原作・塩野七生 著 ローマ人の物語1
「ローマは1日にして成らず」
*ですが、wikipediaとか他の本とかもたまに参考にしてます。
*そしてわりとオリジナルの部分あり。史実・原作重視ですがフィクションです。
紀元前390年夏、イタリア
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/´ `ヽ, |,
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/ ) `~|
`) 。キュージ`|
~\ |,
く,,_ 。ウエイ \
`\ ◎ローマ `"-,_,,-ーっ
\ /
`ヽ,-,_ `ヽ,,
ヽ,_,  ̄`ヽ,,_
`っ ,,-,,_ ~ヽ,
`ヽ, _ / `ヽ )
~ |, (_, し´
) `ヽ,
`),, _|
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_) ノ´
(__ノ
やる夫達はローマ共和国を作るようです
第22話 「ローマ陥落」
607 :
◆yxZlGN83jM:2011/09/12(月) 20:02:41 ID:bHd4xGkg
紀元前390年夏、ケルト人系の蛮族、ガリア人が大挙、南下しはじめた。
,,、,、、,,,';i;'i,}、,、
ヾ、'i,';||i !} 'i, ゙〃
゙、';|i,! 'i i"i, 、__人_从_人__/し、_人_入
`、||i |i i l|, 、_)
',||i }i | ;,〃,, _) ヒャッハ~っ!!
.}.|||| | ! l-'~、ミ `)
,<.}||| il/,‐'liヾ;;ミ '´⌒V^'^Y⌒V^V⌒W^Y⌒
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Y,;- ー、 .i|,];;彡
iil|||||liill||||||||li!=H;;;ミミ
{ く;ァソ '';;,;'' ゙};;彡ミ
゙i [`'''~ヾ. ''~ ||^!,彡ミ _,,__
゙i }~~ } ';;:;li, ゙iミミミ=三=-;;;;;;;;;''
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;;;;;;;;''''/_ / | | `ー-‐'´_,,,-',,r'~`ヽ';;:;;;;;;;, '';;;-'''
''''' ,r'~ `V ヽニニニ二、-'{ 十 )__;;;;/
↑ガリア人のみなさん
今までとは格が違う、本物の蛮族の登場である。
608 :
◆yxZlGN83jM:2011/09/12(月) 20:03:11 ID:bHd4xGkg
彼らの戦術は、戦車軍団による突撃からの、歩兵、騎兵による攻撃。
兵車
∧,,, ∧,,,
(゚-;;゚#) ∧,,, (#゚;;-゚)
<×=━━O━と;:)(#゚;;-゚) /i:i:つ、
|‐--、.つニl:l=]‐l>\ ハハ__ハハ__
/ ̄\ ̄ ̄ ̄ ̄| ー-ミ ゚_')゚_')
|‐○‐| (ニニニニニニニニ) ノ " ノ
\_/-------´ || ̄||^||´||^||
剣兵
∧,,,
(#゚;;-゚)
( :0)i:i:i:iつ=[{三>
~(;;メー-つ
ε= (;:/´
ホースメン
∧∧
(*゚ー゚)/ヽ
( つ≫─l>
~(,, ミ ゚__\/
彡(`U"" ノ
> ̄>^>
その勇猛さと凶悪さは凄まじく、エトルリア諸都市は続々と陥落した。
609 :
◆yxZlGN83jM:2011/09/12(月) 20:03:38 ID:bHd4xGkg
彼らの攻撃を受けたキュージからローマに救援要請が来た。
が、それどころではなかった。
____
/_ノ ヽ、\
/( ●) (●).\
/ (__人__) u. \ えーと・・・
|ni 7 ` ⌒´ . |n
l^l | | l ,/) U l^l.| | /)
', U ! レ' / . . | U レ'//)
{ 〈 ノ /
..i, ."⊃ rニ /
."'""⌒´ `''""''''
当時のローマは、平民がごっそりウエイに離脱。
しかもカミルスを追放してしまっていた。
そしてキュージからローマまでは120キロしかない。
ヤバイ。マジヤバイ。
610 :
◆yxZlGN83jM:2011/09/12(月) 20:04:02 ID:bHd4xGkg
____
/ノ ヽ、_\
(⌒ヽ (○)}liil{(○) \
\ \/ (__人__) \
\ | ヽ |!!il|!|!l| / | と・・とにかく軍を!
\ |ェェェェ| / 撃退を!
(⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ く
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ
\ ヽ γ´ 7
\ `、 ( /
,.-―――― リ、/ /
弋 、_____ノ ` /
\ \ \_ノ
\ \
\ ヽ
\__)
*ポピリオス・レーナ
防戦を指揮する破目になったのはポピリオス・レーナら、6人の軍事担当官。
しかし、量、質ともに頼りない軍団になってしまった。
611 :
◆yxZlGN83jM:2011/09/12(月) 20:04:29 ID:bHd4xGkg
そして・・・
∧_∧
( ・∀・)
==○====○===X二>
/ /(_) <<;;;:'⌒;;.'つ
(__) /| ヽつJ;・;;';; ∧∧ ,、,、
lX/ <:::::..^),. (゚o ゚il)(o;,,)
// ヽ;:,ζ;;・.:. / つ._,,O
/∧_∧ し´∴;;,;;:,.,.;:, / 〈
(^( ・∀・)つ :;, ;: ;,; (_/ ヽ)
//\ ( ∧_,,, ,.;:・:,、ノvヽ
// ) (__) と'⌒@(;;゙o;;。)つ ;:,.〉 〉ヽ)
(__) と;;;・;; (/
∧_∧ ∧ ∧
( ・∀・) ヾ\ (゚Д゚'il)
==○====○===X二> ∧_∧`\ /0 #;つ
/ /(_) と( ・∀)ヾ ) ー‐‐ニニ =======/ ,:;*===X二;;>
(__) ヽ ○ (_/ ;.8;.) ;
/ ∧ \ .;∞;∞;;;, ・
(__) (__)
テヴェレ川上流の戦いで、ローマ軍はあっさりと敗北。壊滅した。
612 :
◆yxZlGN83jM:2011/09/12(月) 20:04:53 ID:bHd4xGkg
無防備都市と化したローマも陥落した。
城門すら閉じられてなかったと言う。
、ヾ 从从从ノ,,
ミ:::::::::::::::::::::::::::彡
ヾ::::::::::::::::::/"
Ⅵ:::::::/ /`ヾ
∧Ⅵ〃 / ハ
| ゞ=彡'' .メ iミ
〈__, 、___〉____ |ミ
}:::::::=::::::::::ノl ̄7フ{
______ ゝ. /i 、 / /i ミ
/ニ二三三≧x八 r==ァ /.::| ミ-=ニ二三三≧x
/ニ二三三三才" l |/ノ / /ニ二三三三三三彡
ニ二三三才"⌒ヾ ー=彡 /=ミニ二三三才く ̄
 ̄\ニ二三{ }} `ヾ. /{{ 十 }}ニ二三才".:::::ハ
\二三ー=彡 Y´ ゞ=彡 { ̄ ̄`ヾ:::::::::::}}
`ー=ニ才" | /:::::::| ー=彡
人 | l:::::::::| |
これ以後、ガリア人によって7ヶ月も占領されることになる。
613 :
◆yxZlGN83jM:2011/09/12(月) 20:05:18 ID:bHd4xGkg
ローマ人は、戦えない老人、篭城組みとは関係ない女、子供を切り捨て、
壮健な若者のみでカピトリーノの丘に篭城。
_ _ __ ___ __ __ __
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l\{\ |\ \ ̄ ̄ ̄ /十ヘ'|| ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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この丘は非常に防御に適していた。
ここのユピテル神殿を落とされては、ローマも終わりと思ったのだろう。
614 :
◆yxZlGN83jM:2011/09/12(月) 20:05:49 ID:bHd4xGkg
ト、ハ/:::7
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ミー::::::_::_::::::::::/ ト
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彡ト、__r──=ー- マ } (
彡| ’::.. ̄`7 ゞー{l r' ヽ
彡人ノ:::. /ー=ミ / ゞ=ミ {
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|////////_彡'`ー=:====:=彡 _ノ ー=Ⅵー=彡''ニ二三{{ }}
ト-=彡´ ̄ 、i:::::::::::| i Ⅵ::/ニ二三 `ー=彡''
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|::::::ゞ::: /|:::::::::::| 人 /ニ二三三三彡''
ガリア人は残虐の限りを尽くした。
ローマ人達は殺され、暴行され、略奪され、奴隷にされ・・・
さらに神殿、元老院議場、屋敷、市場は焼き尽くされた。
615 :
◆yxZlGN83jM:2011/09/12(月) 20:06:12 ID:bHd4xGkg
ローマ人達はカピトリーノに迫る敵をたびたび撃退。
しかし、食料が尽きてきた。
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/ ( ●) ( ●) .| `⌒´ノ
| (__人__) i __ ヽ_ ノ
_ヽ__ `⌒´ / __i\_\_ / ヽ ゙ヽ7ノヽ
|| / ヽ ゙ヽ7 ノ⌒i __i\_\i\_\_\__ i V .i |
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そこで、身代金を支払い、帰ってもらうことにする。
300キロもの金塊だったという。
慣れない都市の生活に飽きていたガリア人達は、これを了承。
616 :
◆yxZlGN83jM:2011/09/12(月) 20:06:36 ID:bHd4xGkg
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_|_|_,工工]エlエ}//.::::/v、::.;.;... ;.w;ヾ.:゙;;ミ゙':ヾvv'w:,ゞ;;;ヾ.:;ゞ彡ゞ/.\\:|エエ{工[工工
__|二l_l工工;エエl/,,;;,/ ....-::.;.;::.::::-..... .. .... . ... ... .`"''、v,;.wVゞ;v;ゞ;';\::..:\{エlエ[工工工
_|_|_l;;工工;エエl-_L-|,,;..v、 ....::. ::: .:.;:へ.;.'.. ._... .'.. __ `.';;::.._/\二:トニH.{エエ[工l工工
、.v,,;..v、, 工工エエ|-l_ L|vゞ;ヾ.:゙;;ミ゙',,,ゞ、.v,,;..v、 ~~. .::/vへ\-/:/\へ . 、.v,,;.v<|ニHニ|エエ}工]工[ニ
ゞ;爻彡ヾ;ゞ;yゞ、.vk,,..vl,|ゞ゙;ミ゙、.v,,;..v<>'ニニTニニTニTニ>/./,:、:.:.\;ゞミ.:ゞ;y;、HニH.kv,l.v[工;工工
”v:";v;oゞゞ;yゞ ゞ;爻彡ヾ;,,;..v、,...:/ ./:/.ー~「l─「l─「l-|:|./ <;~~`.::: llニコ;;::/>.爻v;oゞ;ゞ彡ゞ゙;
.:゙;ゞ;ヾ.:゙;;ミ゙':,oヾv”v':,ゞ;;ミ゙'爻。....:~~'~<二二二>~ ~~ ~/ <\\ ゞ;ヾ.</:ゞ;yゞ゙;;ミ゙':,;oゞ;ヾ;
.:゙;;ミ゙':,”:";oヾv;;ミ゙'爻vゞ;ヾ.:゙;;ミ゙':,;.;:: .:. .... ..' . ....::.;.~~`´:~:.::~~.~`.... .. . __ ゞ;ヾ゙ヾ;ゞ;yゞ;ミ゙':,ゞ.彡
こうして、ローマ人達は何とか窮地を脱した。
しかし、彼らが失ったものは余りにも大きく、多かった。
第22話「ローマ陥落」終わり
つづく・・?
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でも、塩野はぼかしてるけどこの事件って本当はローマ側の自業自得なんだけどね。リウィウスも、これに関しては、ローマ人のほうが蛮族と呼ばれるべきだといってるし。
というのも、ローマは元々エトルリアのある都市から、その都市と対立関係にあるガリア軍との交渉の仲介を頼まれたんだけど、その交渉が決裂したときに、ローマの使節の中の一人が勝手に戦闘に参加して、無警戒のガリア人族長を殺害してしまう。
ガリア人はこの重大な犯罪(当時の慣習では、使節は身の安全は完全に保障されるが、戦いに参加してはならないとされていた)に、ローマを滅ぼすべしといきり立つが、ガリア軍の司令官はことを荒立てずに、交渉で問題を解決しようと使者派遣したんだ。
ガリア側は、犯罪者の引渡しを求めたが、ローマ側はそれに対して、犯罪を犯した当の本人を軍の護民官(当時は元執政官も立候補するほどの超要職)に選出してしまう。簡単に言うと下手に出た相手にFUCK YOUといった。
で、ガリア軍は「ならば死ぬがいい」と百数十キロを踏破して(通過途中の街には「俺達はローマを相手にするので、お前達は襲わない」と宣言し、その約束を守っている)ローマを攻撃、陥落させてしまったというのが真相。
ちなみにローマが金塊を払うときに、秤に細工がしてあって、実際よりも金を多く払わなけりゃならなくなっているのを見抜いたローマ人が抗議したときに、ガリア軍の長は、自分の剣を錘の上に放り上げて(ローマがさらに金を払わなければならないようにして)言った言葉が、有名なVae Victus(敗北というのは、こういうことなのだよ!)という台詞。
ちなみにローマは、今度は文句言えずに払った。
まあまだ黎明期のローマだからねぇ
うわ、それは怒るしローマが蛮族だってのも納得だわ。
なんでそこまで調子付いていたんだろう・・・。
ガリア人を単なる蛮族と侮ったんだろうな
これだけの戦闘力ある民族が、西フランク王国の時代まで
統一国家を築けなかったのが不思議
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