下の生活だろうが!
                ヽ             / Y_
                 丶   rz=ニつ    ,イ  }八 __       12の頃から百姓・町人の下働きやってた
                   \   ‐    /      〉 \     俺からすれば、アホかとバカかと
                    \    /       /   ヽ_
                     >ーく         /       `ヽ
                     / /   ,ハ       /





303 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:23:14 ID:VitOqX520




 ┏━
 ┃ ところが、物事はどう転ぶか解らんものでな

    その働きぶりを、来原さんが気に入ってくれたんだ ┃
.                                 ━┛




                   ,. ィ'':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、
                 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ、
.               /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::':,
               /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':,    あなた、よく働くし、
               l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.   \:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':,    機転が利くし、
.              l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/     \:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l    呑み込みも早いわね
              l:.:.:.:.:.:.:./ ̄`ヽ   '´`ヽ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}
              l:.:.:.:.:.:イ フ二t.、    ,イ二|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i   私の従者になる気はない?
              ';y ̄ヾi {ちぇj`    はァト:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;'
              `、 ヒム `ー'      `~:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
               ゝー‐ヘ          :l:.:.:.:.:.:.:./
                `マ:;:| ゝ、  -=≠'  ,..イ:.:.:.:/
                 ヾ   `:i 、 ___,./i  |:/
                     ._}     :{_!'
                     /;;rj     マ;;:;\
                   /;;:;;!i     l;;:;;:;;:;;\
                 /;;:;;:;;:;;:ヘー―‐'7´;;:;;:;;::_≧,、
                /ヽ二二二二、 /二ニ-―二三≧、
               / ̄ ̄ヾ二ー--ァ' ̄ヾー‐'' ̄二/   ヽ、




                         _...,、ィ:::::..、、__ ヽ.
                         /::´ ̄:ヽ::::::\:::`ヽ}.、、
                        /:::::/::::::::::::\:::::}::::::j!::::!
                          ム∠二ニ≧ヽ、:::/::::::ムイj   (従者つったら……)
                     〈一≠≦イ/``//ヾ´"ヾハ:∨
                     |:::/´:彡 {   !{      } V〉   (いわゆる「草履とり」とか「ふんどし担ぎ」)
                         ノ/:::::イ ´ ̄ >〉、 ∠ ̄j′
                      }{ク`'′弋えヾ   弋ソ '    (要するに下男のポジションか…)
                     `ヾと         :   ′
                           ヾヘ.        ゝ ,′    (まあ、今も似たようなポジだし、
                       j ヽ   , --, /      不特定多数にコキ使われるより、
                       /:l\ \   ̄ .イ        専属で一人に仕える方が楽かもな……)
                         ,.イ:.l:.:.:.l  \ ` ァ个:、
                       ,.イ:.:.:. l:.:.:.:.l  />/〉ヘ:.:.ヘヽ、、
                    ,..イ:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.l / o } } ヘ:.:.:.\ `:.ー.: .、、
               γ⌒:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:>":.:l/ヽ\ノノj\!V.:.:.く、:.:.:.:.:.:.:ハ





304 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:23:37 ID:VitOqX520




.               /      __,,,...
               /     ノ´/:::::::`ヽ、
           //´⌒´/::::/::::/:::::::::::>..、
            |l::::::::::::::/::::/::::/:::::: /:/:::::ハ
          _/:|i:::::::::::::i::::::l::::/::::/:/::::::::::::::::ヘ
            /∧∨ヾ::::::∨:::ヾ:::/:/∠´:::::::::::::::ハ
          j/:::ヾ;;ヾ::;;/ヘ∧ヘ∨/ヘ::ヾミ:::::::::::::/:::〈
          /:::::::::ミ  /  |/      ヾ:j `ヾ:トイ:::::::::}
.        〈::::::::::!′ /  |      i:|   i:|Ⅵ::::::::{    (それに……)
        Ⅵ::::l  _|   i         リ  リ_ Ⅵ::::::}
         レヘ;   |`>,ゝ、    ,ム"´/   jヘ;/    (考えてみりゃ、生まれてこのかた―――)
         にハ  弋丐ゞ `    ´イ丐ア  ,リこ}
         い:ハ   `ー'′     `ー'′ ハ ソ     (人に認めてもらえるのは初めてだぜ……)
            `ヾヘ         ,!       /ソ'"
              ヾ;、       〈:!        /′
               ヽ      ` _ ,  , ′
              iヽ   ̄、..__    イ|、
              /lj \    /  !ヘ
                / !     ー    | ヘ
              _,..イ  ヽ       /   ヘ.、、
      - ‐ ´ /   /i `ヽ   / l入   ヘ  ` ー -
           /  /;;;;;ゝ、O i  / /;;;;;へ  ヘ
             / /ヽ`ヾ;;;;;;`ゝヽノ,// ノ \ ヘ
           ´   \ `ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;/       ヽ
                    ヾ;;;;;;;;;;/





305 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:24:05 ID:VitOqX520




              /.::、:;::::::::::::::::::::::::;:;::.ヽ
                  ,!:::;/゙l:/゙l:i''`'゙ヽ;:f'ヘ;;:::::〉
                 〈::ミl. |L,_|:l    _}!__.lミ::{
               }_;{. l|__.|!ヽ  '゙,|!_ l;:::}
                  { ゙i| ' ・`    ' ・ ` |!'゙!       オナシャス!!
               ヽ,|  ̄ 、l,   ̄ i,,ノ
                l、゙ |ー==.=-イ`.,!
                    ,ゝ レ.⌒⌒.リ ,/
        __,,,  -‐'''7~:.i ヽ.゙ー==‐'゙.∧`、ー- ,,,,__
       /゙: : : : : : :./: : :| ,ィヾー‐イ゙ |: :ヽ、: : : : : ヽ.
       /: : ヽ: : : :./: : : .l /iヘ;}_ ,,/;;゙、 l : : ;ゝ: : : :/: : ヽ
       { : : : :`、 : : \/|!. ゙'、{;;;;}ィ゙ ヘ}\/ : : : :/: : : : i
        ! : : : : :ヽl: /.: : l  l::::|.  l : : :\: i/: : : : : l
        l : : : : : :ヾ:.}: : : : |  |:::::|  .|: : : : :/: l: : : : : :.|




      ,.ィ≦三ミ≧t、
    /三三三三三ミt,
   /三リ、三ミ、三三三ミi
   {三/_  >ミ、三三三:|     そうと決まれば……
    、ミハィ..、 ィZi三三ミイ!
    ヾ:ハゞ'.  ゙~゙|ミツレ'!'       まずは、「武士」として、
     ヾッ;.、 - ,ラ' .l        礼儀作法・教養・武芸・心構え―――
      ` r`‐        l  ´,/〉_,.y'ゥ‐‐-..、.   基本から、全部叩き込む必要があるわね
        |  ,ノ_///三三ミミi
     ,.ィt,l  l‐‐‐‐‐'ミッ三三ミ|
    r'ミミミ;|  l二三ミ/三三三:l:
    ,l三三ミl  '三三ミl二二、`ヾ:!
   /‐〉、ミ三:l  、三;/  /三、/
  ヾ/  V三:l   ∨  ./三ツ
   / __∧三:、  ,-}.  /



                      ┏━
                      ┃ その時は予想もしてなかったぜ……

                         あんなハードな日々が始まるなんてな…… ┃
.                                                    ━┛





306 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:24:30 ID:VitOqX520




 ┏━
 ┃ ……来原さんの朝は早い――― ┃
                         ━┛




             ___
          ,..ィ''"´::::::::::::::::::::::::`::...、
       ,.ィ'´.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
     ,イ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
     /.:::::::::::::::::::::::::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
    /.:::::::::::::::::::::::::::::::::/ \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
  ./.::::::::::::::::::::i.::::::::::/   ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
  /.::::::::::::::::::::::|::::::::/      `ヽ、:::::::::::::::i.::::::::::::::i
 .,'.::::::::::::::::::::::::|:::::/         >::::::::::l.::::::::::::::|       起きなさい! 朝よ!
 l.::::::::::::::::::::::::::l/ー-.、     ,.ィ''´___,\:::::l.::::::::::::::l
 l.::::::::::::::::::::::::::l‐-、 `      ',.---=tヾ:l:::;:-:、::::l        いつまで寝てるの!?
 .l.::::::::::::::::::::::::::l三ネ、      /l:三ミ::}ヾ l/.,イ i:l!
  、.::::::::::::::::::::::::lシノ       ゝニソ  レ / .l/
   、:::::::::::::::::::::::l¨´            lー'´ ,.イ'
   ヽ::::::::::::::::::::|            .,イ`¨::::/
     \:::::::::::::::i.            / l::::::/
      \::::::::::lヽ、 ‐ニ二フ  ,.イ   l:/
        \:::::i  `it,、._ ,.ィ彡ル-ァ"
         \!  |;;;;;;;;;;;;;;ア゙




             /
            ,/=''-''''--=、
          _,,/" ヘ/l /=='-、_
          ll //、//"'-'l .lヽ=- l
         l" /r,,,=ヽ  l/. ll .,、-l    まだ、寅の刻(午前4時)なんすけど……
        /、{ '"'' / '-,,< /-/
        ヽ.{  __.l  ^"'' /_ /'
  _,,_     __.{ ./'''''^', u ./@/
 ''"  "'''=-'"  .ヽ'''=、/_,,=-'''''"               ┏━
     l    、\ヽ''''"/ 、                  ┃ 陽が昇る前から、ロウソクの灯りで、
 ヽ  . ヽ   l  ヽ/-< /、<                    四書五経の講義……         ┃
  \___,,_\  }  ヽ    __,,,..."'   ヽ、 ヽ、ヽ} > ヽ、
        _,=. ヽ,  ヾ 、 { .l  lヽ
      -='"   ヽ,  .} l } l--|-''' 、
            l  }l  }l N.l  "、
            ヽ l'  }l__,,l 、  ヽ
             ヽl  } l l     ヽ





307 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:24:56 ID:VitOqX520




 ┏━
 ┃ 真冬でも常に裸足でいるよう命じられ、
    「寒い」と口にすれば怒られた      ┃
                           ━┛



          \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人人__从_人__从_从/
          ≧                                      <
          ≧ 戦場で、草履が手に入らなかったら困るでしょう?       ≦
          ≧                                      ≦
          ≧ だから、普段から裸足の習慣をつけておくのよ!        ≦
          ≧                                      ≦
         /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y⌒Y⌒W⌒Y⌒W\

               |  \         ヽ
               |   丶、      ヽ
               |     \        \
                |       '\   \  \
                 |       /   \   \_ 丶._
                  |       /    丶    }    丶
                   |       /        !          }
                ,'      /         |          /
               ,'     ;       j       /
                 /     ,' |       ,      /
           /      ! |       /      /
          /        | |        /     /
      _,.   ´       / 〈     ノ, , , / ,.ノ
  r'三´              }    / /// し'´
  匕二、__,,..  -―‐- ..,,__,.ノ   〈ノ-‐'´




       ,....:.:.:.:.:.:.::.::.::.::.::.:::::::::::::::::::::::::::`::..、
     ,.:.:.:.:.:.::.::.::.::.:::.:::.:::.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、
    /.:.:.:.:.:.:.::.::.::.:::.:::.:::.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
   /.:.:.:.:.:.:.::.::.::.:::.:::.:::.:::.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:、
.  /.:.:.:.:.:.::.::.::.:::.:::.:::.:::.:::.:/ 、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
  ;.:.:.:.:.:.::.::.::.:::.:::.:::.:::.::/   \:::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::;    「寒い」という言葉を口にしたところで、
 ;:.:.:.:.::.::.:::.;::.:::.:::.::::/       \::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::i    寒さが消えるわけではないでしょ?
. l.:.::.::.:::.:::.:l:.:::::::::/        \::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::|
. |:::.:::.:::.:::.:l:::::::/`ー-.、       ,. -、::|:::::::::::::::::::::::::::::::|   ならば、無駄なことはお止めなさい
 l:::::::::::::::::|:::/ __ `     '´  _.|::::::::::::::::::::::::::::::l
  、:::::, - 、:l' ,.ア三三ミ       ラl=ミ|::::::::::::::::::::::::::::::l   武士にとって、
  V ヽ、ヾ ゙´{メ三l| `      ´lー'ミ|:::::::::::::::::::::::::::::;    愚痴と弱音は禁物です!!
   l  l ゝ';  ヾ二リ        ゞ三|:::::::::::::::::::::::::::;
.   \ ヽ-',                  |:::::::::::::::::::::;ィ/
     ヽ、_〉,                  |:::::::::::::::;: ´ !
      ヾミ,ハ             |::::::;: '´
       `゙  ヽ、   、‐‐-,   ,. '.|/
           ` ュ、   ̄  ,. 'i  ,!
             l ` ー‐' ´  .|
              l           l
            ,!        '.





308 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:25:26 ID:VitOqX520




      ノ|      ,_、
      |リ,_._,- ̄ ̄___ `'"`-- 、
     /|`   /<´:::::::::::─-  \
    ./ ∧ r' r:::  _ ,  ::::::::::::ヽ
   ( 」:::::  ,,、.r !⌒  リ ||  __ヽ
   ./r  i'`"`  ヽ|  ._ |ノ | ,--、|
  /∧|`'     ,/ ̄    ヽ::::::::::::: }    そういう「武士の美学」を語られてもですね……
  / ´ |` ̄ヽ   r兒`リ   ミ r─, リ
  {.!  ヽ乍|.|    `'~     ∨ '-.!      俺、「士族」じゃなくて「卒族」なんすけど
     ! `'ノ   ''        リ::/
     |  ヽ      u    __,,,ソ       生涯一足軽の俺には、あんま意味ないような……
     i  --──'     ノ |::ノ
     ヽ   -      /  |
      .`      . イ    |へ
        .ヽ___./     ノ  \
          /|     /    ハ
        /  ハ    へ'    ノ  ``ヽ




       /三三三三三ミt、
      /三三三ス三三三三t、
.     / 三三/   \ミi三三ミt
     {三l三/‐-、  -‐ヾl三三三i
.      l三l;/,ィニヽ  ,.ィ'ニl三三三}       自分で自分の限界を決めてどうするの!
     Y´ l ヒリ     ヒリ三三ミリ
.     ヽ._;、       |三三ソ        豊太閤(豊臣秀吉)だって、元は足軽よ?
.      Vミアヽ、  __  ,.イ三/
      ∨   l` ー 'l  レ'           あなたも見習いなさいな
          ノ   ',
.        ,.ィ'´     ヽ.、           「女好き」以外の部分を!
.    ,.ィヘ'"___      >-.、
   ハ、  `ヽ、   `:  ,.ィ'´  /ヽ、
.   l  >、   `ー、;;,.ィ'´   ,. く   ',
   l Y  ` <   l  >'´  Y  .l
.   ; l     ` ー― ´     .l   l
   ;  ヽ、...         ....::::;イ   l
.  ;   レ'" ̄ ̄ ̄ ̄¨¨¬‐:/ |.   l





309 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:25:54 ID:VitOqX520





             ヽ { レ'´  / /    /´ ̄ ̄`ヽ
            >ゝ\  l / / /      ヽ丶
            / {  > ヽ { /⌒V'´ ̄ヽヽ     ハ
            ヽ ヘ ! 厶V{/ /l |    Vl≧   `ト、    じゃあ、ついでに伺いますけど……
            〃オ''l 「 "゙`´   !l  , イ¨ jl ヽ   ヽヽ
           /イ | _{ l     、_リ/ ___,_  ミ_>‐マ仆j   「武士の条件」つうか、
           / ハハ 下二ー、   ´仟歹 ’    匁} 〉    「武士の本質」っていうか……
            { l.  }∧tヘヒ弍 }   ´         r‐1イ'
           ヽ!  ゙ヽ', ´  ノ           、_//     どういう生き方、考え方なら、
                l     ヽ           ∧ /      「武士」だと言えるんですかね?
                ヽ             / Y_
                 丶   rz=ニつ    ,イ  }八 __
                   \   ‐    /   /  〉 \
                    \    /    /  /   ヽ_
                     >ーく    /   /     | `ヽ
                     / /   ,ハ  /    /     |
                 , イ  1  { ’ 斤ヽ   ,/     |
              , -‐'´ /   :|  ∧ / ノ ∧ /      l
           /厂   /    |l ∧ ∨ ル'  y′      l
          / /     {   _/レヽ/゙ ̄¨ヽ//  ̄`ヽ、  /
          /  l    r'´ ̄  l  }_  / /      `く




                        __
                    ,......:::::::::::::::::::::::::::.....、
                  ,.ィ'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、
                 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ.
               ,イ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.              /:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ \::::::::::::::::::::::::::::::::.,
             /::::::::::::::::::::::::::::::::/    \:::::::::::::::::::::::::::::,    「士道」のことかしら?
             ,':::::::::::::::::::::::::::::/       \:::::::::::l:::::::::::::,
.         .  i::::::::::::::::::::::l::/___        _マ::::::|::::::::::::::l    それは難しい質問ね……
            l:::::::::::::::::::::::l' _ `     '´ _ マ:::|::::::::::::::l
            l::::::::::::::::::::::|'lアミt、      ,ィ'三iヽマl::::_::::;!    私個人の考えで言うなら―――
.             l:::::::::::::::::::::|{ヘ彡リ゙      {ヘ彡l ' 〉´,ィ l/
.             ';:::::::::::::::::::|`ー''         `ー' ,'"´.ノ /
              ヽ:::::::::::::::|                ,'、二../
               ,.>、::::::::|ヘ、u        ,.イ |:::/、
.               ,'   ヽ:::::|、/.>,、  =ニ= ,.ィ''lレ' l/  ヽ、
            .;     ヾ' l/、;! `ヽ、__../ レ/      l
            ,イ         ';liヽ、     ,イ/      |
           ,'      ,,..ヘl|:l:|:l`ー‐''fl:|レ'        .|





310 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:26:19 ID:VitOqX520





             ___
          ,..ィ''"´::::::::::::::::::::::::`::...、
       ,.ィ'´.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
     ,イ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
     /.:::::::::::::::::::::::::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
    /.:::::::::::::::::::::::::::::::::/ \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
  ./.::::::::::::::::::::i.::::::::::/   ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ    「士は己を知る者の為に死す」!
  /.::::::::::::::::::::::|::::::::/      `ヽ、:::::::::::::::i.::::::::::::::i
 .,'.::::::::::::::::::::::::|:::::/         >::::::::::l.::::::::::::::|   だから、私を重用して下さる主家のため、
 l.::::::::::::::::::::::::::l/ー-.、     ,.ィ''´___,\:::::l.::::::::::::::l.   忠義を尽くし、一命を捧げる!
 l.::::::::::::::::::::::::::l‐-、 `      ',.---=tヾ:l:::;:-:、::::l
 .l.::::::::::::::::::::::::::l三ネ、      /l:三ミ::}ヾ l/.,イ i:l!    主家への忠義―――それが私の「士道」よ!
  、.::::::::::::::::::::::::lシノ       ゝニソ  レ / .l/
   、:::::::::::::::::::::::l¨´            lー'´ ,.イ'
   ヽ::::::::::::::::::::|            .,イ`¨::::/
     \:::::::::::::::i.            / l::::::/   ※「男は自分を評価してくれる人物の為に死ぬべきだ」
      \::::::::::lヽ、 ‐ニ二フ  ,.イ   l:/
        \:::::i  `it,、._ ,.ィ彡ル-ァ"
         \!  |;;;;;;;;;;;;;;ア゙




                         _...,、ィ:::::..、、__ ヽ.
                         /::´ ̄:ヽ::::::\:::`ヽ}.、、
                        /:::::/::::::::::::\:::::}::::::j!::::!
                          ム∠二ニ≧ヽ、:::/::::::ムイj
                     〈一≠≦イ/``//ヾ´"ヾハ:∨   (主家への忠義ねえ……)
                     |:::/´:彡 {   !{      } V〉
                         ノ/:::::イ ´ ̄ >〉、 ∠ ̄j′   (俺にとって毛利様は、ただの「雇用主」で
                      }{ク`'′弋えヾ   弋ソ '     命を捧げる程の存在じゃねえし……)
                     `ヾと         :   ′
                           ヾヘ.        ゝ ,′    (ま、バイトが正社員と同じ意識を持つ
                       j ヽ   , --, /      てのが、そもそもムリ筋だよな)
                       /:l\ \   ̄ .イ
                         ,.イ:.l:.:.:.l  \ ` ァ个:、
                       ,.イ:.:.:. l:.:.:.:.l  />/〉ヘ:.:.ヘヽ、、
                    ,..イ:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.l / o } } ヘ:.:.:.\ `:.ー.: .、、
               γ⌒:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:>":.:l/ヽ\ノノj\!V.:.:.く、:.:.:.:.:.:.:ハ





311 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:26:44 ID:VitOqX520




           /:.:.:_:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.l:.:.〉:/:リ:ヽ、
           ノ:.'´_:._`:.、:.;、ヽ:.:./:/:/'ノ:.:.:.:.i    (士は己を知る者の為に死す―――)
          ノ:´:.:.:,:/:rゝ/;tYl:Vム;.Y、ー':.ヽ;!
            l:.:,r:'´Y/   l:l ``′ ';.l ヽト:.:.:.:',    (ならば……)
         )k/:./l;'.__  l:!     リ ._リ';.`Y
         〉-;.:'l l _`ヾ、 _, 、, r'´_/. !r-!    (俺にとっての大将は、来原さんだ!)
         l 'Y';.l ´ 赱〕``    '近l ` リ< !
         ヽ.ヽヽ.       l     ,'-,ノ     (毛利や長州のためでなく、
           `';Y',     l,     ,' ´       俺はアンタのためだけに体を張る!)
           ,.rハ'´`丶、__ _  , ' __
             /: ヽ \   ヽー  /〉′.〉      (それが俺の「士道」―――)
        /:ヽ: : ヽ l  .!- ィ' 〉′ /ヽ、
        /: : : : ヽ: : :,ツ__ ...'`-'.、'  /ヽ: : :`:、.、  (「足軽の美学」だぜ!)
    ,. :':´:-: 、: : : : :ヽ:〈       !ヽ .l:_: : :>: : : !:.',
   f'´: : : : : : : :\: : :',:ノ ` ̄ ̄ `ヽ,' li: :`丶、: : :l: :l
  i: : : : : : : : : :-: :_ヽ: '、 ー----、ノ,イ l: : : : l: : :!: :.l
  !: : : : : : ; :-:-: : : `/:.!l     ' ,ll!:::', l: : : : !: :.l: : :!
  !: : : :./: : : : : : : /: : ',ヽ、ー ''ノ:!l::::',l: : : : l: :l: : : i





312 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:27:12 ID:VitOqX520




 ┏━
 ┃ ―――相模での勤めが終わった俺は、
    来原さんの紹介で松下村塾に入った   ┃
.                            ━┛




      /: : : : : : : : : : :.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::\
     /: : : : :,: : : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::\
    ./:.:.:.:.,. イ: : : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
    /::.:.:.:∧ |: : : : : : : : : :.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
    /::::::::,.ヘ N:.:.:.:.:.:.:.:.∧:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
   .|,.-、:::! fr Ⅵ:::::::::::::::|_」::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\     あなたは、何を学びに
   .|{ ∧ゝじ |::::::::i::::::| ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\    ここへ来られたのですか?
    iⅨ _ソ=r+―ト、├テヘヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::「 ̄ ̄ ̄
   |:::!「  tヘヽ::::iハ:::|ヽゞ_ ソ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
   !∧`ヽ   `ヽ|‐ヽ!   ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
   |:::ハ      `         \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
    .!ハ ヽー- 、_        /\:::::::::::::::::::::::::::::::::|
     .∧   ̄         /`ーァ:`:::::::::::::::::::ト、::::::/
      ゝ _ _ -‐ ´   ∧:::::::::::::::::::::::| ヽ/  ※入塾者には、必ず最初にこの質問がある
            |            ヽ:::::::::::|\|
            |          ヽ|\:|_,. -‐┐
            .l      ,. -― ¨  ̄       |




::::::::::::::::::::\::::::::::ヽ:::::::::::::/:ヽ
――::::、::::::::::'::,::::::::}:::::::::,:'::::::}
::::::::::::::/ > 、;; ;;ヘ;;;;'::::::::;ヘ:::::〈
::::::、-'//    ,':/  `""ヾ∨:ヘ
:::r ' |::!   |::|    U |::| }::ハ
::>  」::|_   i!::!      _!」 !ハ}:|
/   レ' ¨"≠レゝ  / リ/ j/      えーと……
    "モテエ    ,'ェァ /
  J        、   {         (来原さんに、行けと命じられたから来ただけで、
         u     ヽ |          アンタにも塾にも興味ないんだが……)
i            _ノ /
ヽ     ,  ____  /
 \    ` ー--- ' , '
   ヽ  u    ./
     ヽ __ノ

                      ┏━
                      ┃ まあ、入ってみれば松陰先生も村塾も、
                         それなりに好きになったけどな
                                        
                        けど、お前らの様に命を捧げるほどの思い入れは、
                        正直言って、ない                     ┃
                                                      ━┛





313 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:27:35 ID:VitOqX520




 ┏━
 ┃ 桂さんの従者になったのも、来原さんから
    「小五郎を守って欲しい」と頼まれたからだし……  ┃
                                 ━┛




                   /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
                 /:::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::i::::i:::::::::::::::ヽ
              /::::::::::/:::::::::/::::::::,:::::,イ:::::|:::::!:::::i:::ヽ:::::ヽ
           /::::::::::/:::::::,.イ:::::::,ィ:::,イ::::::/!:::::|::::::!:::::!:::::::ヽ
           ,'::::::/::::!:::/,イ::/ .!/ .|::::/ |:::::ハ:::::!::::::!::::::::::i
            !::::::l::::::レ',! ー-、    !/  !::/ !::ハ:,イ:::::::::::|
             !::::_」:::::::::! ..,,_`ヽ、_,.   ,リ  ´ _,..,_ !::::::::ハj
          !/f r.|::::::::!  弋エノ`    `'ィニ二_ /:::::::::!    なんでお前まで……
               k.ヤ!:::::::!           ゞzソ,. /::::∧::|
           |∧`Y::リ           i      //|/  ヾ
              !Tヾ  u.     j       //ノ
             ヤ. ヽ.            ,.イ:/
              r<´|.  \     -.-   / |/
             !  `丶、.  \   ー  /
           _/     `'-、. `'ー-r<´
       , -'" `ヽ、      `ヽ、 f`, \
     , -'´    ヽ `ヽ、      >く_Lr'´`ト、
   /        ヽ  \  /ヽO〉 |`r、.| `丶、
  /           \  \/\r‐=<. !`    `ヽ,
  /    _ --‐     ヽ    ヾ   ! ヽ      i
 /   /            !     `トー〈   !    /  |




.               /      __,,,...
               /     ノ´/:::::::`ヽ、
           //´⌒´/::::/::::/:::::::::::>..、
            |l::::::::::::::/::::/::::/:::::: /:/:::::ハ
          _/:|i:::::::::::::i::::::l::::/::::/:/::::::::::::::::ヘ
            /∧∨ヾ::::::∨:::ヾ:::/:/∠´:::::::::::::::ハ
          j/:::ヾ;;ヾ::;;/ヘ∧ヘ∨/ヘ::ヾミ:::::::::::::/:::〈
          /:::::::::ミ  /  |/      ヾ:j `ヾ:トイ:::::::::}
.        〈::::::::::!′ /  |      i:|   i:|Ⅵ::::::::{
        Ⅵ::::l  _|   i         リ  リ_ Ⅵ::::::}
         レヘ;   |`>,ゝ、    ,ム"´/   jヘ;/   俺には俺の美学ってのがあるんですよ
         にハ  弋丐ゞ `    ´イ丐ア  ,リこ}
         い:ハ   `ー'′     `ー'′ ハ ソ
            `ヾヘ         ,!       /ソ'"
              ヾ;、       〈:!        /′
               ヽ      ` _ ,  , ′
              iヽ   ̄、..__    イ|、
              /lj \    /  !ヘ
                / !     ー    | ヘ.     ┏━
              _,..イ  ヽ       /   ヘ.、、  ┃ 桂さんが幕府に捕縛された時は、側で守るために、
      - ‐ ´ /   /i `ヽ   / l入   ヘ  `    わざわざ俺も自首して一緒に捕縛されたっけ……  ┃
           /  /;;;;;ゝ、O i  / /;;;;;へ  ヘ......                                    ━┛
             / /ヽ`ヾ;;;;;;`ゝヽノ,// ノ \ ヘ
           ´   \ `ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;/       ヽ
                    ヾ;;;;;;;;;;/





314 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:27:58 ID:VitOqX520




 ┏━
 ┃ 「航海遠略策」の破綻が原因で
    来原さんが苦境に追い込まれた時は―――

    長井雅楽暗殺計画にも参加した          ┃
                               ━┛


                       _...,、ィ:::::..、、__ ヽ.
                       /::´ ̄:ヽ::::::\:::`ヽ}.、、
                      /:::::/::::::::::::\:::::}::::::j!::::!
                  ム∠二ニ≧ヽ、:::/::::::ムイj
                   〈一≠≦イ/``//ヾ´"ヾハ:∨
                   |:::/´:彡 {   !{      } V〉
                 ノ/:::::イ ´ ̄ >〉、 ∠ ̄j′
                    }{ク`'′弋えヾ   弋ソ '
                   `ヾと         :   ′     なんでお前も参加してんの?
                   ヾヘ.        ゝ ,′
                     j ヽ   , --, /
                        /l\ \   ̄ .イ
                 ,.イ:.l:.:.:.l  \ ` ァ个:、
               ,.イ:.:.:. l:.:.:.:.l  />/〉ヘ:.:.ヘヽ、、
            ,..イ:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.l / o } } ヘ:.:.:\:.:.`>.、




                    _
              _∠´ ̄  ̄、 `` ー= ̄`、
           /       \/     丶
             /   /    /`ヽ/‐ニ二 、  \_
          / _∠=-ァ' /l /ヾ゙'"´´^、l ヽ 弋`
        /     ∠// ∧/        ', l ヽ  \
          ´Z/    / /! / ′     _L.A ',   }
        / /      l  l l l         / l/ l  〉/l/
          l ! l l /‐-ヽlL_l       〃 __ l /〈
        ', l、l、 l、ハ ∧ヽ `_≠ー '  i ィ考`/,r、^
        ヽヽ\ヽ!\ハ.fヾ葵ヽ   l `´ /クノ       松陰先生の敵討ちだぞ?
                ヽf'ヽ\ `´          /ノ        参加してなにが悪い!
             ゝヾヘ、 u     ;   /
             ,〈 Vリ`\     `"  /          むしろ、お前の参加が不思議だよ
.            / ヽ\  丶.  -‐ ´ /\         そういうキャラじゃなかったよな?
          ,   ' ´    〈.  \_`> _.∠ / ヽ
      /           \     ̄´   ./     ゙ ヽ
     /  /           丶、    _/         ヽ

                                ┏━
                                ┃ 長井を殺せば、長州はケジメをつけたことになる

.                                   そうすりゃ、来原さんも楽になれると思ったんだ   ┃
                                                                ━┛





315 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:28:20 ID:VitOqX520





     / ̄ ̄\
    /   _,.ノ  ヽ、_         つまり……
    |    ( ○) (○)
   | U  (___人__)         伊藤さんは松陰先生への想いや、
    .|       __ノ__         尊皇攘夷の志や、
    |     _/ ___\ヽ_       長州藩への奉公なんかには興味なく…
     、    '-/____ヽ  |
     ノ 、 ._'-〈  、ヽ  |      ただ、来原さんへの忠義で動いてる
    ,´         ヽノ}   |
   /          {   /       そういうことですか?
  ./  /       /   {




      ノ|      ,_、
      |リ,_._,- ̄ ̄___ `'"`-- 、
     /|`   /<´:::::::::::─-  \
    ./ ∧ r' r:::  _ ,  ::::::::::::ヽ
   ( 」:::::  ,,、.r !⌒  リ ||  __ヽ    そこまで極端じゃねえよ
   ./r  i'`"`  ヽ|  ._ |ノ | ,--、|
  /∧|`'     ,/ ̄    ヽ::::::::::::: }    俺にだって尊攘の志はあるつもりだし、
  / ´ |` ̄ヽ   r兒`リ   ミ r─, リ     村塾や藩に愛着はある
  {.!  ヽ乍|.|    `'~     ∨ '-.!
     ! `'ノ   ''        リ::/       いくら来原さんに怒られても、
     |  ヽ      u    __,,,ソ       女好きはやめられねえしな
     i  --──'     ノ |::ノ
     ヽ   -      /  |         けど、やっぱり来原さんが別格なんだ
      .`      . イ    |へ
        .ヽ___./     ノ  \      俺にとってはな
          /|     /    ハ
        /  ハ    へ'    ノ  ``ヽ




317 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:28:56 ID:VitOqX520





                   ,, ''
                  r‐{!─--...、
                /:::::ヘ::::::,::'::::::\
                   〉ヾr-rik ,:::::/::::〈
               〈::::/ メ、| `「∧:::::::}        それに―――
                    }┤ェァヽ ノ'"`}:::/
                ヽ|   j  ⌒/ }          来原さんは、松陰先生や桂さんの同志!
                   !  r===ァ /ノ r‐,
                     ヘ. |   /ノ __ { (        誰もが知る、毛利の忠臣!
                     __j >=</{--、 〉-、
                 / '´ /i{ _∧/:: {- 、 〉ー ヽ    俺が来原さんに従うってことは、
             /   i /ヾi!彡ヘ:: / {-、 /!}..   }    結局、お前らと同じ道を行くってことさ
          , ヘi  i|  i! { 7 / ヽ/  ¨「_〃::::::/
           / ´`} i|  i! /7 /  /―ァ ゝ-:::::/.      なんの問題もないだろ!?
            |  ニ} i|  i!/ | / /fM | ::::::::::/
         ,|  r/ i|  !' i! / X    ノ ..::::::::/




                    _
              _∠´ ̄  ̄、 `` ー= ̄`、
           /       \/     丶
             /   /    /`ヽ/‐ニ二 、  \_
          / _∠=-ァ' /l /ヾ゙'"´´^、l ヽ 弋`
        /     ∠// ∧/        ', l ヽ  \
          ´Z/    / /! / ′     _L.A ',   }      要は、俺たちにとっての松陰先生が……
        / /      l  l l l         / l/ l  〉/l/
          l ! l l /‐-ヽlL_l       〃 __ l /〈.        お前にとっては、来原さんということなんだな
        ', l、l、 l、ハ ∧ヽ `_≠ー '  i ィ考`/,r、^ヽ
        ヽヽ\ヽ!\ハ.fヾ葵ヽ   l `´ /クノ _,、
                ヽf'ヽ\ `´           /< \ヽ-、_
             ゝヾヘ、 u     ;   .〈 ,、 ヽ ヽV   `>、
             ,〈 Vリ`\     `"   /    ,イ  /   〉
.            / ヽ\  丶.  -‐ ´/   /   /___   :l
          ,   ' ´    〈.  \_`> _.. ヘ   < /  l      l
      /           \     ̄´   .∧    V    !     ',
     /  /           丶、    _/ ヘ.    Vヲj l     ′




319 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:29:29 ID:VitOqX520





          ,r   ヽ、  l. 、 リ\
         _/-_ニ._ヽ ヽ ノノ/り ヽ
         ,レ'´_,.rへ/,ヽV∠rヘ‐、/
         l /´ ,リ  |l    l | l }.、 〉    お、上手いこと言うね!
         ( { イ{.-、_|     リイ | _!
         f^ヽ| ‐ヶt`ー '乏iナ リ l     たしかに俺にとって、
         ヽ、`l     l    ,' ノ     来原さんこそが人生の師だ!
          ヽト,.._    !    /´
.          ,r'〈ヽ. `ヽ--‐ ノ,.-、
        ,rヽ ヽ`l   L..ィく/  /、
      /  ヽ  ソ_..ヽ-、′ハ `ヽ、
    ,∠-¬- 、 ヽ l .___ ヽ,'、.__〉  | ',
   ,'        \. Y     )ハ  `l.  l |
    |    __   Yト.  ̄ ̄ 〕´ l|  l  l. |
.  |   /   `ヽ ハヽ 一ニイl| ヽ   | |  |


┌──────────────────────────────────────┐
│来原は豪胆で克己心に富んでおり、学識も深く達していて、文武両道の達人であった    .│
│                                                       .│
│その意思の強固なること、生まれてこのかた今日まで、                      │
│いまだかつて他にこのような者を見たことがない                          .│
│                                                       .│
│私は来原から一生忘れることのできない好教育を受けた                     │
│                                                       .│
│                                       伊藤博文           │
└──────────────────────────────────────┘





320 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:29:54 ID:VitOqX520







    ┌─────────────────────────────┐
    │―――だがこの夜、伊藤は人生の道標を見失うこととなる……    .│
    └─────────────────────────────┘




.



322 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:31:20 ID:VitOqX520





定広の説得で、来原は「暴挙」を思い止まることを約束し、藩邸の自室に戻った

―――だが、結果論から言えば、この時の来原を独りにすべきではなかったのである




       /.::.::.::.::.::.::.::.::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::::::::::::::::::::::::::::::::ム
      /.::.::.::.::.::.::.::.::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
    /.::.::.::.::.::.::.::.::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ム
    ,'.::.::.::.:.ヽ::.::.::.::.:::.:::.:::.:::.、:::.:::.:::.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
.   l.:.:.:.::.::.:::l\.::.::.::.::.::.::.::.::.:ヽ、:::.:::.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
   |.:.::.::.:::.::::|  \.::.::.:::.:::.:::.:::.:::ヽ:::.::::::y⌒ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::l     私が忠義と思ってやったことは、
.   l.:.::.::.:::.:::|   ,イヘ、:::.:::.:::.:::.:::.::マ::::;' /  ヽ::::::::::::::::::::::::::::l     すべて不忠不義になった……
    V.::.:::.:::.:、  {ll ィャ `二ー―--マl .l-、   l:::::::::::::::::::::::::/
    V.:::.:::.:::ム  ` ヾ,ィ⌒` 、     ヾ Lノ ./::::::::::::::;:ィ::::/       自分自身が誤っただけでなく、
.     マ.:::.:::::::ミt、 '"゙´    }        ,.イ::::::::::/ l:::/       他の人たちをも誤らせてしまった……
      'マ::::::::::::::ミi    `ー''゙       -‐' |:::::/  l/
       \:::::::::::リ               |::/    .l        みんながどう言おうと、
        \:::/               l/     |        私の「士道」が、自分の不忠を許せない
.         ヾー-、            ,.ィ      .|
           ヾ/ ー‐、__.       ,. ' |    ___L.. --‐‐‐、
                  ̄`ヽ、_/  ,l.-‐''"´         l
                        /                 l
                     /                l
                    /                 ',





323 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:31:52 ID:VitOqX520





 γ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
 |  松陰……     |
  乂_______ノ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                         ハ/////////////////////////////////\
                       i!////////////////////////////////////\
                         i!////////| \//////////////////////∧<./ヽ
                          |l////////{  `ヾ//∧`ヾ/////////////ヾヘ `ヾハ
                          |lⅧ//.{///| `ヽ ヾ//ハ `ヾ///////////ハ }   ヾ}
                          | Ⅷf^メ!//fr z 、\ 寸/ハ / \//////////}
                       Ⅶ  Ⅶ乂_込乃、 Ⅳ/} ,ィf迩ツⅣ//ハl}///i!
                          从  ハ}|( ` ¨ ´ )=Ⅵ ` =彡)`寸刈∨/|
                          _ ....}ーz从   ̄     ` ー‐ ´  ム寸/∨i!
                    ,........´ ̄ ̄................刈ヘ              刈//{′.....
              /........./  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ _  ` ´      ∧ }/八................`....
              ............./  、         \ヽ }、 ‐- 、   /  刈|.................................`
            /...../ `ヽ          、 ヽ ヽ刈       ´/  / } l.........',.........................
              ム..く    \ ,.へ  ー__ノゝ 〉 ノ ー ´  ./ ./ /  !......................................
         ,......´/..........`...、    〈.............7..|......に__.ムイ  ヽ     ´ /  }.............}........................
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                   γ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                   | 私は、あなたの「正義」を否定した……   |
                    乂_________________ノ

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       ,.ィ'´.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::┛┗
     ,イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::┓┏
     /.:::::::::::::::::::::::::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ       いいかげんにしなさい!
    /.:::::::::::::::::::::::::::::::::/ \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
  ./.::::::::::::::::::::i.::::::::::/   ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ      実行不可能な策を振り回して大騒ぎ……
  /.::::::::::::::::::::::|::::::::/      `ヽ、:::::::::::::::i.::::::::::::::i
 .,'.::::::::::::::::::::::::|:::::/         >::::::::::l.::::::::::::::|     あなたのやってることは、
 l.::::::::::::::::::::::::::l/ー-.、     ,.ィ''´___,\:::::l.::::::::::::::l
 l.::::::::::::::::::::::::::l‐-、 `      ',.---=tヾ:l:::;:-:、::::l     ただの売名行為よ!
 .l.::::::::::::::::::::::::::l三ネ、      /l:三ミ::}ヾ l/.,イ i:l!
  、.::::::::::::::::::::::::lシノ       ゝニソ  レ / .l/     忠義でもなんでもないわ!!
   、:::::::::::::::::::::::l¨´            lー'´ ,.イ'
   ヽ::::::::::::::::::::|          し .,イ`¨::::/
     \:::::::::::::::i.            / l::::::/
      \::::::::::lヽ、 ‐ニ二フ  ,.イ   l:/
        \:::::i  `it,、._ ,.ィ彡ル-ァ"
         \!  |;;;;;;;;;;;;;;ア゙
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326 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:33:31 ID:VitOqX520





                   ,. ィ'':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、
                 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ、
.               /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::':,
               /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':,    フフ……
               l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.   \:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':,
.              l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/     \:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l   それがいつの間にか、
              l:.:.:.:.:.:.:./ ̄`ヽ   '´`ヽ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}
              l:.:.:.:.:.:イ フ二t.、    ,イ二|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i   あなたが「正義」で、
               ';y ̄ヾi {ちぇj`    はァト:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;'
              `、 ヒム `ー'      `~:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/    私は「不忠の臣」―――
                ゝー‐ヘ          :l:.:.:.:.:.:.:./
                `マ:;:| ゝ、  -=≠'  ,..イ:.:.:.:/  ト、   なんでこうなったのかしらね?
                  ヾ   `:i 、 ___,./i  |:/   ゝ'
                      ._}     :{_!'
                     /;;rj     マ;;:;\
                     /;;:;;!i     l;;:;;:;;:;;\




    γ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
    |.  私もそちらに行くから、久しぶりにあなたと意見を戦わせてみたいわ……     |
     乂_________________________________ノ




   __,,,,,_                               r‐、
  ̄    `"'ー 、,,._____                       |: |i.γ⌒ヽ/⌒ー=ニ二ニ
 ..:.:.:::::::::{::.:....    ` ̄´ノ                     |: ||(    \   ` ̄"¬
 ;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;_    __∠、_____________ ________.|: ||Lト、    \
          ̄ ̄    「!                  |    ::|: |  i!ヽ、     ヽ
                |i                    |    ::|: |  i! ||ヽ、
                |i___________|     :::|: |  i! ||  入
 .__                |i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::|: |  i! || ./  \
 > `ヽ、  _..,,..        |i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::|: |  i! ||/    \
     \γ   ̄`ヽ ..__|i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::|: |___i!/´ ̄ ̄`""''''''
 \    ゝγ ̄)   ` ̄i}. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|: |/
   ` 、    `く    /                           |: |にニゝー-― 、._
 ヘ   `>、_  ノヽ-′                          !:_!          ``ヽ
   ヽー ′  ̄





327 :名無しのやる夫だお:2014/11/24(月) 21:33:55 ID:RXnpXHfQ0



ああああああああ


328 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:33:59 ID:VitOqX520





            :,:           :(::)
            /⌒''⌒) :,,゜      '         ,,,,,,,
           (:::::::::::::::!'                 (::::::)
           ヽ::::::::';'''                 ''``   。
           τ'::/ .;:
            )/
    ┌───────────────────────────┐
    │来原良蔵 長州への不忠を詫びる遺書を残し、自決―――  .....│
    └───────────────────────────┘
                               `'''`~''・    ' `
     f''`⌒(     ,,,,               !:(',,,,、              ::,,,,,、...
     ,!,,,、(     /::τ             ノ:::::::::::::::::)          。  !::::::::::`! 、
 :.、          !:::(     ノ::`!   o   (::::::::::::::::::τ            (:::,,;,;,、; 。
       ゜     (/      ⌒・ .   ・、;::::::::::::;;.;`` ''
     ,,、..   //   ノ'          //'''`'`'` `       ..,,.. _,,,.、 ・         ,, ...:・..
  π /;::::::::(,.,.(;;;::::(   ,,.,  ・っ                    ;,;;( ):::::;.    c::── '`'''::::::::::;''
   ):::::::::::::::::::::::::::/  '''''`   `        '`                     ⌒ ` !.:::τ'' ``
 τ !::::::::::::::::::::::::::::)/,,,,, γ               :'`'``:!
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329 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:35:02 ID:VitOqX520





―――翌8月29日の朝、様子を見に行った人間が発見した時には、すでに遺体は冷たくなっていた……




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  .!'l:.:.:.:.:.:.:.:.l: :.:':!: :.l/: : :.l:./: : :.l:./: : l;/: :.',:.:
   l:.:.:.:.:.',:.:l:._:._: ': : : : :!': : : :.!': : : :'__ l:.:
   .!:,'`i:.:.',:!: : : : :``:.‐、: : : : : -‐'´´: : : : :l:.
    ',lヽl:.:.:l`: :____: : : 、: : : : : :.____: :l:
    l l l:.:.:l: :'ゝ_{:::。::},: : : :、: : : : ' 、.{::。::}_/`        …………
    ヽ、l:.:.l: : : : :  ̄: : : : : i: : : : : : : ̄: : : l
     ヽl:.:.l: : : : : : : l: : : : : : :.l
      .',:.:.:l  : : : : . .l  : : : :  l
      .i:.:.l   .  . . . l   . .    l




             ヽ { レ'´  / /    /´ ̄ ̄`ヽ
            >ゝ\  l / / /      ヽ丶
            / {  > ヽ { /⌒V'´ ̄ヽヽ     ハ
            ヽ ヘ ! 厶V{/ /l |    Vl≧   `ト、
            〃オ''l 「::::"゙`´:::::::!l  , イ¨ jl ヽ   ヽヽ
           /イ | _{ l::::::::::::::::、_リ/::::___,_:::::::ミ_>‐マ仆j
           / ハハ 下二ー、:::::::::::´仟歹 ’:::::::::::::::匁} 〉  ウソだろ……
           { l.  }∧tヘヒ弍 }:::::::::::´:::::::::::::::::::::::::r‐1イ'
           ヽ!  ゙ヽ',::::´:::::::ノ           、_//
                l     ヽ           ∧ /
                ヽ             / Y_
                 丶   rz=ニつ    ,イ  }八 __
                   \   ‐    /   /  〉 \
                    \    /    /  /   ヽ_
                     >ーく    /   /     | `ヽ





332 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:35:44 ID:VitOqX520




     /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.ヽ、
     /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:| :.;ハ.:.:∧ .::.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ト、 .:. |.:.l | リ V .ト、 .:.:.:.:.:.ト、.:.: l
.   ,′.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. V.:.Ⅳ |/   V.| \.:.:.:.| \|
.   l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: r‐∨─── ' |/ 、__ レヘ:|
   从.:.:.:.:.:., ┐:.:.:.:.:.:. イ .:.|:::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::/;;;;;`,ハ/.
.   jイ.:.:.:.:/ -ミ.:.l.:.:.:.:.:.:| .: |:::::::;;;;;;;;;;;:::::::::::::j{ ;;;;;/.:.|
    |.:.:.:〈  (ヘ.:ト、 :.:.: ト、.:|          〈;;;;; レヘl       死に急ぎ過ぎだろ、良蔵……
    ∨.:.:.\ ` リ、', .:.:| リ             \ |
     Vヘ.:.:.:ヽ __ ,ハ :|            ノノ         妹や甥っ子たちに、なんて言やいいんだよ
       Ⅵ.:.:.:. ∧ V           '´ イ
       リ|.:.:.:.:.川\            /
        Ⅵ.:.:.:,イ  \      ` ̄二'"/
        イ^V      `:...         /
.        __r┴- .__       ‐ァ-- '′
     /',、|      ̄ ¬‐- 、 ├- _
   /','、,',、\        /L |   丨




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木戸孝允【桂小五郎】は、後年、来原の次男・正二郎を養子にした(欧米留学中、病死)
さらに来原の長男・孝正を、自分の娘・好子と結ばせている

ちなみに孝正の長男が、昭和天皇の側近であった政治家、木戸幸一侯爵であり、
次男が東京工業大学・学長の和田小六である
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333 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:36:49 ID:VitOqX520





  ,/::::..:;;;:::..::.:;:;:;;;;;;;;:.:.:.:;;:;:.:.:.::;:;::;.:ヾ,,
 メ..:;;;:.;:..::;;;..:.:;:;:::::::::::::;.....:;:.::;.;:.::;:.:;:.;:.:ソ、
 {`;.::;;;:;:;::;.;;;.::::.:;.:;.:;.:.:.:.::.:.:.;:.;:.;:.;:.;.:;:.:.;.:;.:;:}
. ,ゝ:;:;:へvヽへ、、.;;:.:;::.;:.:;;.;:.;.:;..:;.;.:;.:;:.;:.;:;彡
(∧,メ`ヾ:\.\ソ `ヽ,.;:;.:;.:;.:;:.:;.:.:;.:.:.:..:.;.;::;:ゞ
//f.   `、|  リ  ヽ.;:.;::./テミヾ,;:;.::;.:.::;;:.}
/ {    レ      メ;:/〃 i| }.::;.::.;;:::;..}    来原さん……
 `、   ,,,,,,.彡     y イ,,//:;:.;;:;;.;:.:;彡
  ト、.ゞ"'、,_ニ-=     , こ八.::;;:.:.;:;.:;.}     アンタの不器用で真っ直ぐな「士道」―――
   、;}           rソ  ヾ,;,;;;:;.:.}
   y           i   ヽ:;:;::リ      たしかに、見届けましたよ……
   <  ,         .ノ.    ヾルi
   `ゝ"       . /:;.:     >、|
    ` k=--    /:.;:;.:      ヽ,,
      ゝ    /:;::;:;       / ゝ、
   ,, -=^ヽー へ、        /    ヽ
 ,-""        ヽ     /       リ;,
イ            \  /          ヾ




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伊藤博文【伊藤俊輔】は、後年、木戸と来原を比較して、こう語った

「世を渡るすべは、あるいは木戸の来原に勝るものもあるだろう
しかし、その学問、見識、人格に至っては、来原がはるかに木戸より上にある」

伊藤は松陰神社に来原の墓を建て、「松永義烈居士」と刻し、従四位を贈り、師を讃えている
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334 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:37:14 ID:VitOqX520





                      ┌──────┐
                      │            │
                      │            │
                      │            │
                      └──────┘
                               ┌────┐
                               │        │
                               │        │
                               └────┘
                          ┌───┐
                          │      │
                          └───┘





335 : ◆4FdnDrilC.:2014/11/24(月) 21:37:55 ID:VitOqX520





―――閏8月2日 高杉晋作、江戸に到着




                    ィi〔:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:..、
                     /:.:.:.:.:./……─=ミ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
                ,厶ィ:.:.:.:/____ __ 、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
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